『再婚承認を要求します』原作小説192話のネタバレと感想です。
ロテシュ子爵につづき、今回はイスクア子爵夫妻の裁判が行われます。夫妻もまた娘を守るため、そしてラスタに復讐するため覚悟を決めました。
彼らは悪役ですが、同時に人の親であると分かるストーリーです。その点を念頭に置きながら読んでもらえればと思います。
イスクア子爵夫妻の裁判|噓の証言でラスタを追い込む
死を覚悟して、ラスタを道連れにする
ロテシュ子爵に続いてアレンも被告人席に連行されたため、傍聴席は罵詈雑言であふれます。
そして次にイスクア子爵夫妻の裁判が始まりますが、ラスタはこのとき安心していました。夫妻はラスタを可愛がっていたため、庇ってくれると考えたのです。
しかし夫妻は判事の前に立つと「自分たちはエベリーを殺すよう実行犯に命じた。この件にはラスタ皇后も関与している」と主張します。さらに金目当てでラスタの義理の親になったことも暴露したので、ラスタはますます窮地に立たされました。
- ラスタは実の娘ではない
- ラスタは貴族の親を欲しがっていたので、金銭目的で協力した
- この件についてソビエシュは無関係である
- ラスタから「私を皇后にしてくれたら娘を探して報酬もあげる」と提案されたので協力した
- 自分たち3人で皇帝を騙した
イスクア子爵夫妻の証言を聞いて、ラスタは嘘だと叫びたくなります。しかしここに自分がいるとバレたら、どんな目に遭うかわからないので何も言えません。
そして判事たちが短い会議を行った後、4人に判決が言い渡されます。当然ながら死刑でした。
ナビエ視点|裁判に参加するよう要請書がとどく
ラスタの裁判に参加すべき?
ラスタの裁判に被告人として参加するよう、ナビエのもとに参加要請が届きます。
すると東大帝国から来た侍女たちは、ぜひ参加してラスタの無礼をすべて告発すべきだと意気込みますがーーー
当のナビエは複雑な気持ちでした。ラスタにされたことは今思い出しても腹が立つし末路を見たい気持ちはあるけれど、弱った彼女を見たくない気持ちもあったのです。
傍聴人として参加することに
結局、ナビエは裁判への参加を決意します。ただし証人としてではなく傍聴するだけ。そしてナビエは、ハインリと両親を連れて東大帝国に向かうのでした。
再婚承認を要求します・192話のネタバレと感想
ネタバレ感想|悪役たちの最後について
個人的には、ロテシュ子爵もイスクア子爵夫妻も大罪人だと思っています。夫妻については同情する点もあるけれど、あまりに自分本位であり罰が下って当然。これが管理人の意見です。
けれど罵詈雑言を吐きたくなるほど彼らが嫌いなワケではなく、むしろ191~192話を読んだあとは「お疲れさま」と言いたくなりました。
悪人に対してこのセリフは不適切だと思いますが、やっぱり覚悟を決めて家族を守ろうとする人は嫌いにはなれないのです。
とくに夫妻の方は、言い逃れすれば重い罰を受けずにすんだでしょうし。それを極刑覚悟で嘘の自白をしたのですから、何と言うかもう……読後感が……
悪役を嫌いになれないこの感じ、まさに『再婚承認を要求します』だなと思いました。
更新ありがとうございます。
ロテシュ子爵とアレンは遺族のために自分たちだけで罪を被ろうとしたのは分かりますが、イスクア夫妻は死刑になる必要があったのか…かなり後味が悪いですよね。
エベリーが自分をさんざんいじめて命まで奪おうとしたイスクア夫妻を拒否するのは当然で、時間をかけて実子と知らなかったとはいえ今までの仕打ちを謝罪して償うのが一番だったのではないでしょうか。
まだ見つかっていないエベリーの姉にだって再会したかったでしょうし、ラスタに勝手に接近して墓穴を掘ったロテシュ子爵と違い、皇室がグルになって偽親をさせていたイスクア夫妻を死刑にするのはどうなのかなと…。
エベリーからしたらあの時の罵倒が今生の別れだったと後から知ったら、正体を隠したイスクア夫妻だけでなくソビエシュも憎んでおかしきかないですよ。
ただ、エベリーや見つかっていないもう一人の娘を罪人の娘にしないようイスクア夫妻が庇ったのだとしたら、仕方のない流れなのかもしれませんね。
こう見ると盗賊の誘拐は本当に最低だなと思います。
自分たちが子供を作れないわけではないのに、身代金目的でなく勝手に養子にして他人の人生をめちゃくちゃにしたわけですから。
イスクア夫妻が攫われた娘の妹や弟を作らず財産を投げ打って捜索したのは、新しい子を奪われた子の代わりにできない、奪われた子を愛していたし酷い目に遭わされていないか心配だったわけですよね。
しかも娘ですから、成長したら娘がどんな目に遭わされるか本当に毎日不安だったんだろうと。
ナビエもコシャールも盗賊のこうした蛮行に胸を痛めて被害者から聞き取りしたり退治して国民に支持されていましたが、二人を追い出したら東大帝国の盗賊による犯罪は増えそうですよね。
ソビエシュはそこをよく分かっていないから、この先あんなことになったんだろうなと。
西大帝国って旅路がきつかった印象なので、妊婦にそんな距離移動させてお腹の子に何かあったらどうするのか。
正直、ソビエシュはナビエがお腹の子を失って自分の元に戻るのを期待していたのではと思います。
ナビエの裁判参加要請、かなり謎ですよね。妊婦は幸せな未来だけ考えて、温かい家でゆっくりするべきなのに。
そしてイスクア子爵夫妻については、私も生きて償ってほしかったです。けれど夫妻の心境的に、それは難しい話なのだろうなと思いました。
自分たちの存在は、どうあがいても愛しい娘にとって毒になる。そう考えた親が、あの状況下でどんな選択をするか。そう考えると、夫妻の選択は仕方がないのかなと。
更新ありがとうございます!
