ピッコマで連載中の『接近不可レディー』の42話~43話のネタバレ感想です。
前回のラストシーンで、ついにディエゴは本性を現します。アクシオンがいるのに、ヒリスの頬を殴ろうとしました。
そして偶然にも、リカルドがその場に遭遇しますが…彼はどうするのでしょうか?ストーリーの続きをまとめました。
42話のネタバレ|”異能を込めた誓い”を立てる
ディエゴが叩いた相手は?
パアン!と平手打ちする音が庭に響きます。
しかし頬を殴られたのは、ヒリスではなく兄のリカルドでした。
父・ディエゴが手を振り下ろす直前、リカルドが間に割って入ったのです。
息子を殴ってしまったことに動揺するディエゴ。一方でリカルドは、アクシオンのほうに向き直り「父は具合が悪くて敏感になっているようです」と謝罪をします。
このような状況なので、ディエゴは罰が悪そうにしながらリカルドと共にその場を去って行きました。
異能を込めた誓い
その後、ヒリスとアクシオンは予定どおり2人きりで”四季の森”へと向かいます。
道中でアクシオンは、いつもあんな風に扱われているのかとヒリスに聞こうとしますが・・・ぎゅっと手を握りしめ、言葉を呑み込みました。
またこの時彼は、ディエゴの言葉にも一理あると考えます。ディエゴの本心がどうであれ、男女が2人きりで行動するとなるとヒリスが不安になるかもしれないと思ったのです。
そこで彼は、ヒリスの手を取って誓いを立てます。
「アクシオン・ベルゼットの名にかけて誓います。私は決して、あなたに意図的に危害を加えません」
アクシオンが使ったのは、異能を込めた誓い。
もし誓いを破れば大きな代償を支払うことになるため、現在は使われなくなった古い術式です。
しかし一方で、ヒリスの顔にはわずかに戸惑いが浮かんでいました。なにせ彼は、ヒリスのためにリスクの高い術を使ったのですから。
そのため彼に「後悔すると思いますよ」苦言を言いしますが・・・
アクシオンは自信満々に、後悔することはないと断言しました。
ディエゴ視点
四季の森には、イノアデンにまつわる秘密文書が保管されています。ディエゴはそこで、ヒリスの異能をリカルドに移す方法を探す予定でした。
しかしヒリスが四季の森を出入りしているという話を聞いて、目当ての資料を先に見つけられて隠されるかもしれない…と考えます。
そのためディエゴは、ヒリスを四季の森に行かせたくなかったのです。
うるさい父親への対処法
ヒリスが四季の森から帰還するなり、ディエゴは自分の部屋に彼女を呼び出して「家の事情を他人に話すなんて!」と怒鳴りつけました。
しかしヒリスは、呆れた顔でまともに相手をしません。
さらに彼女は異能を使って部屋全体に結解をはり、ディエゴが出られないようにしました。
結解の効果を聞いて、驚くディエゴ。
一方でヒリスは、淡々とした様子ですぐに慣れるだろうと告げます。何しろ、ヒリス自身が“そう”でしたから。
そしてヒリスが部屋を出て行ったので、ディエゴは慌てて追いかけますが・・・
その瞬間、ディエゴは見えない壁にぶつかります。かくして自室に1人で閉じ込められた彼は、ヒリスに対して怒りの声をあげるのでした。
――ただし彼女は、父親の怒声を聞いても眉一つ動かしませんが。
43話のネタバレ|アクシオンの心情
王の宮殿で待ち合わせ
その日、アクシオンは“王の宮殿”の中でヒリスを待っていました。
するとそこに、黒い装束に身を包んだ軽薄そうな男・シュレイマンが声をかけてきて、東部地域の魔物襲撃調査の件について今後どう対応するのか尋ねました。
そのためアクシオンは引き続き調査をするよう指示を出しますがーーーシュレイマンはもったいぶった表情で、目撃された魔物たちの様子が妙だったことを伝えます。
するとアクシオンはため息をつき、シュレイマンの額に人差し指をあてて『枷(かせ)』を外してやりました。
「“枷(かせ)”を解除してやるが暴れるのはほどほどにな。」
その言葉に、シュレイマンはにやりと笑って返事をするのでした。
するとその時、ふわりと香りが漂ってきます。アクシオンが振り向くと、そこにはヒリスが立っていました。
アクシオン視点~四季の森にて~
ヒリスとアクシオンは、さっそく“四季の森”を訪れます。
到着すると、ヒリスはイノアデンの記録室に入ります。そして彼女が資料を探している間、アクシオンは共有記録室で待つことにしました。
・・・
アクシオンは共有記録室のソファに寝ころび、ヒリスのことを考えます。
(彼女はイノアデンの記録室で何を探しているのだろうか。そもそもなぜ俺は、こんなにも彼女のことが気になるのだろうか)
そしてアクシオンはぼんやりと、今度行われるパーティー(ヒリスの爵位継承祝い)で、彼女をエスコートしたいと思いました。
またこのとき彼は、そんなことを考える自分に対して「どうかしている」と小さく笑いました。
共有記録室にヒリスが戻って来ると…
調べものを終えて、アクシオンが待つ共有記録室へとやって来たヒリス。しかし彼はソファでぐっすりと眠っていました。
疲れているのだろうと思ったヒリスは、もう少し寝かせてあげようと彼から距離を取ります。
そして彼が起きるまでの間、共有記録室にある資料も調べておこうと考え、本棚から1冊の本を取り出します。するとそこには、次のように記載されていました。
…それなのにどうして泣きわめかずにいられるだろうか。四人の守護者は地上最後の王を、彼らの中で永遠に弔い敬愛するため、その心臓を四つに分け己の一部として取り込んだのだ。こうして王は守護者四人の肉体に溶け込み、永遠にこの地に生き続けることになったのである。
これは有名な建国神話で、ヒリスも幼いころから知っている内容です。
そして文献を読んだヒリスは、アメリエの屋敷で見た絵画ーー建国神話を再現した絵ーーのことを思い出しました。
悪夢にうなされるアクシオン
そして文献を読み終えてからアクシオンの元に戻ると、彼は眠ったまま酷くうなされていました。
悪夢でも見ているのかな?と思って手を差し伸べるヒリス。
するとその瞬間。アクシオンは「行くな!」と叫んで飛び起きて、ヒリスの手をぎゅっと掴みました。
『接近不可レディー』の感想と考察
42話の感想|リカルドの意外な行動
42話にしてようやく、リカルドが兄らしい行動を取りましたね。ディエゴが彼女を叩こうとした瞬間、間に入って盾になってくれました。
ただしヒリスの心はもう離れているので、リカルドが何をしようと無駄です。彼女は叩かれた兄を気遣うどころか、気にも留めませんでした。
きっと今後も、ヒリスがリカルドを気に掛けることは無いのかなと思います。彼がどれだけ努力しようと、もう手遅れなのでしょう。
なにせヒリスは、彼の心無いセリフのせいで心をグサグサに刺されましたから。もう修復不可能なんだろうなと思います。
43話の感想|アクシオンの執着
アクシオンは、随分とヒリスのことを気にかけていますね。ずっと彼女のことばかり考えています。
ヒリスの家庭環境を心配して、彼女が不安がらないように誓いを立てて、さらに祝宴でパートナーになりたいと考えて・・・
明らかに考えすぎですよね。アクシオン本人も自覚があるようで、自分でもどうかしていると自嘲していました。
ここまで執着しているとなると、単なる同情ではなく恋心が芽生えているのかなと思います。