小説版『再婚承認を要求します』のネタバレ感想です。今回は「外伝19 ふたりは(5)」の概要をまとめました。
1週間待ち、ようやくナビエに謁見できたダルタ。しかし皇后オーラに委縮してしまい、恐ろしくなります。彼女は無事に、目的を果たせるのでしょうか?
ナビエ視点|身元不明の魔術師・ダルタと謁見する
無言の謁見者
(今回の謁見者は、何か事情があるのかしら?なぜ何も言わず立ったままなの?)
謁見者は5分経過しても無言のまま。順番待ちの人達も不満そうです。
そこで見かねた副官が「何でも自由に話せばいい」と声を掛ければ、謁見者はようやく口を開きました。
・・・
事情を聴いたナビエは、希少な治療魔術師ならば助ける価値はあると考えます。
しかし彼女はダルタという名前以外、何も明かしません。身分がない事情どころか居住さえも伏せたままです。
そのためナビエは「スパイか犯罪者かもしれない」と警戒しました。
・・・
結局、ダルタという女性は「山奥から来た」とだけ言って退席しました。
しかし明らかに嘘だったので、ナビエは謁見が終わるとすぐに騎士を呼んで、ダルタを見張るよう命令します。
ラリはバランス感覚がいいらしい
それから部屋で報告を待ちつつ考え事をしていると、そこにハインリがやって来ます。しかしその姿を見て、ナビエは絶句しました。
なんとハインリの頭には、ラリ(鳥の姿)が乗っていたのです。
彼は笑顔で「ラリはバランス感覚がいいですよ!」と自慢するものの、傍から見れば危険な状況。
ナビエは慌ててラリを保護し、もう片方の手でハインリのお尻をパンパンと叩きました。
「悪い子!悪い子!」
彼は驚きながらも、ラリが先に登ったのだと言い訳をします。おまけにこの時、ラリは小さな翼で羽ばたいてナビエの頭上にちょこんと座りました。
そして何も言えなくなったナビエが、一旦ラリを腕に抱いて退出するとーー
後ろからハインリの笑い声が聞こえたので、ナビエは顔から火が出るような思いでした。
ダルタ視点|謁見が失敗して落ち込む
ホテルに戻った後。ダルタはベッドでうつ伏せになりながら、ナビエの姿を思い出しました。
人を見下ろす威圧的な姿。何もかも見通すような冷たい視線。それらを怖いと感じたのです。
せっかくここまで来たのに、このまま帰るしかないのか。弟も探せず、自分の出自も探せない。何も進展がない。きっと1カ月待っても状況は変わらない。
そして無意味な想像をした後、ダルタは再びため息をつきました。
・・・
2日後、ダルタはいったん首都を離れようと決意します。そのためホテルの主人にエベリーへの手紙を託し、城門へと向かいますが…
その途中、近衛兵に声を掛けられます。
不審者として逮捕されるのだろうかと警戒するも、近衛兵によれば「皇后からダルタを連れてくるよう指示された」との事。
そのため彼女は、怪しいと思いながらもナビエの元に向かいました。
ナビエ視点|ダルタの処遇
ナビエの決断
ナビエがダルタを呼んだのは、チャンスを与えるためです。
話は信じられなくとも治療魔術師になるかもしれない人材なので、リスクを覚悟で迎えることにしたのです。もちろん要観察の対象ですが。
それが予想外だったのか、ダルタは興奮して何度もお礼を言います。「必ず出世して皇后陛下の忠僕になります!」と告げる姿は、純粋に喜んでいるように見えました。
・・・
ナビエは窓辺から、はしゃいで帰るダルタの姿を眺めていました。そして、その後を追うカラスの姿も。
そうしていると、ハインリが後ろからナビエの腰を抱き締めます。彼の目を見ると、たまに見せる不安と渇きに満ちた瞳をしていますが…
それも束の間で、いつもの甘ったるい瞳に戻ります。
彼の胸に頭を預けながら、この男が大好きだ…と思うナビエ。しかし同時に、先ほどの表情が気になっていました。
ダルタの指導は学者に一任する
後日ナビエは、実力のある魔法学者たちにダルタの指導を任せます。
全員がアカデミー出身の学者なので、ダルタは大喜びしました。
謎の作業をするカフメン大公
その後ナビエは、カフメン大公の部屋へと向かいます。というのも結婚報告を聞いて以来、全然便りがないので気になったのです。
そして部屋に入ってみると、彼は不思議な作業中でした。液体の入った小瓶をテーブルの上に並べて、それを包装しているのです。
何をしているのかと質問すれば、カフメン大公は「新しく作った妙薬です」と答えます。
その言葉に、当然ながら困惑するナビエ。妙薬が登場するたびに事件が起こるので、慌てて彼を見つめました。
彼は「私が飲むものなのでご心配なく」と言うものの、ナビエは彼の意図が理解できません。
そしてこの時、ふと気になって彼女は言いました。「それ、私にも一本もらえますか?」と。
『再婚承認を要求します』外伝19のネタバレ感想
感想①妙薬事件の再来か?
