ピッコマで連載中の『接近不可レディー』の23話~24話のネタバレ感想です。
アクシオンと共に”四季の森”にやって来たヒリス。四大家門の当主しか入れないこの場所で、彼女は自らの人生を終わらせる方法ーーつまりループ人生から脱出するための手段を探そうとします。
彼女の望みは叶うのでしょうか?続きを見てみましょう。
目次
23話のネタバレ|ヒリスは記録保管室で文献を読みあさる
回想|マゴの助言

”四季の森”には4大家門の歴史について記録した文献があり、そこならヒリスの探しものがあるかもしれないーー
それをヒリスが知ったのは7回目の人生の時でした。というのもマゴとお茶をしたとき、彼が教えてくれたのです。
ただし当時のヒリスはイノアデンの当主ではなく、四季の森には入れませんでした。またその後、結局ヒリスもマゴも命を落としました。
王の遺体が眠る棺
アクシオンが同行してくれたので、ヒリスは“四季の森”に入ることができました。内部には純白の神殿があり、その周囲は金色の木々で覆われています。
その美しくも非現実な場所に足を踏み入れた2人は、4大家門にまつわる文献を調べるため書庫へ向かいますが・・・
神殿の中に入ると、ヒリスは壁際に“白い棺”を見つけます。
それは王の遺体が眠っていると言われる棺で、床には文字が書かれていました。
『王の神殿に来た者よ、選ばれし自らを証明せよ』
このメッセージの意味は謎ですが、アクシオンによると「自らを証明できた者の前には王の魂が現れる」という伝説があるのだそう。


4大家門の記録保管室に到着する
そしてヒリスとアクシオンは、4大家門の記録保管室の扉の前までやって来ます。すると彼は、親切にも記録保管室の使い方について話をしました。
対価もなく同行し、さらに説明までしてくれたのです。
そんなアクシオンを見て、ヒリスは意外と親切な人だなと思いますが…思い返せば、彼は前世であった時から“そう”でした。子供や弱者には親切な人で、以前ヒリスのことも気にかけてくれましたから。
だからヒリスは、思った言葉をそのまま口にします。
「ベルゼット家の当主は、やはり親切ですね」
すると彼は面食らったような顔をした後、複雑そうに目を伏せました。
・・・
記録保管室には5つの部屋があり、そのうち4つは4大家門にまつわる文献の保管庫。そして残る1つは共用スペースです。
2人は調べ物をするため、それぞれ自分の家門が記された部屋へと入って行きました。
イノアデン家の保管庫にて
イノアデン家の保管庫に入ると、そこは全面が大量の本棚で覆われていました。そしてヒリスはいくつかの文献を手にとって読みますが・・・
文献の内容は多岐にわたり、目当てのものを見つけるには相当な時間を要するでしょう。
当然ながら全て読むのは難しく、ヒリスはまた今度探しに来ようと部屋を後にしました。


他所の保管庫に入ろうとするが…
イノアデンの保管庫から出て来たものの、アクシオンはまだ調べ物をしている最中のようでベルベットの保管庫から出て来ていません。
するとその時、ヒリスはふと彼の言葉を思います。というのも保管庫に入る前、彼は「他の家門の保管庫には当主の許可がないと入れない」と言っていて、その話が本当かどうか確認したいと考えたのです。
そして試しに、カリキアの保管庫の扉に触れようとしますが…
その瞬間、バチッと電気のようなものが発生して拒絶されます。この扉は、こうやって侵入を防ぐようです。
これを見たヒリスは、扉がどれほど強力な力で保護されているのか気になってしまい、異能の力を使って無理やり扉を開けようとします。
すると扉からはバリバリと激しい光が発せられてヒリスを拒むので、彼女は少しずつ異能力の出力を上げますが・・・
その時、背後から「ヒリス!」と声がして腕を掴まれました。
24話のネタバレ|王の棺の前で、ヒリスはとある方法を試す
ヒリスを止めた人の正体
ヒリスを止めたのは、保管庫から出て来たアクシオンでした。
「怪我をするので、やめた方がいいですよ」
聞けばアクシオンも、子供の頃にヒリスと同じように扉をこじ開けようとしたそう。しかし結局開かずに、手が血だらけになったのだとか。
なおその時、ヒリスの父・ディエゴが同行していたため呆れ顔をされたと彼は語ります。その奇妙な偶然に、ヒリスは一瞬ぽかんとしてーーー
次の瞬間、花が咲いたように微笑みました。
するとアクシオンは目を奪われ、自身の胸元を押えました。絶対に見てはいけないものを見たような、妙な感じがしたのです。

