マンガ版『悪女は砂時計をひっくり返す』の外伝12(116話)のネタバレと感想です。
ブリスを喜ばせるため、アリアは即位式前夜祭を開催すると言い出しました。しかしそれを聞いた専属侍女のルビーは、ブリスを排除しようと策略をめぐらせます。
果たしてブリスは、ルビーの魔の手から逃げられるのでしょうか?
目次
即位式前夜祭の開催が決まったため、官僚たちは準備に取り掛かる
皇室行政官・ティアランは喜んで準備に取り掛かる
アリアが前夜祭を開催すると言い出したので、ルビーはその準備をするため同僚・ティアランのもとに向かいます。
なおティアランは、アリアが行った平民登用政策により採用された皇室行政官。
しかしこの一年間は雑用ばかり行ってきたため、前夜祭のはなしを聞いて大喜びました。というのもこのイベントで雇用創出実績を作ることができれば、出世のチャンスだと思ったのです。
「そうすれば私も、妃殿下の目に留まりますよね?」
彼女はそう言いながら張り切りますが、ルビーは生返事をしてさっさと部屋を出て行きました。
ルビーは現状に不満を感じていた
ティアランの話を聞いた後、ルビーは不愉快に感じていました。というのも平民が出世するなど身の程知らずだと考えたのです。
(妃殿下は”平民が親しめる皇室”のイメージを作ると言っていたが、あんな田舎者が王室で雇用されるなんて…)
そもそもルビーからすれば、ブリスのせいで仕事が増えて忙しくなったうえに計画にも支障が出たので面白くありません。
またルビーは、ブリスがアリアの傍にいるせいで自分の存在感が薄くなると考えています。とにかくブリスが気に入らないのです。
するとその時。
ちょうど庭で昼寝中のブリスを発見したので、ルビーは早急にこの子供を処理してしまおうと考えます。
このとき彼女は、自分の行動がアリアのためになると信じて疑わなかったのです。
ブリスを排除するため、ルビーは本格的に動き出す
ルビーは再び、ブリスを追い出そうとする
ルビーは眠っていたブリスを起すと、ブリスの部屋を離れに移しましょうと提案します。といっても以前も同じ話をして断られたので、当然ながら今回もブリスは拒否しますがーーー
ルビーは冷たい表情で言いました。
「私がなぜ部屋を移そうとするのか理解できませんか?お嬢さんのせいで妃殿下が大変そうだからです」
そして彼女は続けます。
ブリスのせいで前夜祭を開催することになったので、みんな忙しそうだと。ブリスの行動はとても無礼で迷惑なのに、なぜいつまでもアリアの傍にいるのかと。
さらにルビーは痛恨の一撃を放ちました。
「お嬢さんは迷惑の塊です」
するとブリスはショックで泣き出し、ルビーの言葉に従ってしまいます。
そして部屋を移動させるため、ルビーに手を引かれながら自室に向かいますがーーーその時、タイミングよくアリアが現れました。
ルビーの計略がバレてしまう
「そんなに泣きながら、どこに行くつもりなの?」
腕を組みながら立ちはだかるアリア。
するとルビーは恭しく礼をしながら、ブリスの希望により部屋を移動すると嘘をつきます。
なおブリスは迷惑をかけまいと無言でうつむきますが、するとアリアは悲しそうに質問しました。
「ブリス、本当?もう私と遊ぶのは面白くないの?」
その瞬間、ブリスはぶわっと泣き出して必死で否定します。大好きな母親と離れ離れになるなど、本当は嫌でたまらないのです。
そして一方、ルビーは嘘がバレたため「全て妃殿下のためです!」と言い訳をします。即位式の準備で忙しいのに祭りの準備まで行うのは大変でしょうから…と説明します。
するとアリアはすぐに彼女の言い分を理解したので、ルビーは「さすが妃殿下だ!」と嬉しそうな顔をし、さらに自分こそが誰よりも傍でアリアを支える唯一の専属侍女だと力説しますが・・・
次の瞬間、アリアは淡々とした口調でルビーに命令しました。
「出て行きなさい」
ルビーは解雇され、王室への出入りを禁止される
アリアは後方で控えていたジェシーを呼び、ルビーを王宮から追い出すよう命令します。
ルビーがどれだけ弁解しようと、妃であるアリアに嘘をついたことは事実ですから。
- 皇族に嘘をついた罪により、セグ子爵家の謁見は今後全て禁止とする
- 当然ながらルビーは解雇される
- さらに皇室に関わる全ての場所に立ち入り禁止とする
しかしルビーは自分の非を認めません、それどころか、アリアのために行動しただけなのになぜ罪に問われるのかと訴えますがーーー
するとアリアは、それまでとは打って変わり冷たい表情で言いました。
「あなたは何様のつもり?私とあなたを同列で扱うの?皇太子妃はあなたではなく私でしょう。自分のやるべきことすら見分けのつかない侍女なんていらないわ」
かくしてルビーは、騎士たちに引きずられながら皇室を追い出されるのでした。
似た者親子
ルビーがいなくなった後、ブリスはアリアの服の裾をつかみながら聞きました。
「私のせいでルビーが追い出されたの?」
その質問に対してアリアは、ブリスのせいではなく専属侍女にふさわしくないから追い出したのだと説明しますがーーー
ブリスは心配しているのかと思いきや、嬉しそうに笑っています。
その表情を見たアリアは『ああ、この子は私の娘だったわね』と血の繋がりを実感するのでした。
未来編③ブリスのせいで未来が変わってしまう
子供はブリスがやらかしたことに気付く
一方その頃。王宮の一室で、黒髪の子供はひどく戸惑っていました。
というのも扉の向こうで控えていたルビーを呼んだところ、ティアラン(冒頭で登場した平民の女性)が入って来たのです。
そしてこの瞬間、子供の脳裏に“作られた記憶”が浮かび上がります。
ルビーが解雇され、代わりに彼女が担当するはずだった仕事をティアランが引き継ぐことになったーーーという記憶が流れ込んできます。
つまり過去でルビーが解雇されたため、未来にも影響が出てしまったのです。
子供はこの事態がブリスの仕業だと気付いて「ブリス!!!」と怒声を上げるのでした。
ネタバレと感想|悪女は砂時計をひっくり返す・外伝12(116話)について
外伝12のネタバレ感想|ルビーに与えられた罰
ブリスを排除しようとした結果、ルビーは逆に王室から追い出されてしまいました。
しかも彼女だけでなく、セグ子爵家(=ルビーの実家)の人たちも謁見する権利を永久に剥奪されます。
つまりルビーとその家族は、もう永遠に王室に関与することが出来ないのです。完全に出世の道が閉ざされたので、かなり重い罰でしょう。
92話のネタバレ感想|そんな気はしていた
ルビーが解雇されたせいで、未来にも影響が出てしまいます。本来ルビーがいるはずの場所から彼女が消えて、ティアランが後釜についたのです。
大げさな言い方ですが、ブリスは自分の都合で未来を変えたことになります。つまり歴史改変ですね。
後出しになりますが、正直こうなる気はしていました。
というのも前回のラストで、黒髪の子供が「ルビーの気配が別人のように変わった」と言っていたんですよ。
この場合、考えられる可能性は2つ。
1つは過去が変わったことで、ルビーのいる席に別人が据えられたパターン。そしてもう1つは、何らかの原因でルビーの性格が激変したパターン。
このどっちかだろうなと予想していましたが、まさかの前者でしたね。
ルビーはもっと上手く立ち回りそうな子だと思っていましたが、その傲慢さゆえかレッドカードをはられて退場しました。