ピッコマで連載中の『悪女は砂時計をひっくり返す』の77話~78話のネタバレ感想です。
ピアスト侯爵は前回のラストで、アリアの母親に真実を告げようと考えました。そしてアースに頼み、彼女を呼び出してもらいますが・・・
そもそも和解できるのでしょうか?続きを見てみましょう。
77話のネタバレ|ピアスト侯爵は真実を打ち明ける
私はクロイの父です
アリアの母親はアースに呼び出された後、ピアスト侯爵とともに3人で円卓席に座ります。
するとピアスト侯爵はひとつ咳ばらいをして「私はクロイの父です」と自己紹介をしますが・・・
アリアの母親はその言葉を聞いた瞬間、ピタッと手を止めて無表情になります。そして誰のことでしょうか…としらを切りました。
というのも自分の過去(売春婦時代)を知る誰かが、脅しに来たと思ったのです。
「私は今や、厳然たる伯爵夫人。それを口実に脅そうとしても無駄ですよ」
いつもの穏やかな表情とは違い、今の彼女は明らかに怒っています。
しかしピアスト侯爵は全く動じず、さらにアリアの話まで持ち出します。そのせいで母親は「私じゃなくてアリアを狙ってきたの!?」と激怒しました。
また彼女は続けて、髪や目の色がちょっと似てるからって自分の子だと言い張るつもりですか!と叫びますが・・・
その一言が原因で、彼女がクロイのことを覚えているのだバレてしまいました。
ピアスト公爵は、真実を告げる
それで要件は何ですか?と開き直るアリアの母親。するとアースは彼女を気遣いながらも、本題を切り出します。
クロイがずっとアリアの母親を探していたこと。そして父親であるピアスト侯爵が、代わりに彼女を探しに来たこと。
それらを告げると、彼女は目を丸くします。
するとピアスト侯爵本人も、申し訳なさそうに「本当はもっと早く来たかったけれど、帝国がクロア王国を警戒しはじめたので人探しが大変だった」と告げますが・・・
アリアの母親はその話を信じられず動揺しました。なにせ彼らの話が事実なら、娘のアリアが侯爵家の血筋だという事になりますから。
それに現状だと、アリアが確実にクロイの娘だという証拠はありません。
彼女がそう指摘すると、ピアスト侯爵もわずかに俯きます。なにせ彼自身、証拠があるワケではなく勘でアリアを孫だと判断しただけですから。
そうして2人が困っていると、アースは満面の笑みで「それならいい方法がありますよ」と提案しました。
アリアの正体を見分ける方法
その日の夜遅くに、アースはアリアの部屋を訪れます。そして夜の散歩がしたいと言って、アリアを“ある場所”へと連れて行きました。
・・・
2人が訪れたのは、美しくも神秘的な”池”がある場所。そしてこの池の水は”聖水”と呼ばれています。
もしアリアが皇族の血筋であるバイオレット(※)の血を少しでも引いているなら、聖水に反応があるだろう。そう考えて、アースは彼女をここに連れて来たのです。
クロイの母親で、アリアの祖母にあたる人。
そしてアースはアリアを案内しながら、この池の逸話について語ります。この池は”聖水”なので触れた人に幸運をもたらすと言い、触れるようアリアを促すとーーー
アリアが触れた瞬間、わずかに池の水が光ります。
それを見て一瞬、呆然とするアース。しかしすぐに、嬉しそうに微笑みました。
アリア視点|アースの隠しごとに気付く
その後、2人は池のほとりに座りながら何気ない会話をします。
しかしアリアは内心、最近アースの態度がおかしいと疑問を感じていました。どうにも彼は、何かを我慢しているように見えるのです。
・・・
そしてデートが終わり、アースに見送られて自室に戻った後。アリアは自分の右手を眺めます。というのも池の水に触れたとき、アースが彼女の手をじろじろ見ていたからです。
(私の推理が正しければ、きっとこの指輪を見ていたはず)
この指輪は、以前アースから贈られた皇家の家宝。そして彼によれば、能力を使うと指輪が輝くそうですが・・・
そこまで考えて、アリアは気づきます。この指輪は、皇家で能力を持つ者を判別するために作られたのではないか…と。
そして試しに砂時計に触れてみると、指輪が輝いているではありませんか。
(もしかして砂時計の力も、皇族の血と関係があるの?)
