漫画『今世は当主になります』の89話のネタバレと感想です。
前回フェレット商会にベスティアンが訪ねて来ました。しかしクレリバンは彼を軽蔑していたので冷たくあしらいます。
ベスティアンは今さら何の用事で来たのでしょうか?ストーリーの続きをまとめました。
ベスティアンの用事|なぜ愛人のマリアをパーティーに招待した?
ベスティアンの要件
クレリバンの態度に苛立ちながらも、ベスティアンは今回の本題―――なぜマリア(※)をパーティーに招待したのかーーーについて言及しました。
クレリバンがマリアを呼んだのは、ベスティアンの浮気を確認するため。しかしそれは明かせないので、彼はただの好意だと嘘をつきました。
スルス領から来たばかりのマリアが社交界で苦労しないようパーティーに呼んであげたのだと、何食わぬ顔で説明したのです。
するとその言葉を信じたベスティアンは安心し、もう1つの本題である『リラ鉱山の採掘権をスルス家に任せてほしい』という話をしはじめますがーーー
その件については遠回しに断られたので、ベスティアンは渋い顔で屋敷に帰っていくのでした。
ベスティアン視点|財産を横領したことが妻にバレてしまう
シャナネットは夫を言及する
ベスティアンが不機嫌そうに屋敷に帰ると、シャナネットが深刻な顔をしながら「少し話をしましょう」と声をかけてきます。
そのため彼は、もしかして何か勘付かれたのではと警戒しますがーーー
席に着くとすぐに『優しい夫』のフリをして微笑み、最近家に帰らなかったのは仕事が忙しかったからだと言い訳します。
しかしその言葉を遮るように、シャナネットは大量の書類をドンっ!とテーブルに置きました。
これらは『鉱業会社の取引内訳書』であり、ベスティアンが横領した痕跡が残っています。
本来なら機密事項であり彼の同意なしでは閲覧できませんが、彼女はロンバルディの直系のみに与えられた権限を使って書類を閲覧したのです。
実のところシャナネットは、以前ベスティアンがクロイトン(皇后側の人間)と密談していた時にその会話を立ち聞きしています(83話参照)
そして自分の夫がロンバルディを裏切ったのだと気付いた彼女は、彼が今までしてきたことを探ったのです。
証拠を突き付けられたベスティアン
そして一方、横領した証拠を突き付けられたベスティアンは動揺しますがーーー
彼はまだ諦めていません。さも申し訳なさそうな顔をして「全て私たちのためにした事なんだ」と嘘をつきました。
『今世は当主になります』89話のネタバレと感想
ネタバレ感想①シャナネットの人間性がわかるシーン
シャナネットは夫の裏切りを知ってから、今までずっと1人で悩んでいたようです。
リラ鉱山の件についても、もしフェレット商会が競り落とさなければアンゲナスの所有物になっていたので、その事も彼女を悩ませました。
それでもシャナネットは今回、冷静に対応しています。
ベスティアンに対して怒鳴ったり泣いたりすることなく、きちんと理由を説明するよう淡々と話しかけていました。以下、89話でのシャナネットの台詞です。
「説明してください、ベスティアン。 一体これがどういうことなのか。あなたにもそれなりの理由があるかもしれない。私がそれを聞いて納得できるなら…」
引用元:今世は当主になります89話
シャナネット、こんな時でも相手の事情をちゃんと理解しようとしています。この人は本当にすごいですね。精神年齢がものすごく高い。
それに比べてベスティアンは謝罪もせずこの期に及んでまだ言い訳を続けて、誠実さの欠片もありません。
夫婦でなぜこれほど人間性に差がでるのか、その違いが分かるシーンでした。
89話のネタバレ感想②真の淑女とは
83話でフィレンティアが盗み聞きをした時、シャナネットは妙なタイミングで現れました。あの時シャナネットは、やはり夫たちの会話を聞いていたようです。
しかもその直後、彼女はフィレンティアに助け舟を出しています。この時の彼女はひどく動揺していたはずなのに、それでも子供のことを気に掛けたのです。
2回目になりますが、シャナネットは本当に出来た女性ですね。非の打ち所がありません。