『再婚承認を要求します』原作小説199話のネタバレと感想です。
ズメンシア公爵は妹・クリスタのために、ハインリに復讐しようと決意します。しかしそれはナビエを巻き込んで自害するという恐ろしい方法でした。彼は命をもって抗議したのです。
199話の概要|一命を取り留めるが意識は戻らず
事件のその後
ナビエとカフメンは一命を取り留めるも、2人とも頭を強く打ったため目を覚ましません。なおズメンシア公爵は即死でした。
激怒したハインリは騎士にズメンシア老公爵を連れて来るよう命じると、自ら監獄にこもって老公爵を拷問します。また皇后殺害事件に関わったとして、ズメンシア家の人々を捕らえるよう命令を出しました。
ナビエを助けて
監獄から出て来たハインリは、風呂で体を清めてからナビエの部屋に向かいます。
部屋の前ではナビエの侍女や友人たちがみんな泣いていて、コシャールは『ナビエを助けてくれ』と懇願するような目を向けてきます。
そのためハインリは、治癒魔法を使えるエベリーを呼んだので大丈夫だと伝えますがーーー内心では『もしあの時、エベリーに魔力を返していなかったら』と考えてゾッとするのでした。
再婚承認を要求します・199話のネタバレと感想
ネタバレ感想①公爵の呪い
妹の仇を取るため、死をもって抗議する。それがズメンシア公爵の選択でした。
彼は元々、亡くなった妹よりも生きている家族を守らなければならないと主張しており、ハインリに敵対する父親・ズメンシア老公爵と言い争っていました。
しかし真実を知ってしまい、気持ちが変わったようですね。
なおズメンシア公爵は飛び降りるとき、赤い服を着ていました。
東大帝国において、赤は祝福の色。しかし西大帝国では逆で、不幸を示す色です。これを念頭においたうえで想像してみてください。
不吉な色をまとった男が屋根から飛び降りて、皇后を巻き込んでジ〇ツする。これ、もう呪いの儀式ですよね。とても恐ろしいシーンです。恐ろしくて悲しい。
ネタバレ感想②ハインリの過失
ハインリは今回の件について、ズメンシア老公爵だけを警戒していた自分の落ち度だと思っているようです。けれど個人的に、問題はそこではない気がしました。
人間って追い詰められると何をするか分からない生き物なので、逃げ道を残しておかなければなりません。いくら腹が立っても、それが家族を守るためだったとしても、残酷になりすぎてはいけないのです。
けれどハインリは徹底的にズメンシア家を追い詰めましたよね。個人的にはこれが問題な気がしました。一線を越えてしまったがゆえに、最悪の事態を引き起こしたと言うかーーー
ハインリは若さゆえに過激で残酷。今回の事件は、彼のそういった性質が原因になったような気がします。
更新ありがとうございます。
ちょっと気になったのでコメントしました。
妹の死の真相を知ったからナビエを攻撃したして仇を討とうとしたとありますが、原作描写そのままだとしても理解に苦しみます。
ハインリと取引みたいなこともしていましたし、老公爵と決別してましたよね。
ナビエを狙って敵討ちに成功したとして、ハインリが残された公爵家の家族を見逃すはずがありません。
さすがに公爵位を剥奪されるでしょうし、重罪人の子だからと家族も奴隷にされたかもしれませんし。
ハインリを始末してナビエを追い出し、ソビエシュに返して皇位継承権を狙うとかなら分かりますが、ナビエとお腹の子を始末してもハインリが皇帝なことに変わりありませんから。
子供たちもクリスタのせいでイジメられたりパーティーに呼ばれず迷惑していると、クリスタへの嫌悪感を露わにしていましたよね。
クリスタのせいで公爵家の令嬢は今後の縁談も「あそこは嫁ぎ先で義弟を誘惑した不貞の妻を出しているから、あそこから嫁をもらったら大変なことになる」と足元を見られたでしょうし。
ナビエを狙って何も得るものもなければ、むしろ破滅に家族を巻き込むばかりの公爵も老公爵も子供がいる立場だと全く理解できなかったです。
ハインリをやりすぎとありましたが、離婚された皇后と本人が気にしていることを槍玉にしてナビエな嫌がらせをし続け、妊婦が食べられないものをわざわざ出すよう根回ししたり、挙句に不貞を働いた愚かなクリスタを被害者だと逆恨みする。
ハインリが優しくしたところでつけ上がるだけだったでしょうし、前皇后クリスタの権力を放置すればナビエが苦しむことは当然だったでしょう。
というか、大人の対応と配慮した結果がクリスタの側室にしてくれ騒動だったので、ハインリの優しさを裏切ったクリスタが完全に悪いですよ。
前皇后の実家と威張りちらし、敵意を隠そうともせずナビエとハインリを攻撃し続ける相手をきっちり断罪したハインリは、むしろ褒められるべき優秀な皇帝であり夫だと思います。