『悪女は砂時計をひっくり返す』外伝5・109話のネタバレと感想です。
現状、ブリスは大好きな人たちに囲まれて幸せそうに過ごしていますね。前話の後半でも、仕事をこなすかっこいいアリアを見て喜んでいました。
とはいえブリスの望みは自身の消滅なので、この幸せは長くは続きません。この先どうなるのか、続きを見てみましょう。
大好きな人たちに囲まれ、ブリスはこのまま過去にいたいと願う
ジェシーが世話役に任命される
ブリスが寝室のベッドで寝たふりをしている間、皇太子妃専門主治医のブラック・メリーが来て彼女を診察します。
メリーによれば、ブリスは体が生まれつき弱いものの心配する必要はないそう。
それを聞いたアリアは部屋を出て執務室に行こうとしますが、その際、ブリスの世話係が必要だと考えます。
するとジェシーが瞳を輝かせながら世話役に立候補したので、アリアはその申し出を許可しました。
ここで暮らしたい
皆が部屋から出て行くと、ブリスは元気よく飛び起きました。
「わ~!さいっこう~!!!ジェシーの手がすごく柔らかい。暖かいのも変わらなかったし!」
引用元:悪女は砂時計をひっくり返す
ジェシーは優しくアリアはかっこいいので、ブリスはここで暮らしたいな…と考えます。
またこの時ブリスは、アリアが妊娠する時期にこの時空にいればタイムパラドックスにより自分は生まれてこないのでは?とわずかな希望を抱きますがーーー
しかし、その考えを即座に捨てました。
彼女は幼いながらも、能力を間違って使えばどうなるか分からないと理解していたのです。
寝室にルビーが訪れ、ブリスに皇宮を出て行くよう提案する
ルビーの狙いとは?
するとその時、アリアの専属侍女・ルビーが寝室に入って来たのでブリスは緊張します。
というのも未来にいた時、ルビーは『皇后陛下はいっそ子供を産まなければよかったのに』と陰口を言っていたためブリスは彼女が苦手なのです。
さらにルビーは「皇后陛下の遠い親戚だそうですね。失礼ですが、どちらの家門ですか?」と冷たい顔をしながら質問するので、ブリスはよく分からないと笑って誤魔化しますがーーー
実はこの時、ルビーは脳内で恐ろしい計画を立てていました。
ルビー視点のはなし
ルビーは内心、ブリスのことをよく思っていません。というのも彼女のことを、アリアの母親側でできた厄介者だと勘違いしていたのです。
そこでルビーは専属侍女として、アリアの代わりにブリスを処理しなければと考えます。
今まではアニーとジェシーがいたため専属侍女として活躍できませんでしたが、2人が結婚して皇居を去った今なら、ブリスを処理することでアリアからの信頼を得られると思ったのです。
そしてルビーは、アリアの邪魔にならないようブリスを遠く離れた場所に送ってしまおうと考えました。
ルビーの提案を聞き、ブリスは困り果てる
ルビーは別宅に移るよう提案しますが、ブリスは当然ながら拒否します。そんな事をすればアリアとの距離が遠くなってしまいますから。
しかしルビーが食い下がるので、ブリスは段々怖くなって怯えているとーーー
そこにタイミングよくジェシーが現れます。さらにその背後からアニー(アリアの親戚が来たと聞いて様子を見に来た)も顔を出したので、ブリスは見慣れた2人の顔を見て大喜びしました。
が、しかし。
安心したのも束の間。ルビーとアニーは口論を始めてしまいます。
というのもルビーが勝手にブリスを別邸に連れて行こうとしたと聞いて、アニーはそれを出しゃばりだと指摘したのです。
その結果ルビーは激怒し、ブリスとジェシーはその様子をオロオロしながら見守るしか出来ませんでした。
『悪女は砂時計をひっくり返す』外伝5(109話)のネタバレと感想
外伝5・109話のネタバレ感想①アニーとルビーに物申したい
アニーとルビーは「自分こそが皇后陛下に一番近しい侍女だ!」と主張しています。
けど管理人から言わせれば、アリアが最も信頼している侍女はジェシーだと思うんですよ。今も昔もそれは変わらないはず。
能力だけで言えば他にも優秀な人はたくさんいるけれど、一番傍において置きたいと思うのは間違いなくジェシーですよ。だからこそ彼女は今も、アリアの秘書官として働いているのでしょう。
外伝5・109話のネタバレ感想②ルビーについて
ルビーの人となり
ルビーはアリアの専属侍女を務めていますが、ジェシーとアニーが宮廷に住んでいる間は中々成果をあげられずにいたようです。
けれど現在2人は結婚して宮廷を出たため、ようやく実力を発揮できると意気込んでいます。またルビーは2人を見下しており「この程度の人たちが専属侍女として成功したのだから、自分だって出来るはず」と考えているようです。
ルビーは多分、典型的な仕事人間なのでしょうね。
個人的なイメージ
ルビーは今のところ、打算的で冷たい女性という印象です。直接ではないにしろ、ブリスのことを厄介者扱いして傷つけていますから。読者様の中にも、ルビーをよく思っていない人はいるでしょう。
でも実のところ、管理人はルビーのことが嫌いではありません。
冷たい人だとは思いますが、自分の役割を忠実にこなそうとする姿や自力でのし上がろうとする強い性格はむしろ好ましいと思っています。
そもそもアリアが専属侍女として迎えた女性なのだから、アリアもまた彼女のことを評価しているのかな…と思いました。
漫画版では本編の後でいきなり特別外伝2(ここでいう外伝)に飛ぶので出てきませんが、小説版外伝3で、ルビーはアニーに対し「ただのメイドで庶民のくせに」と厚遇されていることに不快感を示しながら、アリアによってもたらされる報酬を期待して「皇太子妃はどんなメイドが好きなのか」と尋ねる場面が出てきます。
確かにルビーは仕事はそつなくこなすのですが、子爵家の出身ゆえに平民を見下す傾向があるうえ、アニーの答えである「他の誰もやらないことが得意なメイド」という禅問答のような回答が理解できず、ネタばれになりますが最終的にはブリスに勝手な扱いをしてアリアを激怒させてしまいます。
漫画版には出てこないとは言え2年前ですらこれですから、ルビーは自分や一族の出世栄達のために打算的に仕えているのが隠し切れておらず、アリアの懐刀として重用されたアニーの「鋭さ」ゆえに、ルビーの本質を見抜いていたのかも知れません。
追伸:小説版外伝3は、アリアの結婚後、ジェシーの結婚直前の話になります。
コメントありがとうございます!小説版だとそんなセリフがあったのですね。
確かにルビーの性格だと、アニーの言葉は理解しにくい気がします、そもそもアニーのような『上手いことやって主人に取り入る』という感覚すら分からないのかも。