再婚承認を要求します原作小説193話のネタバレと感想|エベリーは両親に愛されていた

再婚承認を要求します

『再婚承認を要求します』原作小説193話のネタバレと感想です。

全快はロテシュ子爵とイスクア子爵夫妻の裁判が行われ、彼らは最も思い刑罰を受けました。半分以上が嘘の証言でしたが、こうなった以上ラスタはもう言い逃れ出来ません。

この後どうなるのでしょうか?ストーリーの続きをまとめました。

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エベリー視点|顔も知らぬ両親から財産を残される

両親の”財産管理人”が現れる

ストーリー概要3

エベリーは上機嫌でした。裁判の結果、大嫌いなラスタとイスクア子爵夫妻が没落したからです。

しかしその後、エベリーは悲しい事実を聞かされてショックを受けます。自室にもどると『エベリーの両親の財産管理人』を名乗る女性が現れて、両親の遺言を聞かされたからです。

財産管理人の話
  • エベリーの両親は亡くなった
  • 両親はずっとエベリーを愛し、探し続けていた
  • だから財産管理人を雇い「自分たち亡き後、娘に財産を渡してほしい」と遺言を残した
  • なお両親は「自分たちは善人ではないので名前を明かさないでほしい」とも言っていた
  • 生きている間はエベリーを守れなかったから、死んだあとは必ず守る。それが夫妻の遺言である。

愛情を得たのに、親はもういない

話を聞いたエベリーは悲しくもないのに泣いてしまい、両親は本当に死んでしまったのかと財産管理人に質問します。

すると管理人は「もう生きていない」と嘘をつきました。この時点ではイスクア子爵夫妻の刑はまだ実行されていませんが、夫妻の意志を尊重して嘘をついたのです。

ひよこ
孤児のエベリーがようやく親の愛情を得たのに、その親はもういない。すごく辛い話だね。
白うさ
このシーン、あまりに悲しくて何も言えなくなる……

ラスタ視点|窮地に立たされて逃亡を決意する

ここから逃げなければ!

ロテシュ子爵とイスクア子爵夫妻が嘘の証言をしたせいで、ラスタは窮地に立たされます。そして西宮に戻った後、ラスタは烈火のごとく怒り狂いますがーーー

しばらくすると怒りよりも恐怖が上回り、すぐに逃げなけいと全て私の責任にされてしまう!と焦ります。

そこでラント男爵を呼び出すと、ラスタは泣きながら自分を逃がして欲しいと懇願しました。

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再婚承認を要求します・193話のネタバレと感想

193話のストーリー補足

ネタバレ感想

193話の最後のシーンで、ラスタは半狂乱でした。怒鳴って悲鳴をあげて物を壊して、かなり酷い状態です。

ただし怒りだけでなく、イスクア子爵夫妻の裏切りもショックだったようです。それこそ裁判の直前まで、彼らなら自分の味方をしてくれると信じていました。

ネタバレ感想①ラスタの思い違い

ラスタは今回「なぜみんなラスタを裏切るの?なぜいじめるの?」と独白しています。読者視点だと、ラスタの方が先にみんなを裏切った感じなんですけどね。

”なぜ”も何も、犯した罪が全て返ってきただけです。

そもそも自分の利益のことだけ考えて他者を傷つけてきたのだから、みんな離れていくに決まっています。他者への愛情がないのに、愛情を欲しがるなんて図々しい。今までラスタが排除してきた人も、なぜ私がこんな目に遭うの?と苦しんだはずです。

けれどラスタの生い立ちを考えれば、彼女がそのことに気付く日はもう来ないのでしょう。他者に踏みつけられる人生を送ってきたラスタが、他者を愛して尊重するのは難しいはず。

孤立した理由に気付けないのが、ある意味では一番の不幸なのかもしれません。

ネタバレ感想②何が正解なのか分からない

エベリーは財産管理人を通して、自分がとても愛されていたことを知りました。その事実を知ったことは、いつか彼女にとってプラスになるとは思います。

けれど親の愛情を知らなければ、エベリーは苦しまずに済んだでしょう。

自分は孤児で親に捨てられたと、そう思っていれば両親を失う辛さを知らずに済んだかもしれない。そもそも愛情を注がれたのに、相手がもういなくて返せないという状況もすごく辛いし……

エベリーにとって何が幸せなのか、私は分からなくなってしまいました。

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2件のコメント

更新ありがとうございます!

