小説版『再婚承認を要求します』のネタバレ感想です。今回は『外伝33 二分する(6)』の概要をまとめています。
前回のラストでは、エンジェルが沈没事故の真相に気付きました。クロ―ディア大公が黒幕だと知った彼は、何やら画策しますが…
この先、いったいどうなるのでしょうか?管理人の感想を添えつつ、ストーリーを簡単に紹介します。
アレイシア視点|慰労パーティーで事件発生
エンジェルのための慰労パーティー
エルギ公爵は救出されるとすぐに、母親を連れて別荘へと行きます。彼が無事だったのは幸いですが、結局のところ母親も無事だったのでアレイシアは数日間頭を痛めました。
・・・
そしてある日、宮廷では盛大なパーティーが開催されます。
エルギ公爵とブルーボヘアンの人々を救出してくれた、エンジェルのための慰労会。アレイシアも出席し、エンジェルに「息子を助けてくれてありがとう」と挨拶をしようと考えますが…
なぜか彼は見当たりません。寄ってくるのは、エルギのことで挨拶に来る人だけ。そして数時間が立つと、彼女は疲れて帰宅しようとしますが…
その時アレイシアは、クロム公国にいるはずの実の両親と鉢合わせます。
両親との望まぬ再会
両親は驚いて固まったまま、なぜお前がここに…とかろうじて告げます。
一方でアレイシアは、心臓をドキドキさせながらパッと背を向けました。そして内心では、気の利かない夫婦め!と両親に悪口を浴びせますが…
両親はアレイシアの事情を知らないため、彼女が大公妃になったのだと勘違いします。
「ちょっと待て、アレイシア!」
「人違いです」
父親を振り払うも、すでに何人かがこちらを見ています。
エンジェルはその様子を遠くから眺めつつ、部下に目くばせします。すると部下は、大公妃の本当の親戚のそばに行って「あの人たちはなぜ大公妃を変な名前で呼ぶのでしょうか?」と話しかけました。
本物の大公妃の親戚が現れる
パーティーに参加していた親戚は、大公妃と遠い血縁関係にあたる人。親戚は当然ながら、アレイシアを見て言いました。
「この方が大公妃ですって? 似ていますが全く違う人ですよ?」
アレイシアは大公を探すも、彼は王と別室にいるため最初から会場にはいません。さらに親しい貴族たちも寄って来たので「おかしな人だから無視して」と作り笑いをしますが…
その言葉に怒った親戚は、マロノ家の家紋が刻まれた札を取り出します。そして自分が大公妃の親戚であると証明しました。
アレイシアの嘘が露見する
「大公妃が結婚してからは交流がなかったけれど、成長するまで一緒に過ごしたので顔をはっきりと覚えています。あなたは殿下と似ているけれど別人よ!」
嘘が露見して背筋が凍るアレイシア。人々の視線も彼女に集まります。
すると状況を見守っていた貴族(エンジェルの命令で待機していた)が、今だと思ってアレイシアの両親に聞きました。
「先ほどあなたたちは大公妃を”アレイシア”と呼んでいましたね。彼女が誰なのか知っているのですか?」
すると両親は、体面を守るために嘘をつきます。
海に身を投げた娘がなぜここにいるのかわからない。見たところ記憶を失ったようですが、なぜ自分を大公妃だと思っているのでしょうか…
両親のその言葉に、アレイシアは脱出口を見つけます。そして両手で腕を抱えながら混乱に満ちた恐ろしい顔で叫び始めます。
「私の息子はどこ?」
クロ―ディア大公が会場に到着
「火事のショックにより気が狂い、自分を大公妃だと思っているようだ」
貴族の1人がそう呟くと、他の貴族が鋭く叫びました。
いや、この人は火事が起こる前も自分が大公妃だと言っていた。そもそも、彼女を最初にここに連れて来たのは大公だ…と。
貴族たちがざわめく中、会場にクロ―ディア大公が入って来ます。すると人々の視線が自分に注がれたので、彼はぎょっとしながらも直感的に何かがおかしいと気づきました。
エベリー視点|東大帝国に帰還する
3人は無事別荘に到着
別荘に到着すると、エルギ公爵はエベリーに東大帝国に帰るよう告げます。
エベリーは何日間か一緒にいようかと提案するも、彼は「もう何日間も苦労したし、他に魔法使いさんを必要する人も多いはずだ」と言ってそれを断ります。
大公妃のことが心配でしたが、大公妃はにこりと笑ってエベリーを抱き締めました。
だから結局、エベリーは馬車に乗って別荘を後にしました。
エベリーは東大帝国に帰還
東大帝国に帰還すると、エベリーは元の仕事に復帰します。すると4日後、会う予定もないのに財産管理者が訪ねて来ました。
現在エベリーの財産管理をしている彼女は、伝える事があって来たのだと言います。エベリーはその言葉にキョトンとして立っていると、財産管理者は曖昧な顔で告げました。
「実の姉が、エベリーさんを捜していました」
思わぬ報せに、目を見開くエベリー。突然現れた家族に困惑しながらも、わざと明るい声色で「誰ですか?」と聞きますが…
財産管理者の口から”ダルタ”という名前が出た瞬間、まぶたを震わせて一筋の涙を流しました。
『再婚承認を要求します』外伝34のネタバレ感想
感想①ふたりは姉妹!
