ピッコマで連載中の『今世は当主になります』の45話~46話のネタバレ感想です。
前回行われた奨学会で、フィレンティアはケイトリンとの接触に成功します。そして別れ際、ペレスが生きていることを遠回しに伝えますが…
無事にペレスを救えるのでしょうか?感想を交えつつ、続きを紹介します。
45話の概要|ケイトリンの報告を聞いたルーラックは…
ケイトリンの報告
ケイトリンによれば、乳母の遺体は2日前にサーベス川の下流で見つかったとの事。発見場所は川岸でしたが、死因は溺死ではなく刺傷によるもので、しかも発見時に両手を縛られていたそうです。
ルーラックは顎に手をあてて、もっと早くから第2皇子を保護するべきだったと悔います。乳母がそのような状態なら、幼い第2皇子はとうの昔に処分されていると思ったのです。
しかしその時、ケイトリンが神妙な表情で言いました。
「実は先ほど、フィレンティア様からあるお話を伺いました」
ルーラックの用事
奨学会が行われた日の夜。
フィレンティアが本を持って個人図書館から出ると、そこには穏やかに微笑むルーラックがいました。
敬愛する祖父の姿に、笑顔を浮かべるフィレンティア。部屋まで送ってあげようと言われたので、一緒に廊下を歩きながら今日の出来事について話しますが…
その時ルーラックは、彼女の頭を優しく撫でながら聞きました。
「皇居で友達を作ったそうだが、それは本当か?」
その言葉に、してやったりと思うフィレンティア。ケイトリンはしっかりと、昼間の会話をルーラックに伝えてくれたのです。
ペレスを助けて!
フィレンティアは何も知らない子供のフリをしながら、”友達”に会った時のことを話します。
馬車に乗っている時、皇居の騎士たちに止められたこと。その際に馬車を抜け出すと”友達”に出会ったこと。そして友達が、今苦しんでいること…
「誰かがその子をいじめてるみたいです。お母さんも乳母もいなくてひとりぼっちで、何も悪くないのに皆に嫌われてるって言ってました」
孫の言葉をただ黙って聞くルーラック。するとフィレンティアは言いました。
「私の願い(※)を一つ聞いてくださるなら、おじい様がその子を助けてください」
ペレスを助けるという事は、ロンバルディが皇権継承に関わることを意味します。そのためフィレンティアは、もう一押し必要だろうかと心配しますが…
ルーラックが「その友達の名前は?」と尋ねたので、彼女はパアッ顔を輝かせてペレスだと答えました。
ヨハンに密命を下す
「ビエーゼは戻ったのか?」
フィレンティアを自室に送った後、ルーラックは背後にいるヨハンに尋ねますが…ヨハンによれば、ビエーゼは皇居のパーティーに参加するため帰って来ないそう。
するとルーラックはそうかと返事をし、遠い目をしながら呟きました。
「もう手放す時がきたのか…」
そして彼はヨハンに、こっそり支度を整えるよう命令ました。
46話の概要|ルーラックは約束を守り、ペレスを助けに行く
ペレスを迎えに行こう
夜が明けると、フィレンティアの寝室にルーラックが迎えに来ます。そして2人は馬車に乗り、皇后宮近くの森にいるペレスの元へと向かいました。
なおフィレンティアはペレスに食べ物を渡すため、袋がパンパンになるほど詰め込んで持って行きます。
・・・
そして皇居の門前に到着すると、フィレンティアは以前のように馬車を止められるのではと心配して周囲を見回しますが…
その様子を見たルーラックは彼女の頭をなでると、たとえ皇帝だとしてもロンバルディの馬車を止めることはできないと言って安心させます。
またこの時、彼は真摯な瞳で言います。
「覚えておきなさい。お前はロンバルディだ。いくら皇室だろうと恐れる必要がない」
その言葉に、満面の笑みで返事をするフィレンティア。そして口には出しませんが、私のおじい様は本当にかっこいい!と内心で喜んでいました。
古びたボロボロの洋館に到着
ペレスの住居については正確な位置がわからないものの、フィレンティアが「皇后宮の西側の方に住んでいて…」と告げれば、ルーラックはその情報だけでペレスの居場所を探し当てます。
そして2人が到着したのは、森の中にある古びた洋館。ボロボロで窓ガラスも割れており、子供を育てるような場所ではありません。
そのためフィレンティアは顔を青くしました。
(おかしいよ。どうして子供をこんなところに置くの!?)
さすがにこんな所にいないのでは…と祖父の顔を見上げるも、彼はここで間違いないと言います。
ペレスとの再会
するとその時、洋館の玄関ドアが勢いよく開きます。
そして中からペレスが駆け寄ってきて、フィレンティアに飛びつきました。
「会いたかった。とても会いたくて、死にそうだった」
ぎゅうっと彼女を抱き締めるペレス。フィレンティアが「また来るって言ったじゃない」と宥めれば、彼はようやく腕を緩めて体を離しますが…
その時、ルーラックが2人の間に割って入ります。
「お前が第二皇子・ペレスか。私の孫娘から離れなさい」
ルーラックは冷たい表情で、ペレスに警告しました。
『今世は当主になります』45~46話のネタバレ感想
45話の感想とストーリーまとめ
奨学会で会ったケイトリン・ブラウンは、表向きは宮廷の使用人ですがその正体はロンバルディのスパイ。
そこでフィレンティアは、ケイトリンにペレスの生存を伝えることで、ルーラックに情報を報せようと考えました。
今までずっと奨学会のことを気にしていたのは、このためですね。そして作戦は功をなし、ルーラックはその日のうちにやって来てペレスのことを尋ねます。
またこの時にルーラックは、ペレスを助けることを約束してくれます。そのため近々、ペレスの救出が行われるでしょう。
そしてペレスを助けるという事は、実質ロンバルディは第2皇子側についたも同然。しかし息子のビエーゼは皇后側、つまり第1皇子を支持しています。
言い換えれば、一族内で勢力が2分された状態ですね。そのためルーラックは、45話の最後に「もう手放す時か」的なセリフを言っていたんじゃないかなと思います。
46話の感想|ルーラック視点でのペレスの印象
46話にてようやく、フィレンティアとペレスが再会しました。
ペレスはずっと彼女を待っていたので、再会できたことが心の底から嬉しかったのでしょうね。待っている間も、彼女の言葉を信じながらメルコーン薬の瓶を抱きかかえて眠っていましたから。
ペレスの心情を知っている読者としては、再会できて良かったと安心しましたが…
ただしルーラック視点だと、この状況は面白くないようです。
ロンバルディに対して馴れ馴れしいと感じたのか、それとも「皇子とはいえ、かわいい孫に男が抱き着くのが腹立たしい」という意味なのか、それとも両方なのか。
なんか後者っぽいですね笑