『悪女は砂時計をひっくり返す』の外伝13・117話のネタバレと感想です。
ブリスが過去に来たことで、ルビーが解雇されて未来が変わってしまいます。また黒髪の子度は、ブリスが何かをしでかしたと気付きますがーーー
この子供は、一体何者なのでしょうか?ストーリーの続きをまとめました。
目次
過去が改変された結果、黒髪の子供はブリスを問い詰める
黒髪の子供が現れる
外伝11~12にかけて黒髪の少年が登場すると記載しましたが、この子は『少年のような恰好をした少女』であることが判明しました。管理人の早とちりで誤解を与えてしまい申し訳ありません。なお該当箇所はすでに訂正済みです。
ベッドの上でぐうぐうと寝息を立てるブリス。するとどこからか黒髪の子供が現れ、ブリスに掴みかかりました。
「ちょっと!起きて、ブリス!!いびき! 寝てるフリをする時に出す音だって知ってるんだよ!?」
ブリスは寝たふりがバレて焦ります。そして2人が取っ組み合いのケンカをしていると、騒ぎに気付いたアースが部屋に飛び込んできますがーーー
アースは自分とよく似た顔の子供を見て、混乱するのでした。
謎の子供・リッペの正体
アースと目が合うと、黒髪の子供はすぐにケンカをやめて礼儀正しく挨拶をします。
「はじめまして、アーステロペ・フランツ皇太子殿下。私は未来から来たあなたの娘、リッペ・フランツと申します」
なんと黒髪の子供は、アリアとアースの娘だったのです。
- 年齢6歳。ブリスの妹で、姉より3分遅く生まれた
- リッペもまた空間移動の能力が使える
- 黒髪のショートカットで少年のような服装をしている
- 冷静で賢く、姉とは違い健康体で生まれた
リッペもまた自分の娘だと知って驚くアース。
対照的にリッペは冷静で、自分が過去にきたのはブリスの消失を防ぐためだと説明しました。
- 過去でルビーが解雇になったため、未来にいたリッペの頭に『作られた記憶』が流れてきた。そのため姉・ブリスの狙いに気付く。
- 一方その頃、アリアとアースも過去が改変されたことに気付く。またそれにより、ブリスが消失を望んでいることを知る。
- アリアは「過去の私がブリスを諦めたらどうしよう」と嘆き、こんな事になったのは自分のせいだと己を責める。
- アースが慰めるも、アリアは嘆いて自分を責め続けた。
- なおこの時、リッペは両親たちの会話を隠れて聞いていた。
そしてリッペは「両親はブリスが消えることを望んでいません」と説明し、ブリスを連れて帰ろうとしますがーーー
ブリスは当然ながら抵抗し、帰ろうとしません。
するとアースは、前々から知りたいと思っていた未来の状況をリッペに質問しました。
「リッペ、アリアは出産後に体調が悪くなったらしいが、正確には何が問題だったのか教えてくれないか?未来の私が何もできなかったなら…今の私にできる事をしたい。手伝ってくれるか?」
その言葉を聞いたリッペは微笑みます。父はいつでもどこでも母を愛していたのだと知って嬉しくなったのです。それこそ、気持ちだけで解決できるなら良かったのに…と思うほどに。
そしてリッペは、未来で起こった出来事をアースに明かしました。
リッペ視点|アリアは妊娠時、なぜ体を壊したのか?
