ピッコマで連載中の『悪女は砂時計をひっくり返す』の76話~77話のネタバレ感想です。
ピアスト侯爵は以前から、息子・クロイのために女性を探していました。そして前回のラストでは、それがアリアの母親だと判明しましたね。
いったい母親の過去に、何があったのでしょうか?ストーリーと感想をまとめました。
76話のネタバレ前半|アリアの母親とクロイの出会い
とある男の独り言
金髪の男はイスに腰掛けながら、手に持った1枚の紙きれを見ていました。
その紙に描かれているのは1人の美しい女性。それを見て、男はため息をつきます。
「あぁ…どうして彼女を置いてきてしまったんだ。これでは父が私にそうしたように、彼女を捨てたも同然だ」
それではいけないのに。彼女を探さないといけないのに。彼は絵を見ながら、ひたすら呟きました。
クロイにそっくりな娘
ロースチェント伯爵のお見舞いを済ませた後。ピアスト侯爵とビカは、遠回しに「夕食を食べていきたい」とアリアの母親に伝えます。
というのもアリアの姿を一目見るには、食事の席を狙うのが一番確率が高いと考えたのです。
するとアリアの母親は快く夕食に誘ってくれたので、2人は食卓へと向かいました。
ビカの狙い通り、夕食の席にはアリアが現れます。
アリアは表面上は淑女らしく挨拶をしますが、内面では「地下集会でしか会ったことのない人が何の用事?」と警戒しています。そもそもピアスト侯爵に至っては、完全に初対面ですから。
そして一方でピアスト侯爵はというと、アリアをじっと見つめながら、本当にクロイとそっくりだな…と感嘆していました。
もし彼女の骨格がもっと大きくて髪が短ければ、クロイ本人だと言われても信じたでしょう。それくらいに、クロイとアリアは似ているのです。
が、しかし。
事情を知らないアリアからすれば、初対面の男に凝視されている状態。さすがに嫌な顔をしますが、彼はアリアから視線をそらしませんでした。
確認を終えて、アースの元へ
夕食を終えた後。
ピアスト侯爵とビカは、先ほどの出来事について報告するためアースの元へと向かいました。
そして3人でお茶をしながら、息子・クロイの探し人がロースチェント伯爵夫人であること。また娘のアリアがクロイに瓜二つであることを報告します。
「殿下は一体、どうやって知ったのですか?この話を知るのはローハン王ぐらいですが…」
そう質問するピアスト公爵に、アースは「僕じゃなくてフレイが気付いたんだ」と説明します。
フレイは屋敷にアリアを招いた時、まるで自分の弟であるかのように接していました(61話参照)
その話を聞いたアースがフレイの弟について調査したところ、ピアスト侯爵とその息子にたどり着いたのです。
クロイとアリアの母親の出会い
ピアスト侯爵はふと、クロイの昔話をしはじめます。
彼によれば、クロイは心の弱い子供だったそう。そんな時、アリアの母親(当時はアップルという偽名を使っていた)と出会ったのです。
二人の出会いはたった一度だけでしたが、クロイはいつもアップルを恋しがっていました。
- その日クロイは、父の実子でないと聞いたためショックを受けて家を飛び出した
- さまよった結果、売春婦通りにたどり着く
- そこでアップル出会い、彼女に慰められた
- しかしその日、使用人が迎えに来たため2人は離れ離れに。
- クロイは必ず迎えに来るとアップルに告げるが、彼は翌日帝国から追放される
- その後、実父のピアスト侯爵に引き取られる
悲しい昔話を、アースとビカは黙って聞きますが・・・
しかし次の瞬間、ピアスト侯爵のとんでもない言葉を聞いて凍りつきました。
「探していた女性がすでに家庭を持っていたのは仕方ありませんが、クロイに娘がいるなんて!娘と一緒に帰れば、クロイはとても喜ぶでしょう。」
つまりピアスト侯爵は、アリアをクロア王国に連れて行くと言っているのです。
するとアースはどす黒いオーラを放ち、引きつった笑みを浮かべて猛反対します。結婚相手を連れて行かせるワケには行きませんから。
しかしピアスト侯爵は全く意に介さず、満面の笑みを浮かべてアリアを連れて行くと言い続けます。
そのためアースは「令嬢の意思が一番重要なのではないでしょうか」と言って、話を一旦保留にしました。
76話のネタバレ後半|アースの懸念とアリアの答え
もし実父が現れたらどうしますか?
そして翌朝。アースはさっそくロースチェント邸を訪ねて、馬車でアリアを連れ出します。そして馬車の中で、もし実父が現れたらどうしますか?と質問しました。
突拍子もない質問に、少し困った顔をするアリア。しかし彼はいたって真面目な表情で聞き続けます。
「万が一、とてもすごい人が実父だと名乗り出て、令嬢を連れていこうとしたら!私はどうしたらいいのか!」
それを聞いたアリアは疲れているんだな…と思いながらも、恋人がかわいいので真面目に答えました。
「私は実父がどんな人であれ、ついて行きません。大変な時、姿を見せなかった人について行く理由はありませんから」
それに彼女は、アースを悲しませたくないのです。微笑んでそのことを告げると、アースは嬉しそうに喜びました。
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せめてアップルと話がしたい
結局のところ、1人で帰国することになったピアスト侯爵。仕方ないですね…と言う彼の表情は寂しそうでした。
けれど帰る前に、せめてアリアの母親には真実を告げたいと考えます。
そのためアースに頼んで手紙を出してもらい、彼女を呼び出しました。
『悪女は砂時計をひっくり返す』の感想
アリアが本物の貴族令嬢だった件
今まで謎に包まれていた、アリアの実父。76話ではその正体が明らかになりました。
アリアの実父は、クロア王国の侯爵家長男・クロイ。そしてピアスト侯爵は祖父にあたります。
つまりアリアは、由緒正しい家系のお嬢様だったのです。
今までアリアは平民出身であることを気にしていましたが、本当は貴族の血が流れているんですよ。それも侯爵家の血筋ですから、爵位でいえば上から2番目。すごいですね。
なおミエールはアリアのことを散々見下していましたが、階級で言えばロースチェント家よりも侯爵家のほうが上です。
これをミエールに伝えたら、全力で悔しがりそうですね。
「アリアが本物の貴族令嬢」の箇所で疑問点があるので質問させてください。
今まではロースチェント伯爵が実父ということで話が続いていましたが、
今回の話で実はピアスト侯爵の長男(クロイ)が実父ということが明らかになった、という認識です。
> 今までアリアは平民出身であることを気にしていましたが、本当は貴族なんですよ。
とのことですが、結局は婚姻関係にない子供であり、庶子ですので平民出身になりませんか?
アリアが貴族出身である文言がどこに記載されているか教えてほしいです。
よろしくお願いします。
>わんこさんへ
コメントありがとうございます。ご質問の意味が理解できなかったのですが、以下の解釈で合っているでしょうか。
>今まではロースチェント伯爵が実父
勘違いされているようですが、ロースチェント伯爵は実父ではなくアリアの養父です。実母の再婚相手というだけで、アリアと血の繋がりはありません。マンガ版の2話にも記載されています。
また当サイトの記事でも、伯爵のことは養父として説明しています。
>結局は婚姻関係にない子供であり
これは私の書き方が悪いですね。意味的には「本当は貴族の血が流れている」と捉えて下さい。