イスクア子爵夫妻の遺言は言葉に出来ませんね…。

エベリーにしてきた仕打ちを考えれば今本当の親子で、愛していると言われてもエベリーは受け入れられなかったでしょうし、あんな事してきておいて血が繋がっていると知った瞬間に都合の良い事を言うなと思うかもしれません。
しかも偽親として皇帝を、国を騙した大罪人として極刑を言い渡された以上、親子関係が露見すればエベリーも後ろ指をさされてしまう事は避けられないでしょう。

あまりにも悲しい結末ですが、エベリーの心を守るためには、これしか無かったのかもしれませんね…。

真実を知るにしても、エベリーが受け入れられるくらい気持ちに余裕が持てるようになってからでなければ、現時点では何をしても傷口を抉るだけでしょうから、こればかりは時間が解決してくれるのを待つしか無いとしか今は言いようがありません…。

ラスタはこの期に及んで何故分からないのか

仰る通り自分の為に嘘をついたり危害を加えてくるような相手を愛する事など誰にも出来ません。
自分だって少し前まで虐げられる立場だったのだから、傷付けられる側の痛みを理解出来る筈なのに、何故それに気付けないのか…。

冤罪を着せたデリスが本当に自分を呪おうとしたと思い込んだりしていた描写などを見ると、一種の自己防衛なのか、都合の悪い記憶を捻じ曲げている節があるので、自分がしてきた事を本気で無かった事にしているのかもしれませんね。

そもそも善悪の判断すらついていませんし。

ラスタはもうあまりにも嘘を重ねすぎて、自分自身の中ですら嘘と真実が分からなくなってしまっているのかもしれませんね…。

ラスタは自分だけ逃げるつもりなのですね。
アンとグローリエムはどうなってもいいと言うのでしょうか。
自分が助かる事だけ考えていて、我が子を心配する様子が全く見られないのが、もう…。

我が子に愛情が無いわけではないけど、あくまでも一番大事なのは自分自身なのですね。
遅すぎたとはいえ、自分を犠牲にして娘を守る覚悟を決めたイスクア子爵夫妻と正反対です。

子供が子供を産んでしまったせいで、親の罪に巻き込まれる子供が不憫でならないです。

本当、世の中には親になってはいけない人間が存在しますよね。

更新ありがとうございます。

この展開を知っていたので、前回「イスクア夫妻は生きて償うべきだったのでは?」とコメントしていました…。
エベリーに遺産を残したかったにせよ、もう二度と会えない両親の存在を名前も教えてもらえず、お墓参りに行くことも肖像画を見ることも許されないなんて遺されたエベリーからすればいっそ知らないままでいたかったと嘆くのも仕方ないと思います…。

エベリーはナビエの援助を受け、国でも稀有な治癒魔法使いとして大成しようとしています。
それこそこの先、魔力減少が再発しない限りお金に困ることはないでしょう。
むしろエベリーにとって一番必要だったのはどれだけ周囲に優秀ともてはやされても得られなかった、無償の家族の愛だったと思います。
だからこそ孤児の自分を援助し、魔力減少で嘆く彼女を慰めたナビエのことを自分にいない母や姉のように慕っていたのでしょうし。
自分にとって本当はいるかもしれない家族がナビエのような素敵な人だったらなと、立派な魔法使いになったエベリーに会いに来てくれるのを幼い頃から何度も空想したでしょう。

イスクア夫妻のしたことは半端に自分たちを覚えていて欲しいという親の愛を子供に与えたいという、親の欲望を優先させたようにしか思えませんでした。
エベリーの姉もまだ見つかっていませんし、偽親をやるよう命令された事実を裁判で訴えれば、誘拐された二人の娘を私財を投げ打って探していたことも証拠としてあるでしょうし、何らかの実刑を受けたとしても極刑は避けられたはずですから。

ラスタはイスクア夫妻の裏切りにショックを受け、四面楚歌の状況でパニック状態ですが…感想で端折られている可能性があるかもしれないとはいえ、アンもグローリーエムも気遣う様子はありませんよね。
そういう自分が一番大切で、子供が親の罪で苦しもうが気に掛けない所も自分を奴隷に落とした実父そっくりだなと思いました。

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