リッペは当時の状況について語る
リッペによると、アリアの妊娠が判明したとき主治医のメアリーは随分と気をもんだそう。なにせ双子は流産の確率が高く、出産にあたり様々な問題があるからです。
そして出産予定日が近づいたある日、ブリスの心臓が止まります。その時にブリスは皇族の能力を得て、再び心臓が動き出すとお腹の中でもがきました。
またこの出来事により、リッペもまた命の危機にさらされて皇族の能力が発現します。
そして結局、リッペは体に別状なく生まれたもののブリスは体が少し弱く生まれ、さらに当時のアリアは何度も危篤になったそう。
このままでは同じ未来が繰り返される
話を聞いたアースは拳を震わせました。リッペの話が事実なら、アースが事前に対処できることはありません。このままでは同じ未来が繰り返されるでしょう。
そして一方、ブリスは父親の心境などつゆ知らず。ベッドで膝を抱えながら、今にも泣きそうな顔で自分は消えるべきだと主張します。
「みんなリッペの事だけが好きだったんだよ」
しかしリッペは冷静に、その言葉を一刀両断しました。というのもブリスは母親の気を引きたくて、わざと幼稚に振る舞ったり騒ぎを起こしたりしていたのです。そんな事をすれば、みんなが煩わしく思うのも無理はありません。
そう指摘するもブリスは自分の意見を曲げず、リッペには私の気持ちなんて分からないでしょう!と叫びます。
その言葉を聞いたリッペは、以前ブリスに言われた言葉を思い出すのでした。
未来編④リッペはある時、自分が家族を守ろうと決意する
昔のリッペは負い目を感じていた
リッペは以前、自分だけ健康なことを気にしていました。
母と姉は体が弱いため、自分が2人の命を奪って生まれたように感じていたのです。
しかしある日、主治医のメアリーからアリアが妊娠したときの話を聞かされて考え方が変わります。
というのも当時、メアリーは双子を出産する危険性についてアリアに入念に説明したそう。それこそ双子のどちからは諦めることになるかもしれないと言いました。
しかし話を聞いたアリアは幸せそうに笑います。
「無事に会わせて、私の子供たちに。一人も諦めたくないの。私もアースも神に選ばれた人間だから、きっと祝福を受けた健康な子供が生まれるはずよ』
彼女は怯えるどころか、双子の誕生を心から喜んでいたのです。
母と姉を守りたい
メアリーの話がきっかけで、リッペの考え方は変わります。そして彼女は母・アリアのもとを訪ねると決意表明をしました。
「…お母様。お父様いない時は、私が守ってあげます。ブリスもお母様も私が守ります。大人になって、今よりも背が伸びればもっと…」
それを聞いたアリアは、母親の顔で微笑みました。
・・・
その後リッペは、ブリスのもとを訪れて同じ話をしますがーー-その時、ブリスは思いつめた表情で言いました。
「そんなに待てないよ。私は今すぐ消えたいの。リッペは知らないだろうけど」
『悪女は砂時計をひっくり返す』外伝13/117話のネタバレと感想
外伝13・117話のネタバレと感想
リッペにまつわる補足
ブリスは年相応で子供っぽい性格ですが、リッペは冷静かつしっかりした性格の子です。なおリッペは元々金髪でしたが、途中で黒い髪に変わっています。
タイミング的には、ちょうど主治医のメアリーから母親の出産話(双子を妊娠して喜んだ話)を聞いた直後で髪の色が変わっています。
髪色を変えたのはなぜ?
リッペがなぜ髪の色を変えたのか本編では説明されていませんが、これは彼女の覚悟の現われなのかな…と思います。
リッペは「父がいない時は私が母とブリスを守る」と言っていたので、父親の代わりをするために髪の色をアースと同じ色にしたのでしょう。
つまり彼女なりの決意表明ですね。よくある形から入るパータン。
けれど悲しいことに、ブリスは守られることを望んでいません。それどころかリッペに「私は早く消えたいの」と残酷なことを言っています。こんなことを言われたら、リッペはさぞ悲しかったでしょうね。
どうでもいい話
冒頭でブリスとリッペが取っ組み合いのけんかをしていますが、このときブリスはリッペの髪をつかんでむしり取りました。意外と狂暴ですね。
しかも結構な量をむしり取ってるので、リッペの頭(というか髪)がかなり心配です。ブリス、その量はマズイよ…!