外伝33は、続きが気になる終わり方でしたね。ついにエベリーも、ダルタが姉だと知ってしまいました。
前回エベリーは「なぜダルタが自分を助けるのかわからない」と言っていましたが、財産管理人の話を聞いてさすがに状況を察したでしょう。
自分を憎んでいるはずのダルタが、なぜ危険を冒してまで助けに来てくれたのか。なぜ最初から意気投合したのか。
答えはダルタが姉だから。
ようやくストーリーがここまで進みましたね。いや長かった!
早くダルタと仲直りしてほしいと思う反面、またこじらせて妙な展開にならないか非常に心配ですね。全てが丸く収まって、2人に幸せになって欲しいです。
感想②エンジェルの仕返しがエグイ件
エルギ公爵が子供の頃からずっと悩み続けた偽親問題。エンジェルの介入によって、この問題があっさり解決されましたね。
パーティーを開いて関係者を呼び、公衆の面前でアレイシアの嘘を暴くという超荒業。
クロ―ディア大公とアレイシアにとっては、最悪の形で嘘が露見したのではないでしょうか。
こうなった以上、貴族からの糾弾は免れないでしょう。もし大公がうまく誤魔化したとしても、エンジェルが傍にいる限り、逃げ道をすべて潰される可能性が高いのかな…と思います。
【削除しました】退治をするのが【削除しました】のエンジェルとは
これが本来のエンジェルなんでしょうか?
益々目が離せない
>山下三貴子さんへ
コメントありがとうございます。
もう少しソフトな表現を使って頂けると嬉しいです。エンジェルファンの方もいますし、最初の言葉については表記を見ただけで不快になる人もいますので。
本編内でキャラが使っている言葉ではありますが、ご留意頂けると幸いです。
エルギ公爵はアレイシアに火事の中助けて貰ったという恩義を感じているから、簡単にはアレイシアの嘘を公に暴けなかったと思いますが、エンジェルは全くの赤の他人だからエグいくらいズバズバとアレイシアとクローディア大公を追い詰めましたね。
でもこんなにすんなり解決したと思わせて、うまくいかないのがこの原作だからまた波乱があるのでしょうね。
エルギ公爵がラスタに希望した港ですが、自分の国以外に自分だけの港が欲しかったのかなと思いました。
自分の島も海賊船も持っているみたいですし、そこを繋ぐ大陸の拠点として。
でもエンジェルがそれ全部を奪いそうな予感が…。
エベリーはダルタが姉と知りましたが、それはラスタの偽親が自分の親と知ったということになりますよね。
自分の親を処刑したのはソビエシュですし、複雑ですよね。
ソビエシュといえば、アレイシアもソビエシュが嘘をついて母親と結託して自分を追い出したと暴露しそうな予感がします。
転んでもただでは起きない女だと思います。
>ありがとうございますさんへ
こちらこそコメントありがとうございます!
エルギ公爵が港を欲しがる理由について疑問だったのですが、この考察を読んでなるほどと思いました。
自分の海賊船を持っているという事は、そういう意味合いになりますよね。