しかしヒリスはすぐに、いつもの無表情へと戻ります。そして文献の調査は一旦終わりにして、2人で記録保管室を出て行きました。
王の棺とメッセージ
帰る途中で、王の棺の前を通りがかった時。
ヒリスはまたもや棺が気になり、視線を向けました。というのも、棺の前に刻まれた言葉がやけに引っかかるのです。
『王の神殿に来た者よ、選ばれし自らを証明せよ』
そこで彼女はトゲを出現させると、自らの髪を数センチ切り落として棺の前に置きます。しかし何の反応もありません。髪の毛程度では、証明にならないようです。
そこで今度は、トゲで手のひらを傷つけて床に血をたらしてみますが…
その直後、険しい顔をしたアクシオンが背後からヒリスの腕を掴みました。
「何をしているんですか?」
そう告げる彼は、明らかに怒っていました。しかしヒリスは無表情で、ただの好奇心だと答えるだけ。怪我をしたのに、気にも留めていない様子。
とはいえヒリスの手の平はザックリと傷ついて血まみれです。そのためアクシオンは自分のネクタイを外し、包帯代わりとして彼女の手の平に巻きつけました。
するとヒリスは手当された部分をまじまじと見つめ、ありがとうございます…と呟いてから再び出口へと歩き出しました。


デジャヴ
王の宮殿を出ると、空は赤く染まっていました。来たときは青空だったのに、気が付けば随分と時間が経っていたようです。
不思議に思い、キョロキョロと周囲を見回すヒリス。
するとその時、アクシオンは手で口元を抑えながら予期せぬ言葉を口にしました。
「以前にもここで会ったことがありますよね」
その言葉に、ヒリスは驚きのあまり目を見開きます。
確かにアクシオンと王の宮殿で会ったことがありますが、それは前世での出来事。彼が覚えているはずないのです。
内心、ひどく動揺するヒリス。けれど再び無表情をつくって「いいえ、勘違されたようですね」と否定します。
そして次回の約束はアクシオンの都合に合わせると言って、ヒリスは異能の力でその場から姿を消しました。
けれど1人残されたアクシオンは納得していないようで、勘違いか…と呟いて目を伏せました。
『接近不可レディー』の感想と考察
おさらい①ヒリスの本当の目的

ストーリーが複雑になってきたので、復習がてらヒリスの目的についてまとめておきます。
まずヒリスの目的は、復讐ではありません。
復讐については7回目の人生ですでに終わらせたらしく、今は家族に対して無関心です。父や兄を痛めつけてやろうと考えているワケではなく、邪魔だから追い払っているだけのようです。
では彼女の目的は、一体何なのかというと…
ヒリスの目的は、消滅することです。
このままだとヒリスは何度死を迎えてもループして生き返ってしまうので、それを終わらせる方法を探しています。22話のラストで「どうせ私は死ぬ方法を探しに来たのだから」と言っていたのは、そういう意味です。
おさらい②四季の森に来た理由
わざわざ四季の森にある記録保管室へと足を運んだのは、消滅するための方法を探すためです。
けれど文献が多すぎて、まだヒントすら見つかっていない状況です。
なお記録保管室のことを教えてくれたのはマゴでした。正確には7回目の人生で出会ったマゴが、記録保管室ならヒリスの探し物が見つかるかもしれないと教えてくれたのです。
感想|ヒリスに復讐する気はないけれど…
『接近不可レディー』という作品、多分ほとんどの人は”ヒロインが復讐する話”だと思って読み始めたのではないでしょうか。
けれど主人公・ヒリスに復讐する気力はなく、彼女はただ人生を終わらせたいと望んでいます。悲しい願いですね。
とはいえヒリスの行動は、結果的に見れば家族への復讐になっています。今の段階で、イノアデン一族はヒリスにやられっ放しですから。
なので”ヒロインが復讐する話”という解釈も間違いではないのかなと思います。