漫画『今世は当主になります』の90話のネタバレと感想です。
シャナネットは夫の横領に気付いており、前回ついにベスティアンを問い詰めました。しかし彼はこの後に及んで「私たちのためなんだ」と言い訳を続けます。
この後どうなるのでしょうか?ストーリーの続きを読んでみましょう。
目次
ベスティアンの自分勝手な弁解を聞いたシャナネットは・・・
身勝手すぎる言い訳

ベスティアンはさも辛そうな顔で、言い訳をしはじめました。
婿養子になってから今までずっとロンバルディの人々に無視され続けたから、その苦痛に耐えられなくなり財産を横領したのだと言うのです。
とはいえロンバルディは今まで、彼の実家であるスルス家に毎年数千ゴールドものお金を支援してきました。
シャナネットがその件について指摘すると、彼は「その程度の金額はロンバルディにとって小金だろう?」と言って被害者のフリを続けます。
しかし金額に関わらず、ロンバルディの財産を彼が勝手に自分の家に与えられるなど許されません。
シャナネットは内心そう思いながらも、ベスティアンに何も言えませんでした。この状況下でも、彼女は夫を愛していたのです。
そして結局のところ彼女は、横領したお金はいずれ返金するように告げて、いつもと変わらぬ表情で部屋を出て行くのでした。
ベスティアン視点
ベスティアンは妻を笑顔で見送るも、1人きりになると舌打ちをしました。この状況下でも表情を変えない妻に苛立ったのです。
「はぁ、最後まで偉そうなふりか。表情一つ変わらず孤高なフリをする姿なんて、見れば見るほど人間らしくなくて鳥肌が立つ」
引用元:今世は当主になります90話
しかしこの時、小箱に保管されたネックレス(シャナネットが大切にしている品)を見つけてニヤリと笑います。これを使い、彼女の心を乱してやろうと考えたのです。
翌朝、シャナネットの大切なネックレスが紛失する
形見のネックレスが無くなる

その日フィレンティアは、従弟のクレニ―を連れて双子たちの居住に遊びに行きます。しかしいざ到着すると室内は騒がしく、メイドたちがシャナネットに頭を下げていました。
話を聞けば、シャナネットが大切にしていたネックレス(亡き母・ナタリアの形見)が無くなったそう。
そのためメイドたちは顔を真っ青にし、必ず探し出します!と謝罪していたのです。


しかしシャナネットは「私が外出中に無くしたみたい」と嘘を付き、メイドたちを責めませんでした。
何故ならこのままだと屋敷中で大捜索が行われ、それでも見つからなければ犯人と見なされた使用人が折檻を受ける可能性があるからです。
だから彼女は嘘をつき、使用人たちに部屋を出て行くよう言いますがーーー
結局はその悲しみに耐えられず、嗚咽をあげながら膝をつきます。そして双子たちは、母親を心配そうに支えるのでした。
ルーラックも様子を見に来る
フィレンティアはその後、ルーラック(心配して様子を見に来た)と一緒に庭に出ます。そしてこの時、祖母・ナタリアの話について聞きました。
ルーラックによれば、シャナネットは4人兄弟の中で唯一の娘だったためナタリアと親しかったそう。そして彼女が病にかかった時、直接渡されたのが例のネックレスだったのです。
すると話を聞いたフィレンティアは、彼に質問しました。
「おばあ様が残したもので、ネックレスのように普段身に付けられる品物は他にありませんか?」
今世は当主になります90話のネタバレ|各キャラにまつわる考察
90話のネタバレと考察
シャナネット編
シャナネットは夫の横領を知りながらも、当主・ルーラックにはそのことを報告していません。
また90話の中で「横領したお金は必ず返してください」とベスティアンに言っていたことから、彼女はこの件について他言する気はないのでしょう。
本来なら怒ってもいい立場なのに、彼女がそれをしないのは夫をまだ愛しているから。言い換えれば、夫が愚かなことをしても見捨てられないほど情が深い人なのでしょう。
だというのにベスティアンは相手の表面しか見ておらずく、彼女のことを『表情一つ変えない気味の悪い女』だと思っています。
長年一緒にいるのに、彼女がどれだけ優しい人なのか全く気付かないのです。腹立たしいですね。
ベスティアン編
ベスティアンの言い訳はとても自分勝手です。彼の言っていることを要約すると『意地悪をされたからお金を盗みました!けど少額だから問題ないよね?』という話になります。普通に考えればそんな理屈が通るはずありません。
普段のベスティアンは用意周到な性格なのに、苦し紛れとはいえ随分とお粗末な弁解ばかりしていますね。
けれど彼はこのような言い訳だろうと妻には通用すると考えたようです。なぜなら彼女が自分に惚れていると知っているから。
つまりシャナネットの女心を利用したのです。同じ女性として許せませんね。一話でも早くこの男に天罰が下って欲しいものです。