ピッコマで連載中の『接近不可レディー』の29話~30話のネタバレ感想です。
『四季の森』に行く日程を決めるため、アクシオンはヒリスの元を訪れます。そして一方ディエゴは、親戚とノートンが自分のもとに挨拶に来なかったことに憤りますがーーー
この後どうなったのでしょうか?続きを読んでみましょう。
29話|アクシオンはヒリスの怪我を心配する
アクシオンの心配事
ヒリスとアクシオンは、次に『四季の森』に行くのは2日後にしようと決めます。
またこの時アクシオンは、ヒリスの左手に包帯が巻かれていることに気付きます。しかも話を聞いたところ、ヒリスは医者に診せていないと言うので尚更心配しました。
「こんなことを言うとおかしく思われるかもしれませんが…あなたのことを気に掛けたくなります。その手の傷も、未然に防いであげられなかった気がして…」
その言葉にヒリスは「お気になさらずに」と返すも、思う所があったのか手をギュッと握りました。
望まぬ乱入者
するとその時。そう遠くない位置からドスドスと足音が聞こえてきます。そして部屋の扉がバンッ!と開くと同時に、ディエゴが怒鳴りました。
「ヒリス!私の許可も得ず勝手に来客に会うなんて正気か?」
しかしアクシオンを見るなり、ディエゴは途端に動揺して静かになります。
まさかベルゼット家の当主が来ているなんて思いもしなかったのです。
おまけにアクシオンは「お久しぶりです。前当主様」と嫌味を言い、大事な話の最中だから部屋を出て行けとまで言う始末。
その言葉にディエゴはたじろぎ、邪魔をしてすまなかったと部屋を後にしますがーーー内心では怒り狂っていて、部屋をでるなり鬼の形相で悔しがるのでした。
カリキア家当主・ルネに会いに行く
その後ヒリスは、カリキア家を訪問します。
そしてカリキア家当主・ルネ(ビオレッタの母親で優しそうな老婦人)と挨拶を交わしていると、そこにマゴがやって来てヒリスの腰に抱き着きました。
「ヒリス、来てくれたんですね!お待ちしておりました!」
嬉しそうに告げるマゴを、ヒリスは優しく抱き返します。
その様子を見たルネは小さく笑いながら、マゴは本当にあたなに懐いていますね…と言って、ヒリスを座席へと案内しました。
30話のネタバレ|カリキア家を訪問した時のできごと
ルネの誠意
ヒリスを席に案内すると、ルネは先日の件についてお礼を言いました。
「この前は私どもの家門の者たちが失礼いたしました。突然の訪問にもかかわらずマゴをなだめてくださって…」
そしてルネは、自身の権限でヒリスにしてあげられることは数多くあると言いますがーーー
ヒリスはマゴの件について、お礼は不要だと言います。見返りとしてルネに望んだのは『四季の森』への同行だけです。
するとルネは優しく微笑み、これからは特に用事がなくても遊びに来て欲しいと言いました。
マゴの献身
ヒリスが帰ろうとすると、マゴが近づいてきて耳打ちしました。
「(あの時ヒリスが涙を飲んだことを)誰にも話してませんからね!もし宝石がほしいならヒリスにあげます。なんなら血だってあげられます。ヒリスにだけ…!」
マゴは人懐っこい笑みを浮かべながら、ヒリスになら血をあげてもいいと言います。
するとヒリスは優しく微笑み、マゴの頬を撫でながら言いました。
「ありがとう。気持ちだけで十分よ。また会いに来るから元気でね」
そして互いに微笑みながら、ヒリスは部屋を後にしました。
ビオレッタの好意
ヒリスが部屋を出ると、ビオレッタが見送りをしたいと言います。そして2人が廊下を歩いている最中、ヒリスは言いました。
「私のことは『当主様』ではなく名前で呼んでください。その呼ばれ方はまだ慣れないので…」
その言葉に、ピタッと動きを止めるビオレッタ。というのも彼女は、ヒリスの言動がずっと気がかりだったのです。
舞踏会で初めて会った時、なぜヒリスは親しげに『ビオレッタ』と名前で呼んだのか。
「今度はちゃんと守ってあげて」とはどういう意味なのか。そしてヒリスと会った時に見えた幻想は何だったのか。
ビオレッタはヒリスに聞きたい事がたくさんありますが、同時に聞いてはダメな気もするのです。だから彼女は、今どうしても伝えたいことだけを口にします。
「これからは私のことも名前で呼んでくださいませんか?ヒリスさんとは仲良くなりたいんです」
嬉しそうに告げるビオレッタ。
しかしそこにテルゾ・カリキアと長老3人が現れた途端、彼女の顔から笑みが消えました。
テルゾは微笑を浮かべて挨拶をし、また彼の後ろにいる長老3人はヒリスを値踏みしながら、初対面にも関わらず「将来マゴと結婚してはどうか?」と言い出したのです。
しかも彼らはヒリスを無理に引き止めようとするので、ビオレッタはいい加減にしてください!と強い口調で止めに入り、長老たちを強引に追い払いました。
・・・
見送りの際、ビオレッタは謝罪します。
「すみませんでした。長老たちの話は気にしないでください。でもカリキアを嫌わないでくださいね。母や私の気持ちに偽りはありませんしマゴも…」
しかしヒリスは彼女の言葉を遮り、少し照れくさそうに言いました。
「わかっていますよ。ビオレッタさんは心にもない嘘をつかないお方ですから」
その言葉を聞いたビオレッタは、より嬉しそうに笑いました。
『接近不可レディー』のネタバレ感想と考察
ネタバレ感想①カリキア家での優しいワンシーン
今回はカリキア家の人たちがたくさん登場しましたね。
現当主のルネと娘のビオレッタは、マゴがお世話になったのでヒリスに好意的。特にビオレッタは、ヒリスと友達になりたいようです。
マゴは言わずもがなで、あんな酷い目にあったのにヒリスのためなら血を流してもいいと言います。予想はしていましたが、ヒリス大好きっ子になりましたね。
そしてヒリス自身も、上記3人については好意的。とりわけビオレッタやマゴに対しては貴重なデレを見せています。
この漫画にしては珍しく、30話は心癒されるシーンが多めでした。
ネタバレ感想②テルゾが胡散臭い件
しかし一方で、テルゾと長老たちには警戒が必要でしょう。初対面でいきなり結婚の話をするあたり、完全にヒリスを政治の道具として見ています。
そしてビオレッタは、明らかにテルゾと長老たちのことを嫌っていますね。彼らが来た途端、愛想笑いすらせず無表情になるなんて相当ですよ。