漫画『セイレン〜悪党と契約家族になった〜』の38話~39話のネタバレと感想です。
前回、アリアとロイドは結婚の約束をしました。まだぎこちない2人ですが、これから徐々に関係を含めていくのでしょう。
そして今回、ついに聖女ベロニカが登場します。彼女は呪いのアイテムを持っている怪しい人物ですが、一体何が目的なのでしょうか?
>『セイレン〜悪党と契約家族になった〜』ネタバレ全話はこちら
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38話前半|ロイドはアリアの素顔を見て驚愕する
素顔を見せて

ベッドで横たわるアリアに、ロイドは再び顔を見せるよう言います。
「ウサギがどんな顔でも気にしない」
ロイドの言うとおり、結婚する相手に一生顔を隠し続けることはできません。しかしアリアは、縋るような顔でロイドに質問しました。
『追い出さない?私はすごくブサイクなの』
するとロイドは呆気に取られながらも、アリアがどんな顔であれ関係ないと断言します。そして彼はアリアの仮面に手を伸ばすとーーー彼女の素顔を見て、目を見開きました。
アリアの浮世離れした美しさに驚いたのです。
それこそロイドは言葉を失い、顔は耳まで赤くなるほどに照れています。


しかし正気に戻ると、ロイドは誤魔化そうとしたのかアリアにおしぼりを投げつけます。そして2人は今まで自己紹介すらしていなかったことに気付き、改めて名乗り合うのでした。
38話後半|神殿の騎士見習い・ガブリエルが目を覚ます
見習い騎士・ガブリエル視点
神殿の騎士見習い・ガブリエル(※)がベッドで目を覚ました時。目の前では聖女・ベロニカーーー金髪をなびかせた美しい少女――が涙を流していました。
というのもベロニカによれば、ガブリエルは神殿のすぐ傍で傷だらけで倒れていたそう。
そのため彼女は、心配して泣いていたのです。
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聖女ベロニカとは?
神聖帝国ガルシアでは、神聖力を持って生まれた者は絶対的な権力を享受します。
その中でも階級が存在し、黄金をそのまま溶かしたような金色の目を持つ人ほど階級が高くなるのです。
聖女ベロニカは神聖力に恵まれていないため茶色に近い黄金色の瞳をしていますが、生まれつきの人柄と温かな心から皆に愛されていました。
39話|聖女ベロニカは、傷心のガブリエルを慰める
ベロニカは激励の言葉をかけるが…

ガブリエルは、目の前で微笑む聖女・ベロニカをじっと見つめます。そして彼女の優しさに感動しました。
(私のような下っ端の見習い騎士にまで優しくしてくださるなんて。こんな方を好きにならずにいられるだろうか)
そしてこの時ガブリエルは、僕はどうしてこんなに弱いんだろうと自己嫌悪に陥りますがーーー彼女はそれを一括しました。
「神様は道端に咲いた草一つでさえ抱いてくださる方です。そんな風に自分を卑下してはいけません。神様の愛を無下にするつもりですか?」
聖女らしいその姿を見て、ガブリエルは目を輝かせます。そして彼女に促されるまま、自分が怪我をした経緯について話し始めました。
彼が故郷を訪れた時、危険に直面している少女を発見したこと。しかし、結局その子を救い出せなかったこと。
「聖女様。私は『一番低い所』の出身ですが、法王様の恩恵によりガブリエルという名前と騎士になる機会を得ました。しかし、私はいつも至らず弱いのです」
うつむき弱音を吐くガブリエル。するとベロニカは、彼の手をそっと掴んで言いました。
「自分のせいにしないでください。騎士さんは間違っていません。絶対に。だから、騎士さんが歩く道を疑わないでください」


ベロニカの言葉は、ガブリエルがずっと誰かに言われたいと思っていたものでした。それこそ、この言葉を聞くために今までずっと耐えてきたのかもしれないと思う程に。
だから彼は、感激のあまり涙を流しました。
聖女ベロニカ視点
ベロニカは目の前の少年を励ましつつも、内心では全く別のことを考えていました。というのもガブリエルの青い目に、わずかながらも金色の光が灯っているのです。
(やっぱりこの前見たのは勘違いじゃなかった。誰も知らないでしょうね。この軟弱そうな少年が、実は法王を狙えるほどの潜在能力を持っているだなんて)
つまりベロニカは、ガブリエルの潜在能力に目をつけて優しく接しているのです。
しかし彼は、聖女がそんな事を企んでいるなど全く知りません。そのため彼女を疑いもせず、盲目的に信じるのでした。
・・・
ガブリエルは自室に戻ると、一枚の手紙を取り出します。それはアリアがガブリエル宛てに残した手紙ですがーーー
ベロニカは嫌らしい笑みを浮かべ、手紙を破り捨ててしまいました。
⇒『セイレン〜悪党と契約家族になった〜』40話のネタバレはこちら
『セイレン〜悪党と契約家族になった〜』のネタバレと感想
38~39話のネタバレと感想|聖女が悪女だった件について

39話では、ベロニカの本性が明らかになりましたね。
ベロニカは聖女として慕われていますが、腹の中は真っ黒。ガブリエルの事を利用しようと企んでいます。
おまけにアリアが残した手紙も捨ててしまい、あまつさえそこに書かれていた言葉を利用したのです。
ガブリエルに「あなたは間違っていない」とメッセージを残したのはアリアですが、ベロニカはその言葉を盗用し、さも自分が考えたかのように言ったのです。
つまりセリフ泥棒ですよ。
ベロニカは他にも、呪われたアイテムを所持するだの怪しいことを色々しています。
なお彼女の悪行や末路については、当サイトの記事『聖女ベロニカと騎士ガブリエルの末路』にまとめたので、先が知りたい人はそちらをご覧ください(ただし物語終盤のネタバレがあるので注意)
⇒『セイレン〜悪党と契約家族になった〜』40話のネタバレはこちら