ピッコマで連載中の『悪女は砂時計をひっくり返す』の64話~65話ネタバレ感想です。感想と一緒に、ストーリーもさらっと紹介します。
前回の最後、アリアとアースは国境付近の酒場を訪れました。そこで証明書を作成し、アリバイを偽装する作戦に出ましたが…
アリアは無罪を証明できるのでしょうか?考察をしながら解説します。
64話のネタバレ|アリアは指名手配される
アリバイ作りと今後の作戦
アリバイ作りのため、アースと共に子爵の邸宅を訪れたアリア。
その日の夜、アリアは夕食中に酒を飲んだせいで眠れずにいると、庭園でアースを見つけました。
アースは噴水の縁(フチ)に座りながら書類を確認しています。先ほど高速移動を使って、首都の様子を見てきたそうです。
そしてアリアが隣に座ると、彼は愛おしげに見つめながら彼女の頬を撫でます。するとアリアはうっとりした顔になり、その手を受け入れました。
アースによれば、ロースチェント家はアリアを警備隊に告発したそう。つまり現在、アリアは犯罪者扱いです。
さらにミエールは、パーティーの出席者を証人にしたそう。もし屋敷に残っていれば、アリアは今ごろ牢屋にいたでしょう。
そのため彼は、急いで国境を渡ろうと提案します。
ここに宿泊した証拠として「帳付け」を残したものの、これだけでは不十分。より信憑性がある証拠を残すためにも、あちこちで記録を残す必要があるのです。
アリアは指名手配されるが…
翌日の朝、アースとアリアは子爵の屋敷を出発します。
そして一方、2人を見送った子爵はいつものように執務室で仕事をしますがーーー数時間後、そこに部下が飛び込んできました。
「アリアお嬢様が昨夜、伯爵様を殺害しようとしたため指名手配されました!」
部下が書類を掲げて叫ぶので、子爵は驚きますが…
2人はすぐ冷静になり、あり得ない話だと一蹴します。アリアとは昨日一緒に夕食を食べましたし、首都からここまで半日はかかるのですから。
そのため子爵は、どうせ濡れ衣だろうと考えて書類をゴミ箱に捨てました。
アースの健気なお願い
その後、アースとアリアは馬車で移動します。馬車で移動したという証拠を残すため、側近のフィノに馬車を持ってこさせたのです。
そしてある程度移動すると、アースは再び高速移動を使ってアリアを近場の街へと連れて行きます(もちろん移動先は人気のない場所)
アリアはそんなに連続で能力を使って大丈夫なのかと心配しますがーー彼は大丈夫ですよと微笑み、アリアに手を差し出して言います。
「よかったら僕と一緒に街を歩きませんか?ずっと誰にも邪魔されずに、あなたと街を歩いてみたかったのです」
その言葉にアリアは微笑み、喜んで誘いを受けました。
2人でお忍びデート
アリアとアースはお忍び用のフードを被り、2人で街を歩きます。マジックショーを見たり露店を回ったりしながら、楽しい時間を過ごしました。
アースと手を繋いで歩きながら、アリアは「こうしてゆっくり出かけることが滅多になかったのです」と語ります。そもそも伯爵家に入る前から、自由に外出できる機会が少なかったのだと言いますが…
その時、アリアの脳裏にぼんやりと幼少期の記憶が蘇ります。
ボロボロの服を着て「お金が無いから市場に行けない」と言うアリアに、手を差し伸べてくれた少年がいたのです。
それは”深く青い瞳”をもった黒髪の少年でした。
65話のネタバレ|アースと砂時計
アリアの悲しい過去
しかしアリアは、少年との記憶を「勘違いだろう」と頭から振り払います。貧しく汚い身なりだった自分は、敬遠されて当然。そんな少年がいるワケないと思ったのです。
そして彼女は、アースの顔を見つめて告げます。
「貧乏で身なりも汚かったから、人の多い場所に憧れながらも外に出るのが少し怖かったのですが…でも今は、アース様と一緒にいるからか楽しく感じます」
すると彼は、なんとも言えない顔をしました。
人助けのため、時間を巻き戻す
その時、悲鳴が響きます。少年がスリの被害に遭い、さらに酷いケガをしたのです。
しかし周囲の人々は、遠巻きに見るだけで助けません。少年が貧民だったので見捨てたのです。
その差別的な光景を目にしたアリアは、怒りに顔を歪めて“砂時計”を使用します。
そして時間を戻した後、ちょっとした騒ぎ(少年をわざと突き飛ばして謝罪の品を渡した)を起こしてスリを未然に防ぎました。
突然の出来事に、唖然とするアース。
