『接近不可レディー』の25話~26話のネタバレです。管理人の解釈や感想を交えつつ、ストーリーを簡単に紹介しています。
前回ヒリスは四季の森を訪れましたが、文献が多すぎて目当ての情報は見つかりませんでした。そのため後日また探すことにしますが…
アクシオンとの別れ際、彼に前世での記憶が残っていることが判明します。この先どうなるのでしょうか?
25話のネタバレ|ヒリスは3回目の人生を思い出す
アクシオンは前世を覚えている?

まさか彼は、前世でのことを何か覚えているの?だとしたら確認すべきかしら?やっぱり今世では会うべきではなかったのかも…
内心でそんなことを考えながら、イノアデンの屋敷に帰還したヒリス。
すると廊下を歩いている最中、メイがただならぬ表情でヒリスの元へと駆け付けました。というのも、ヒリスの手から大量の血が流れているため心配したのです。
そしてメイが大慌てで薬箱を取りに行く間。ヒリスは血で染まった手をぼんやりと眺めながら、3回目の人生のことを思い出していました。
【回想】3回目の人生
3回目の人生。
ディエゴは“赤い宝石”がたくさん入った箱を持ってきて、それをヒリスに渡すと冷たい表情で告げました。
――ヒリスの異能をリカルドに移す方法が見つかった、と。
その赤い宝石を毎日飲めば、ヒリスの異能はリカルドに移るそう。
彼女は何となく不吉に思うも、ディエゴに逆えず言われた通りにしますが…
毎日その赤い宝石を飲み続けると、異能の力が弱まるだけでなく次第に体まで弱っていきます。
それでも彼女から異能の力が完全に消えることはなく、ある日事件が起こりました。
というのも憔悴してベッドから出られないヒリスの元に、しびれを切らしたディエゴがやって来て怒鳴りつけたのです。
「ちゃんと宝石を飲んでいるのか!?」
そして彼は大量の宝石を鷲掴みにすると、残忍な顔でヒリスに命令しました。――今すぐ全て飲み込め、と。
ヒリスにはもはや抵抗する力もなく、赤い宝石を無理やりディエゴに呑まされます。そして彼女は冷たい風が吹く冬のある日、1人静かに命を落としました。
実はこの赤い宝石は“カリキアの血”で、異能を無効化する効果があります。それを大量摂取したためヒリスの体は耐えきれなかったのです。


パルベノン家でのこと
パルべノン家の執務室。薄暗いその部屋で、現当主であるゴティエ・パルベノンは怒鳴り声をあげました。
「お前は一体何をしているんだ!?」
そして目の前にいる息子・クリスティアンに瓶を投げつけます。そのせいでクリスティアンの真っ白なタキシードは胸元が青いインクで染まるも、彼は黙ったままでした。
そもそもゴティエが怒っているのは、イノアデン家から送られて来た手紙が原因でした。
ヒリスが当主になると聞き、なぜガブリエルとの婚約話を進めているのだと激怒しているのです。
もし最初からヒリスと結婚していれば今ごろ異能の力を継いだ子供が生まれていたはずだった。それがゴティエの言い分ですが…
するとクリスティアンは、口元だけで笑って言いました。
「婚約相手にガブリエルを挙げたのは、当主だったはずですが」
あくまでも自分は父に従っただけ。そう告げるとゴティエは激昂し、またもや息子に瓶を投げつけます。
しかしクリスティアンは一切感情を出しません。そして余計な心配は無用だと言い残して、執務室を出て行きますが…
廊下に出ると、彼は一変して恐ろしげな表情を浮かべました。


26話のネタバレ|ガブリエルはクリスティアンに会いに行く
非常識なガブリエル
苛立ちながら廊下を歩くクリスティアンと、隣で彼をなぐさめるレノック。するとそこに、愛らしい笑みを浮かべたガブリエルが駆け寄ってきました。
というのも彼女は、クリスティアンから手紙の返事が無かったためアポなしでパルベノン家に押しかけて来たのです。
ガブリエルは満面の笑みで話しかけるも、クリスティアンは面倒くさそうに無視します。そして彼は、彼女を追い返すようレノックに命令してその場を去りました。
ガブリエルは彼を追いかけようとするも、ドレスの裾を踏んで転んでしまいます。しかし彼が振り返ることはありませんでした。


無礼な親戚がやって来る
ヒリスが執務室で仕事をしていると、そこに執事からの報告が入ります。
執事によれば、傍系の親戚たちがヒリスに会うため応接室に来ているそう。しかし会う約束をしていないので、彼女は親戚たちを帰らせるよう執事に命令しますが…
数分後。
3人の親戚たちは、執事の制止を振り切ってヒリスのいる執務室まで押しかけてきました。
『接近不可レディー』の感想と考察
クリスティアン考察

25話では、パルベノン家の内情が描かれていました。クリスティアンは嘘にまみれた酷い男ですが、実家では随分と苦労しているようですね。
父親であり現当主であるゴティエはとても横暴な性格をしています。自分からガブリエルと結婚しろと言い出したくせに、いざヒリスが覚醒したら「なんでヒリスと結婚しないんだ!」と怒鳴る始末ですから。
しかもこの男、息子に物を投げつけていました。酷い。とんだパワハラ上司。
またクリスティアンの反応を見るに、このような出来事は日常茶飯事なのでしょう。
執務室から怒鳴り声や物を投げる音が聞こえても、メイドは見て見ぬフリ。これがパルベノン家の普通だと考えると…クリスティアンの性格が歪むのも無理からぬことかもしれませんね。
彼がヒリスにしたことは決して許されませんが、彼の家庭環境を考えると複雑です。