またこの時アリアは、アースの想いに気付きます。
彼は何かに気づいて、わざわざ私をあの池に連れて行ったのだろう。指輪の反応を見ても何も言わなかったのは、きっと理由があると思ったからに違いない。
そしてアースの気遣いを知ったアリアは、彼にすべて話そうと決意しました。
78話のネタバレ|アリアは17歳の誕生日を迎える
17歳の誕生日パーティー
今日はアリアの誕生日。ロースチェント邸では大規模なパーティーが開かれます。
たくさんの客が招待され、庭に設置された大きなテーブルには豪華な料理がずらりと並んでいます。
そしてカーキ色のドレスを着たアリアが会場に現れると、招待客はみんなその美しさに目を奪われます。隣にいるアニーも鼻高々です。
・・・
するとアリアの元に、アカデミーの奨学生たちが駆け付けます。彼らはアリアから資金援助を受けているため感謝していて、口々に彼女を称賛しました。
しかしその時、中年の貴族男性が嫌そうな顔をして呟きます。
「平民たちと一緒のパーティーだなんて、伯爵家として格好がつきませんね」
それを聞いた奨学生たちは、バツが悪そうにして先に帰りますねと言いますが…
アリアは貴族男性のもとにツカツカと歩いて行き、なぜ私の誕生日パーティーに招待していない客がいるのですか?と文句を言います。
聞けばこの貴族男性は、カインが勝手に招待した客だそう。このような客は他にもいて、彼らは奨学生たちに侮辱の言葉をぶつけます。
そのためアリアは、失礼な貴族をまとめて会場から追い出しました。
アリアの神対応に、招待客は喜ぶ
帰れと言われた貴族たちは、無礼だと怒りながら会場を出て行きます。そして一方、様子を見ていた奨学生たちは大喜びしますが…
その時、後ろから「そういう一面もあったんですね」と聞きなれた声がしました。
この声はサラのもの。
アリアはまずい場面を見られてしまったと、冷や汗を流しながら振り向きます。
しかし予想に反し、サラは感動していました。彼女もまた失礼な貴族たちに怒っていて、拳を握りしめていたそうです。
サラはそう言って優しく微笑むものだから、アリアもまた感極まった顔をしました。
そしてサラは、アリアに誕生日プレゼントを渡します。
ピンク色の袋を開けると、中から出てきたのは白い手袋。皇家のチューリップが刺繍されています。
それを見たアリアは喜んでお礼を言い、私にはサラしかいないとまで言いました。
アースが会場に来ないので、アリアは不安になる
アリアが招待した客人たちは、みんな笑顔で誕生日を祝ってくれます。
しかしアースが来てくれないので、アリアはその事実に落ち込みました。
湖でデートした時、彼はこれから忙しくなると言っていたので仕方がないと理解はしていますが…
けれど今日アースに会ったら秘密を打ち明けようと準備していたので、やはり気になってしまいます。
そしてアリアの不満がどうしようもなく高まったその時。屋敷に豪華な荷馬車が到着し、中からアースが現れました。
どうやら彼はプレゼント選びで悩んだ結果、全部持ってきたので到着が遅れたようです。
アリアは内心、あと5分遅れてたら本性が出るところだった…と思いながらも笑顔でアースを出迎えました。
2人きりで話がしたい
(人を信じるというのは簡単なことじゃない。確かに、盲目的な信頼なんて話にならない。だけど私は、そういう関係になりたくて…)
アリアはそう思いながら、2人きりで話がしたいとアースに告げます。すると彼は大事な話をされるのだと察したらしく、その提案を了承します。
そして2人はアリアの自室へと向かいますが、途中、アースは落ち着かない様子のアリアに微笑みかけて言いました。
「忘れないでくださいね。私はいつだって、あなたの全てを受け入れる準備ができています」
その言葉は、アリアを不安にさせまいという彼の気遣いでした。
『悪女は砂時計をひっくり返す』の感想と考察
77話の感想①アリアはどこまで暴露するのか
77話のラストで、アースに全てを打ち明けると決めたとき。アリアは眉間にしわを寄せて、頬に冷や汗を流していました。
ここまでの経緯を全て話すというのは、アリアにとってかなり勇気のいることでしょう。なにせその場合、自身が年上であることも話す必要がありますから。
リアルな話、中身がXX歳だと打ち明けるのは女性にとっては厳しい状況だと思うんですよ。
77話の感想②池の聖水について
アリアが皇居の池に触れたことで、彼女がクロイの娘だと証明できました。けれどこのシーンって、漫画内では解説が少ないから謎が多いんですよ。
池そのものが皇族判別機としての機能を持っているのか、それとも聖水を受けた人間(バイオレットとか)の血筋に反応するものなのか・・・
恐らく後者かと思いますが、少しわかりにくいですね。
アースはどこまで気づいているのか
恐らく77話の時点でアースは、アリアも能力が使えると確信を持ったはずです。
池のシーンで彼が微笑んでいたのも、それが理由なのかなと思います。
そもそもアースは65話で、アリアに渡した指輪が光るシーンを目撃していました。またその後、アリアの砂時計を勝手に触ってしまったときも「初めて能力を使ったときの奇妙な感覚に似ている」と言っていました。
そしてダメ押しで、アリアが皇族の血筋であることが判明。
ここまで材料がそろえば、頭のいいアースは大体の事情を察したはずです。