マンガ版『悪女は砂時計をひっくり返す』の103話のネタバレと感想です。
前回、アリアは初めて祖母・バイオレットと向き合って話をしました。そして周囲に流されるがまま、なぜかピアスト侯爵家で成人祝いを行うことになります。
その後アリアはどうなったのか、続きを見てみましょう。
ピアスト侯爵家にて、大規模なパーティーの準備が進められる
パーティー会場の設営

アリアの成人を祝うため、ピアスト侯爵家では大掛かりなパーティーの準備が進められます。バイオレットもクロイも使用人も、アリアを驚かせるため一丸となって準備をしますが…
屋敷のホールが会場なので、アリアは扉の隙間からその様子を見てしまいます。
そのためアリアは、見ていないフリをしよう…と思うのでした。


母親・カリンとの会話
パーティーの準備が進む中。
アリアは廊下にて、母親・カリンになぜまだ屋敷にいるのかと尋ねました。というのも本来の予定では、カリンは今頃クロイと新婚旅行をしているはずだったのです。
「当たり前でしょう?うちの娘が成人になる日にどこに行くの」
アリアは帝国で成人式をあげるはずでしたが、クロア王国で行うことになったのでカリンも屋敷に残ることにしたのです。
なお会場を覗き見たところ、現在クロイは楽しそうにパーティーの準備を手伝っています。
しかも彼はアリアに贈るためのアクセサリーを手当たり次第に買ってきたらしく、バイオレットと共に「全部プレゼントしましょう!」と話しているので、アリアはそれを聞いて困惑しました。
アリアは家族の”意味”について考える
するとその時、カリンはポツリと言いました。
「それでもよかった。あなたが可愛がってもらえて」
その言葉に目を丸くするアリア。カリンは言葉に出さないものの、娘のことを心配していたようです。


そしてこの時、アリアは俯きながら質問しました。
「お母様は、ピアスト侯爵家が私の力になるだろうと言って私をここに連れてきましたよね。じゃあ私は?私はお母さんの力になれる家族でしたか?」
今でこそ立派に育ったアリアですが、幼い頃はただの無力な子供でした。お荷物に過ぎなかったはずのアリアを、母親はロースチェント家に連れて行ってくれたのです。
そしてアリアは最近になって家族とは何か考えるようになり、1つだけ確実に理解しました。
それは母親が、自分を捨てなかったという事。
だからアリアは、もし困ったらいつでも帝国に来て欲しいとカリンに言いますがーーー
するとカリンは茶化すように、そんな心配をしなくても大丈夫だと言いました。また同時に、アリアは子供の頃から十分力になってくれる子だったとも言います。
アリアには全く心当たりがありませんが、なおもカリンは続けました。
「あなたは私を必要としてくれた。それだけで十分よ。私はね、私を心から望んでくれる人がいれば元気が出たの」
家族の形は家族の数だけあるのだから、愛する人を見つけたらそこから望む家族を作っていけばいい。
カリンはそう言って、アリアの手を両手で包みながら笑います。そして2人は必ず幸せになろうと互いに誓うのでした。
アリアは2回目の成人を迎え、盛大にお祝いされる
18歳の成人式

ピアスト侯爵家にて、アリアの成人祝い(18歳の誕生日祝い)をするために盛大なパーティーが行われます。
パーティーには多くの貴族たちが参加し、バイオレットは笑顔でクラッカーを鳴らし、またアリアの元には次々と貴族が挨拶をしに来ました。
「おめでとうございます。ピアストお嬢様!」
「お嬢様の評判はクロア王国でも高いですよ!」
数々の賛辞に、アリアは営業スマイルで答えますがーーー
その時、会場にチューリップの巨大な花束を持った男性が現れます。
「アリアお嬢様、お誕生日おめでとうございます」
なんと花束を持った男性の正体はアースだったのです。
成人式にアースが駆け付ける
「アース様!どうやって来たのですか?」
聞けば彼は、アリアが帰って来ないと知るや否やすぐにクロア王国に向ったそう。しかも能力を使用して一気に長距離を移動したらしく、顔には疲労が浮かんでいます。
そこでアリアは彼を休ませるべく、人気のない場所に連れて行きました。
・・・
渡り廊下まで移動すると、アリアはベンチに座るようアースに言います。そして能力を過信して無理してはいけないと彼に言い聞かせますがーーー
その時、アースは彼女を抱き寄せて言いました。
「無理はしていません。こうしてあなたに会えば、全て良くなりますから」
『悪女は砂時計をひっくり返す』103話のネタバレと感想
ネタバレ感想|アリアが愛されている件

103話はロマンチックな雰囲気で終わりましたね。そして全体的に、アリアがどれほど愛されているのかが伝わる話だったのかなと思います。
アースは最後のシーンで「あなたの顔を見たら全てどうでも良くなる」という少女漫画のようなロマンチックなセリフを言っていましたが、これはアリアへの愛情が大きいからこそ出たセリフでしょう。
また、カリンもそれに似た感情をアリアに抱いていたようです。娼婦時代のカリンは生活苦でしたが、日々苦労しながらもアリアの笑顔に癒されていました。
多少の差はあれど、2人とも大好きな人の顔を見たら元気になれるタイプなのでしょう。素敵ですね。
103話の割とどうでもいい補足
アリアにとっては今回が2度目の成人式。
なお1回目(つまり前世)の成人式では、アリアは侍女たちに勧められるがままに酒を飲み続け、べろんべろんに酔っぱらって醜態をさらしました。
多分、侍女たちはミエールの指示によりこのような行動を取ったと思われます。