漫画『今世は当主になります』の134話のネタバレと感想です。
前回はペレスとギャラハンのほっこりするお話でしたが、本話では再びフィレンティア視点に戻ります。彼女は一足早くパーティーを抜け出して帰宅したところ、情報屋のベイトからとんでもない情報を聞きました。
ベイトからの緊急連絡を聞き、フィレンティアは驚愕する
ベイトからの緊急連絡
フィレンティアは仕事があるので、一足先にパーティー会場から抜け出します。そして別館にある自分の部屋に戻ると、暗闇の中にたたずむベイトを見つけました。
ベイトがこんな時間に駆け付けるのなら、よほど重要な用事があるのでしょう。そこで案件を尋ねたところ、彼は『モナック商団』の商団主を突き止めたと答えます。
そして情報を聞いたフィレンティアは驚きました。
というのもベイトは「モナック商団の主は、第二王子のペレスです」と答えたのです。
翌日、クレリバンも交えて3人は緊急会議を開く
モナック商団主の正体
ペレスがモナック商団の主だった。その事実を知ったフィレンティアは驚いて、本当なのかとベイトに何度も聞きます。それこそ自分の耳を疑うレベルで信じられなかったのです。
翌日クレリバンにもこの事実を伝えると、彼もまたフィレンティアと同じような反応をします。彼はモナック商団主のことを経験豊富なベテラン商人だと予想していたので、不意打ちをくらった気分だったそう。
ラビニ皇后の動きが怪しい?
一同はなんとか冷静さを取り戻すと、ペレスのことは一旦置いておき今後について話し合います。
クレリバンによれば、最近ラビニ皇后側の動きが活発だそう。そろそろ皇太子を決める時期なので、有力貴族との関係を深める算段なのでしょう。
- 皇帝が皇太子を任命するときは、まず貴族会が満場一致で同意する必要がある。
- 最終的には各地域の代表家門(ロンバルディやアンゲナスなど)の同意を得ることが決め手になる。
またこの時クレリバンは、”ある件”についてフィレンティアの許可がほしいと言い出しました。
今世は当主になります134話のストーリー補足
補足①前世のペレスは容赦なかった件
前世のペレスは皇太子に任命された時、アンゲナス家だけでなくロンバルディ家からも反対されています。当時のロンバルディ当主はビエーゼだったので当然ですね。
そのためペレスは2つの家柄を代表家門から引きずり下ろし、ロンバルディについては反逆罪などの名目で家門ごと潰しています。容赦ないですね。
補足②ベイトの現状
ベイトは情報ギルドを営む青年で、その能力たるやフィレンティアが直々にスカウトするほど。そして彼のギルドは成熟期を迎え、今や完璧な信頼度をほこるレベルに成長しました。
フィレンティアが時間をかけて味方につけた甲斐がありましたね!
こんばんは、いつも更新ありがとうございます。
皇太子の皇帝選出制度、だいぶ問題があるように思います。
ロンバルディが実力のある貴族でアンゲナスが皇后の実家といえど、ロンバルディもアンゲナスも皇帝への発言権が強すぎる印象です。(一応は臣下なので…)
指名権のある皇帝の意向を臣下の貴族が反対して却下できてしまうのですから、皇帝は母が平民で口煩い貴族の実家が無いペレスが一番マシと思っている節があるのも仕方のないような。
ラビニ皇后や後継者候補だったピエーゼがあれだけ手の付けられない状態になってしまったのも、代表家門の生まれというだけで誰も止められない構図になっていたのが原因に思います。
そう考えるとシャナネットやフィレンティアのようなしっかり者が育ったのは奇跡に思います。
フィレンティアの父は前世でフィレンティアが不遇になる原因を作ってしまうほど頼りない人物でしたし、アンゲナス家はピエーゼの妻が辛うじて有能(夫の制御とアンゲナス家のために暗躍できる)という感じですし。
1話冒頭からペレスとフィレンティアがくっつくことは確定しているとはいえ、フィレンティアが結局は代表家門の当主としてこれからも特権的な貴族制度の歯車になってしまうのは避けられないのが少し残念に思います。
スヌさん、いつも素敵な考察ありがとうございます!
皇帝選出制度、やはりこの形式だと問題がありますよね。