死刑判決…四人とも好感を持てない人達でしたが、冤罪を着せられたところは不憫ですね。
ロテシュがラスタから巻き上げたお金は厳密には皇室のお金なので、皇室の財産を横領していたと思えば、重罪ではありますよね…。
イスクア子爵夫妻は、ソビエシュが全てを知っていた上でグルになっていたのに本当に卑怯な皇帝だと思います。
お世辞にも善人とは言えませんでしたが、大切な者の為に潔く覚悟を決めた事だけは私もお疲れ様と思います。
ナビエ様は本当に優しすぎます。
だからこそ大勢の人に慕われるのでしょう。同時にそんなナビエ様だからこそソビエシュは別れて他人になった今でも甘えてくるのでしょうね。
本当に愛しているならナビエ様の優しさに付け込むような事はやめて欲しいです。
今回だって身重のナビエ様を呼びつけるなんて、と思ってしまいます。
手形の件を証言して欲しいならベア会長がいますよね。
下心があるからもっともらしい理由をつけて会いたがっているんだろうなと邪推してしまいます。
前回のコメントではゴリ子様のお考えを聞かせて下さりありがとうございました。
「妻は自分から離れないと思っている浮気男」…本当に腹立たしいですよね!
この手の人間って一度手に入れた女性はずっと自分のモノと思い込んでますけど、その自信はどこから来るのか謎で仕方ないです。
嫌です。とか陛下との記憶だけ切り取りたい。とかこれ以上ない程の拒絶をされているのに、諦めないってどういうメンタルしてるんでしょう?
普通相手にそこまで言われてしまうほど傷付けて嫌われてしまったら、もう相手の望み通り関わらずそっとしておいてあげようってなるのが普通だと思うのですが…。
やはり身勝手な人間は相手より自分の気持ち優先なんでしょうね…。
仰る通りソビエシュは生まれながらにして根っからの浮気男なのでしょうね。
引き合いとして回帰編の話を持ち込ませて頂きますが、ラスタの危険性を知っているくせに、お腹の子を気遣ってか、不幸にしてしまった負い目からなのかもしれませんが、ラスタを突き離せず、中途半端な優しさを向けて毅然とした対応が出来ていませんでしたよね。
ナビエ様を忘れられないくせに、結局現実と同じで最後までラスタに甘かった
まさに『どっちつかずの浮気男』という感じでした。
私実はずっと思っていたんです。
ソビエシュは後悔する部分も反省する場所もなんだかズレていると。
過去に戻りたい。許されたい。愛されたい。
「ナビエに酷い事をして傷付けてしまった事を謝りたい」
「自分の行いのせいで不幸にしてしまった全ての人達に償いたい」
とかは無いの?と…思ったのは私だけでしょうか?
そもそも本当に正しく反省していたら相手の気持ちを無視してまで自分が幸せになりたいなんて出来ませんよ。
「自分にはそんな資格は無い」
「自分が幸せになるために彼女の幸せを壊してはいけない」
って普通は身の程を弁えませんかね…。
別に一生不幸でいろとは言いません。自分のしたことを噛み締めながら他の人と新しい愛を育んでもよかったと個人的には思います。
ただ、それは被害者であるナビエ様に何も求めない、一切関わらない事が条件です。
それが出来なかったソビエシュは結局自分本位なままだったんだな、と…。
結局のところ彼が後悔したのは「自分が不幸になった事に対する後悔」であって、ナビエ様を始めとする沢山の人を不幸にした事そのものに対する後悔じゃないんだなと個人的に思います。
だって、本編でも外伝でも「酷い事をして本当にごめんなさい」とか「謝りたい」が一切出てきませんでした。
たまに出てくる謝罪は自分が不幸だから、許されたいからという保身の為の謝罪でしたし。
何十年も悔やんで過去に戻りたいと願っていた割には、どうすればナビエ様を幸せに出来るのか、それがどれだけナビエ様を苦しめるのかを何一つ考えられて無かったんですね。
結局のところ、浮気をする人は根本的に自分の事しか考えられないし、自分勝手だから浮気するんだというのが私の意見です。
相手を思いやる気持ちがあったら、そもそも浮気自体していませんし。
立場上、世継ぎの為に側室をとることは仕方なくても、ソビエシュの場合は父親のようにはなりたくない。温かい家庭を築きたいと思っていたのです。
その上であんな事をしたのですから、彼は人を愛する事そのものが不向きだったとしか思えないです…。
やっぱり私から見てソビエシュはやる事考える事全てがズレた人という印象です。
もうお察しかもしれませんが、私が再婚承認を要求しますで一番許せない人物ってソビエシュなんですよね…(汗
浮気をするような人間が一番愛しているのは自分自身
そう思ってしまう私は我ながら冷たい人間です(苦笑
本家様のコメントを見た限りでは、匿名さんのようにソビエシュが嫌いな人は多いと思います。彼かラスタの二択という印象です。
それだけ浮気男を許せない女性が多いのでしょうね。