『結婚商売』に登場するウィグ子爵。彼は弟のザカリーをひどく嫌っていて、本編後半では亡き者にしようとします。非情な性格ですね。
そこで本記事ではウィグ子爵の詳細についてまとめました。なぜ弟を恨んでいるのか、そして最後はどんな結末を迎えるのか紹介します。
ウィグ子爵(ローラン・ド・ウィグ)の人物像
ウィグ子爵とは?
本名:ローラン・ド・ウィグ。
ウィグ子爵家の現当主。第二王子・ジャコブ側に付いているためビアンカの敵に当たります。
ザカリーの腹違いの兄であり、ウィグ子爵は第一夫人の息子。ザカリーは第二夫人の息子です。とある事情からザカリーを憎んでいて、爵位を継承してすぐにザカリーを屋敷を追い出しました(しかも無一文で)
なお性格に難があり、漫画版では「人徳がない」と評されています。また小説版ではジャコブから「愚かだが自尊心が高く欲深い」と言われるなど、周囲からの評価が低い人物。
ザカリーを嫌う理由
ウィグ子爵がザカリーを嫌うのは、第二夫人(継母)の愛情を奪われたからです。
第二夫人は優しい人で、血のつながらないウィグ子爵を実の息子のように愛してくれました。しかしザカリーが生まれた後、彼女の愛情はそちらに移ってしまいウィグ子爵は孤独になります。そのため彼はザカリーを恨むようになりました。要するに嫉妬ですね。
「…継母は私を実の息子のように愛してくださったんだ。まるで自分の腹から生まれた子供のように。でも、君が生まれてからこの邸宅で私を愛してくれる人は誰もいなかった。嫌いなことに大した理由があるわけではない。だから私の目の前から一日も早く消えなさい」
引用元:結婚商売30話
ただしこれはマンガ版の設定であり、小説版はもっと業が深いです。
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ビアンカとの関係
本編ではあまり接点がありませんが、実はビアンカとも因縁のある人物です。
1度目の人生でザカリーが戦死した後、ウィグ子爵がアルノー領を治めることになり、その際に彼はビアンカを屋敷から追い出しました。つまりビアンカが死亡した間接的な原因だと言えます。
結末|ザカリーを罠にかけるも返り討ちにあう
ウィグ子爵の末路ですが、小説版と漫画版で展開が少し違います。
ただし彼はどっちみち破滅する運命にあるので、それまでの過程を簡単にまとめました。
小説版の結末
アルノー城が侵略されている最中、ウィグ子爵はジャコブに命令されてザカリーを始末しようとします。
しかしザカリーはその企みに気付き、わざと罠にかかったフリをしました。戦死したフリをして、子爵の背後にいる人物(つまり黒幕)を暴こうと考えたのです。
その後、ザカリーは戦場で矢が当たったフリをします。それを見ていたウィグ子爵は、遺体の確認すらせずジャコブに「ザカリーが亡くなった」と報告しに行きますがーーー
結局のところ彼は生きていたので、ウィグ子爵は怒ったジャコブに始末されました。
漫画版の結末
漫画版でもウィグ子爵はザカリーを罠にかけて葬ろうとしますが、小説版とは展開が違います。
アラゴンとの戦いが終わってザカリーが領地に帰還する途中、ウィグ子爵は「第二王子殿下が大怪我をしたから助けてくれ!」とザカリーに懇願します。そして罠のある場所まで誘い出しました。
しかしザカリーは彼の嘘など全てお見通し。その結果、ウィグ子爵は潜んでいたソヴールに捕らえられました(漫画版88話参照)
ウィグ子爵が漫画本編に登場したのはこれが最後であり、捕らえられた後どうなったのか不明。恐らく外伝にて彼の結末が描かれるはず。
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ウィグ子爵という人物について
ウィグ子爵は年齢の割に、人間として未熟なイメージがあります。
わがままで自尊心が高い人だから、愛情を真っすぐに受けて育ったザカリーが妬ましくて、自分が優先されないことに腹を立てる。大きい子供という印象。
同情する点もありますが、弟を家から追い出したり人のものを躊躇なく奪うあたり、倫理観が欠けているのでしょう。
優秀な弟と比較され続けた兄
漫画版では省略されていますが、小説版によるとウィグ子爵はいつもザカリーと比較されていたそうです。
弟が国の英雄なので、どうしたって比べられるし陰口を言われることもあったはず。それこそ周囲から「英雄の兄のくせに大したことない」と思われていた可能性もあります。
これ、ウィグ子爵視点だと相当腹が立ったでしょうね。
大嫌いな弟を家から追い出してスッキリしたと思ったら、数年後に弟は伯爵になっていて、おまけに国の英雄として称賛されて・・・
自尊心が高いウィグ子爵にとって、屈辱的だったことが容易に想像できます。
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