『再婚承認を要求します 外伝19』はラストが衝撃的でしたね。なぜか、ナビエが妙薬を所望しました。使用者がナビエなので惨事にはならないと思いますが…
まあ危険ですよね。できれば使わない方が良いでしょう。
ナビエ、今までの事件を思い出して。正気に戻って。あわよくば小瓶を全部破壊して。
そもそも誰に使う気?まさかハインリ…いやでも、彼に妙薬を使う理由はありませんね。ましてやナビエには、惚れさせたい相手もいません。
となると消去法で、ナビエが自分で飲むのでしょうか。でもその場合、目的がわかりませんね。ナビエ本当にどうしたの?
感想②茶番が楽しい件
次は感想ではなく、翻訳文についての反省です。
ダルタとナビエのやり取りを詳しく書くつもりだったのに、気付いたらハインリとの茶番が長くなっていました。
私、毎回こうなんですよ。本筋を書くべきなのに、茶番の方に力が入ります。これでも大分削ったのですが、それでも文字数が多いので本筋を短くするという暴挙に出ました。
ダメな翻訳の例ですね。読者の皆様には、大変申し訳ないです。
でも、ナビエとハインリの茶番が好きなんですよ。尻叩きのシーンをどうしても細かく書きたかったので、その結果こうなりました。
いつもありがとうございます。
前回、なんでナビエ様が怖いんだろうと色々心配しましたが、普通にオーラに威圧されたのですね。
考えすぎました。
そして、二人の茶番が好きということですが、私も正直ハインリとナビエ様の日常的な仲良しエピソードやいちゃいちゃの方が読みたいので読者として大歓迎です。
いつも子煩悩なハインリを見るとほんわかしますし、ナビエ様のハインリへの愛情が垣間見えると嬉しくなります。
ハインリの瞳の奥にたまに見える不安感や焦燥感は、やはりあのトラウマから来ているのでしょうか?
ナビエ様に選んで貰えてナビエ様の人生を一緒に生きていけることがハインリには無上の喜びですが、一方ナビエ様は自分がいなくても生きていける人、自分は必要がないかもという気持ちはどんなに身体を重ねても、子供を作っても消えていないのかな。
ハインリは傍からみたらこれ以上ないぐらいの高スペック持ちなのに、自分はゴミだと思っていて、自己評価が低いので、外伝の中でトラウマが解消されたらいいのになと思います。
カフメンの妙薬は本当にロクなことにならないし、本当に全部叩き壊したいぐらいですね。
量産しているカフメンにもガッカリです。
またハインリが泣かないといいのですが。
ナビエ様、妙薬はダメ!絶対!
ストップ ザ 妙薬
カフメンが妙薬使ってあなたの愛する旦那さんにどんな卑怯な行いをしたか思い出して!119話!
カフメンのせいで旦那さんの立場が悪化してその後どんなことが起きたか思い出して!
カフメンもカフメンだわ
今じゃなに食わぬ顔してナビエ様に最も違いビジネスパートナー然としてて
あんなことしといて離島で遭難したときはまだ自分にもナビエ様とチャンスあるみたいな雰囲気醸し出してたし
妙薬使って結婚生活送る気なんだろうけどシャーロット姫にも失礼すぎる
私のなかではカフメンもソビエシュと同列なぐらい嫌いです
今回は頭にラリちゃん載せて叱られてお尻叩かれる旦那さんが可愛すぎて癒しでした