すると直後、アリアの指輪が一瞬だけ光ったのでアースはひどく驚きます。というのも彼女に渡した指輪は、能力を使うと光る仕組みなのです。
一方でそれを知らないアリアは、彼が能力の使い過ぎで疲れたのだと勘違いし、ホテルで休むよう提案しました。
ホテルに到着すると、2人は別々の部屋に入ります。
その際にアリアは「私はぐっすり眠る方なので、ノックして返事がなければ叩いてでも起こしてもらえますか?」とアースにお願いしてから休憩しました。
フレイの弟にまつわる調査報告書
(先ほどは指輪が光を反射しただけだろう。見間違えたようだ)
そう結論付けたアースは、イスに座りながら調査報告書に目を通しました。フィノの調査により、フレイの弟について以下の点が判明したのです。
- 名前はクロイ
- 37歳
- 夫・デイヴィッドと妻・バイオレットの長男であり皇族として育った
- しかし妻の婚外子と判明し、17年前に母子ともに帝国を追放される
- クロイの実父は、クロア王国のピアスト侯爵と推測される
- クロイの肖像画は手に入れ次第、報告する
つまりデイヴィッドは、恋人のいる外国人女性と結婚してしまったのです。
報告書を読んだアースは思案するものの、そろそろ馬車が来る時間なのでアリアを起こしに行きました。
アースはアリアを起こしに行くが…
アースはアリアを起すために、部屋の扉をノックします。しかし返事がないので部屋に入ってみると、ベッドの上にはぐっすり眠るアリアがいました。
するとその時。
アースはふと、テーブルに置かれた“赤い箱”に気付きます。そして箱から“砂時計”を取り出すと、まじまじと眺めました。
普段の彼なら、このような無礼な行動をしません。しかしなぜか、思わず砂時計に触れてしまったのです。
(この砂時計、モノに触れる感じがしない。それに馴染みがある…初めて「能力」を使ったときの奇妙な感覚に似ている…)
これがただの砂時計ではないと気づいたアース。
しかしその時、背後から「私の砂時計…!」と声がします。目覚めたアリアが、アースの方を凝視していたのです。
『悪女は砂時計をひっくり返す』64~65話の感想
64話の感想
64話のラストで、アリアは幼少期に出会った少年のことを思い出します。
貧しかった彼女を、市場に連れて行ってくれた優しい少年。解説では彼のことを「深く青い瞳をもった黒髪の少年」と書いていますが、少年の正体はアースです。
漫画のラストシーンでは、なぜか薄汚れた格好をした幼いアースが描かれていました。
つまり、アリアとアースは幼少期に出会っていたのです。
漫画6話でアリアが「アースの青い瞳に既視感を覚える」的なセリフを言っていましたが、これは伏線だったのですね。
しかし、なぜか彼女はアースとの思い出を忘れている様子。この辺については、65話で詳細がわかるのかなと思います。
すみません判明しませんでした!
65話の感想
65話の最後はホラー展開でしたね。アリアは鬼気迫った表情で、砂時計とアースを凝視していました。
このままだと、砂時計の秘密がアースにバレてしまいます。それを防ぐには、今すぐ砂時計を取り返して時間を戻すしかありませんが…
管理人的には、バレてもいいと思うんですよ。そろそろアリアは、彼を信じて種明かしをしてもいいと思います。
アースも能力者なので驚かないでしょうし、砂時計を悪用するよう唆すことも無いでしょうから。どうせ夫婦になってずっと一緒にいるのだから、もう全部暴露しちゃえばいいと思うのです。
65話でアリアを凝視していた男はスリの男だと思いますよ〜
スリをしようと目をつけていたところにアリアとの青年の一悶着が起こったのでそれを見つめてただけだと思います。
ご指摘ありがとうございます!
記事を一部修正しました。
27話の最初でアリアが思い出していた後ろ姿が、
昔アースと出会ったときのものですかね。
多分そうだと思います。27話とは微妙に服の色が違いましたが、アースで間違いないかと。
65話にある少年をスリから救う話が、アリアが砂時計を使った最後のエピソードになります。その後は裏では使っているのかも知れませんが、外伝含めて物語本編で使用することはなくなります。
言われてみればそうですね。アリアが砂時計をひっくり返したのは今回が最後です。
今まで自分のために能力を使用していた子が、最後は人助けのために能力を使用するうというのが感慨深いです。