漫画『セイレン〜悪党と契約家族になった〜』の36話~37話のネタバレと感想です。
前回アリアは、歌により大公婦人を治療しました。しかしその反動で体調を崩してしまい、さらに部屋に戻る途中でロイドと遭遇します。
その後、2人はどうなったのでしょうか?ストーリーの続きをまとめました。
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目次
36話|少女を守るためにロイドは再び忠告をする
ロイドがアリアを追い出そうとする理由

ロイドは雨に濡れながらため息をつくと、真っすぐにアリアを見て言いました。
「このままじゃ君は命を落とす。確実に」
彼はアリアを危険にさらさないために、屋敷を出て行くよう忠告しているのです。
しかしアリアはその事をすでに知っていました。なにせバレンタイン家の大公婦人たちは、代々短命ですから。
するとロイドは「ウルウルした目で見てもダメだ」と言って、アリアの手を引くと屋敷の中に連れて行きました。
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2人はずぶ濡れで屋敷に戻る
2人がずぶ濡れで戻って来たため、侍女たちは大慌て。風邪をひいてはいけないとすぐさまアリアにタオルを被せます。
そんな中、ロイドは再びアリアに忠告しました。
「君がこの国でどんな夢を見ているのか分からないが、ここは地獄だ。君が今まで経験してきた過去よりも最悪のな」
ロイドの言葉には、バレンタイン家への嫌悪感が感じられます。
だからこそ彼は、ここから出て行けと言うのでしょう。
ロイドの忠告とアリアの答え
その後、ロイドはアリアを客室へと連れて行きます。
彼はアリアのために浴槽にお湯を入れ、さらにドレッサーから着替えの服も取り出してあれこれと世話を焼きました。
彼はアリアに出て行けと言いながら、無理に追い出すことはしないのです。


アリアに風呂に入るよう言うと、彼は部屋を出て行きます。そして見張りのつもりなのか、扉の前に立ったまま言いました。
「大公には内緒で、君が住めるような屋敷を調べさせている。だからその時まで静かにしていろ。一度結婚すれば法的に成人まで離婚できないから、今が君が逃げられる最後のチャンスだ」
しかしアリアはその言葉にムッとします。そして部屋の外に出ると、ロイドに面と向かって言いました。
『逃げない』
彼の言うように、バレンタインの領土内で平凡に暮らすこともできます。しかしその場合、バレンタイン事変やほかの災難に背を向けることになるでしょう。
そのように生きれば、アリアはきっと後悔します。だから戸惑うロイドに向って言いました。
『10年後に離婚して。だから今、私と結婚して』
さらにこの時、アリアはロイドの頬にキスをします。
すると彼は一瞬無言になるも、状況を理解すると顔を真っ赤にしました。
37話|アリアに結婚を申し込まれて、ロイドは戸惑う
駆け付けたダナが目にした光景
アリアの専属侍女であるダナは、アリアとロイドがずぶ濡れで戻って来たと聞いて駆け付けます。
しかし客室を開けてみれば、そこにいたのは風呂上がりのアリアと不機嫌そうな顔のロイド。
「まさか、公子様がまたお嬢様を怖がらせたのですか?」
心配そうに質問するダナ。しかし今回はむしろ逆なので、アリアは首を振って否定しました。
なぜ俺と結婚したがる?
ロイドはまだ怒っているのか、黒いオーラを放ちながらアリアのことを凝視しています。
「怖い物知らずのウサギめ。俺の初…いや、それはいい」
平静を装いつつも、明らかに動揺しているロイド。その様子を見たアリアは、ある可能性に思い当たって冷や汗をたらしました。
(まさか、頬にキスされるのは初めてだったの?貴族ならそれぐらい、挨拶でもされると思うけど?)


そしてロイドは一呼吸置くと、改めてアリアに質問します。
「お前…そこまでして俺と結婚しようとする理由は何だ?」
彼は今、今後について決めるつもりなのでしょう。つまり返答次第では、彼の傍にいることが出来るのです。
そこでアリアは率直に告げた方がいいだろうと判断し、メッセージカードに返事を書きます。
『私を救ってくれた恩人を幸せにしてあげたいから』
アリアは微笑みながら伝えますが、ロイドは何のことか分からずに戸惑うのでした。
使用人から朗報が入る
するとその時、使用人の1人が大慌てで部屋に飛び込んできました。
「大変です!いえ、奇跡が起きました!妃殿下の病状が一気に好転しました!」
しかも使用人によれば、大公夫人はもう病気が完治したそう。
その報告を聞いたとき、一瞬ですがロイドは感極まった顔をします。
そして直後にどういうことだ?と怪訝な顔をするも、よく見れば彼の指先は震えていました。
・・・
ロイドが大公婦人のもとへと向かったため、アリアは1人部屋に残されます。すると糸が切れたようにベッドに倒れ込み、大公婦人が回復して良かった…と安堵するのでした。
アリアが目を覚ました
ベッドに横たわりながら、アリアは全身が焼けるような苦痛に耐えていました。術の反動により、涙を流すほど辛かったのです。
しかしその時、すぐ傍で音がしたので目を覚まします。
「なんでこんなに泣いてるんだ」
ベッドの脇にはロイドが座っていて、彼は気づかわしげにアリアの涙をぬぐいます。そして熱がひどいので、仮面を脱いだほうがいいと言いますが・・・
アリアは顔を見られるのを嫌がります。すると彼は少し照れながら言いました。
「結婚相手の顔は知っておくべきだろう」
その直後、部屋には沈黙が訪れたので2人は恥ずかしくなって互いに目を逸らします。
「結婚してくれるの?」
アリアが小声で尋ねると、ロイドは頬をそめながら肯定しました。
⇒『セイレン〜悪党と契約家族になった〜』38話のネタバレはこちら
『セイレン〜悪党と契約家族になった〜』のネタバレと感想
36~37話のネタバレと感想|結婚おめでとう!

アリア&ロイド、結婚おめでとう!
…と言ってもまだ、口頭で約束しただけですけどね。しかしながらロイドは今まで、アリアに対して出て行けと言うだけでした。そんな子がプロポーズを受け入れたのは大きな進歩でしょう。
そしてロイド、頬にキスされたのは初めてだったようです。アリアが彼のファーストキス(ただし頬)を奪ってしまったので、かなり動揺していましたね。
ちなみにアリアがその事実に気付いた時は「やばっ!」という感じの顔をしていました。冷や汗をダラダラ流していましたから。
この時代の貴族なら普通、挨拶がてら頬にキスくらいするもの。しかしロイドは、そういった些細な接触すらした事が無かったのでしょう。アリアに撫でられた時も、赤くなっていましたし。
バレンタイン家は恐れられている家柄なので、周囲のご令嬢もおいそれと彼に近づけなかったのかもしれません。このような些細なシーンから、ロイドの生活模様が垣間見えますね。
⇒『セイレン〜悪党と契約家族になった〜』38話のネタバレはこちら