漫画『結婚商売』の116話のネタバレと感想を紹介します。
ルーシー救出後、彼女の夫はソヴールにより連行されました。なお彼女には帰る実家がありませんが、これからはビアンカが味方になってくれるそう。
果たしてこの件は、無事に解決するのでしょうか?ストーリーの概要をまとめました。
結婚商売116話の概要|ルーシーに離婚をすすめる
一件落着かと思いきや?
ビアンカもイボンヌも離婚するよう勧めますが、ルーシーは同意しません。夫は根っからの悪人ではないから離婚する気はないと言うのです。
「奥様、恐縮ですが···私は夫と離婚する気はありません。私にひどい振る舞いをしたのは事実ですが······少しでも稼ぎが良い日には、夫はいつも忘れずに美味しいものを買ってきたんですよ。
それほど意地悪な悪人ではないのです。貧しさゆえに苦しんだだけで……」引用元:結婚商売116話
ビアンカによる妥協案
ルーシーが離婚をしぶるので、ビアンカはしばらく乳母として働きながらアルノー城で過ごしてはどうかと提案します。するとルーシーは、それはいい考えだと感謝しますがーーー
同時に、ビアンカは冷たい瞳で言いました。あの男は妻を罪人のように扱い、自分にも無礼を働いたので“正しい態度”を教えなければならない…と。
ルーシーが夫を許しても、ビアンカは彼を到底許せなかったのです。
ウィグ子爵のその後
ザカリーの兄であるローランド・ウィグ(元ウィグ子爵)は、罪人として囚われていました。しかしオデリーの即位から5年後、彼は牢から脱走します。
彼のような危険人物を野放しにできないので、ザカリーは本件について直接オデリーに進言する予定ですがーーー執事のヴァンサンはこの状況について、複雑な気持ちを抱いていました。
ストーリー補足|夫はいまだ処罰されず
ルーシーのその後
ルーシーを乳母として雇った後、彼女は子供たちの面倒をよく見てくれました。アレクサンドラもガストンも彼女によく懐いています。
あんな事件があった後なのに、ルーシーは相変わらず優しいままです。
夫はまだ処罰されていない
ルーシーの夫はしょっ引かれた後、ザカリーの指定した工事現場で働いています。
無礼を働いた男に、ザカリーはわざわざ給料の良い勤め先を用意してあげたのです。あんな男に寛大な処置をする必要はないと思いますが……
多分ルーシーが夫への罰を望んでいないから、こういう措置を取ったのでしょう。うーん歯がゆい。
なお夫を工事現場に案内したのは、軍部長のロベルです。ただしロベルも内心ブちぎれているので、夫に会うたび「もし勤め先から逃げたり給料をギャンブルにつぎ込んだりしたら容赦しないぞ」的なことを言っていました。
なお夫はアルノー城への接近禁止令を出されているので、ルーシーと会えない状態です。
また彼はビアンカに直接謝罪したいと何度も願い出ていますが、ロベルが毎回断っています。一件落着ではないけれど、今後ルーシーが傷つくことは無いでしょう。
ネタバレ感想|生々しい被害者の姿にゾッとした
ルーシーは典型的なDV被害者である
ルーシー、典型的なDV被害者ですね。
そして夫も加害者にありがちな性格をしています。外では良い顔をするくせに、家に帰ってきた途端、力のない妻や子供を殴る。こういう最低な夫、現実でもたくさんいます。
傍から見れば離婚するべき状況なのに、夫がたまに見せる好意=愛情だと思ってしまい別れられない。そうして我慢しながら生きていき、いつか限界がくる。
ルーシーはまさにこの状況です。とくに彼女が冒頭で言っていた「夫は貧しさゆえに暴力を振るった」という発言はDV被害者そのもの。
これって難しい問題ですよね。そう簡単に離婚を決意できるなら、現代におけるDV被害者はもっと少ないでしょうし。今回のストーリー、とても生々しい”現実”が描かれている気がしました。