漫画『今世は当主になります』の92話のネタバレと感想です。今回はタイトルの通り、激怒したフィレンティアがマリアを断罪します。
前回のラストでは、マリアにギャラハン衣服店のプレミアムドレスを贈ると言っていましたが・・・果たしてどうやって罰を与えるのでしょうか?
ベスティアン視点|リラ鉱山の採掘権を得るためクレリバンを訪ねる
8000ゴールドを要求される
「8000ゴールドを今すぐ支払えだと?」
ベスティアンは驚きのあまり声を荒げました。
というのもクレリバンを訪ねて先日の話の続き(リラ鉱山の採掘権をスルス家に任せてほしいという話)をしたところ、対価として8000ゴールドを要求されたのです。
しかしそんな大金を支払えるはずないので、ベスティアンは頭を抱えます。
するとクレリバンは彼の葛藤を見抜き、ロンバルディ銀行でお金を借りてはどうかと提案します。婿養子ならば、いくらでも融資を受けられるでしょうから。
ベスティアンはその提案に難色を示すも、結局のところ承諾して手形を発行するのでした。
マリアはまんまと罠にはまり、公衆の面前で断罪される
ギャラハン衣服店に到着する
ギャラハン衣服店に到着すると、マリアは美しいドレスを前にして感激していました。フィレンティアはこの中からどれでも好きな物を選んでいいと言うので、浮かれているようです。
するとそこに、ギャラハンとルーラックも到着します。
ギャラハンは「どうしここにいるんだい?」と娘を見て不思議そうにしますが、実のところフィレンティアは今日2人がここに来ることを知っていたのです。
そして狙い通り、ギャラハンとルーラックはマリアのネックレスが例の遺品だとすぐに気付きます。
そのためルーラックは、威圧感を放ちながらマリアに質問しました。
「うちの婿養子とはどんな関係だ?」
彼はこの時点で、ベスティアンが遺品を盗んでマリアに渡したと気付いたようです。
なおマリアはその質問に顔をひきつらせるも、何のことか分かりませんと言い逃れしますがーーー
ルーラックは彼女のネックレスが妻の遺品であり、その証拠としてネックレスの裏側に『ナタリア・ロンバルディ』のイニシャルがあるはずだと指摘します。
そこでマリアは恐る恐るでネックレスの裏側を見てみると、言われたとおりイニシャルが刻まれていました。
マリアは自分の罪に気づく
もはや言い逃れはできず、マリアは顔を真っ青にしながら謝罪します。しかしこれほどの大罪を犯して許されるはずありません。
こうしてマリアは断罪され、周囲の冷ややかな視線にさらされながらルーラックに連れられて店を出て行くのでした。
『今世は当主になります』92話のネタバレと感想
92話のおさらい|マリアに残された選択肢
フィレンティアの機転により、無事にマリアを裁くことができました。そして現状、マリアに残された選択肢は2つだけです。
1つはロンバルディの屋敷から遺品を盗んだ泥棒として警察に捕まるか。もう1つは、正直にベスティアンが真犯人だと明かして彼との関係も暴露するか。
どっちを選んでも破滅しかありませんね。
そして今回の断罪は公衆の面前で行われたので、マリアはもう2度と社交界に復帰できないでしょう。
ネタバレ感想①マリアの本性
マリアは傍から見れば、感情表現が豊かで堂々とした女性に見えます。
今回ルーラックに会った時も、顔をあげて真っ向から彼の質問に答えていました。その点についてはルーラックも「かなり剛胆な令嬢だな」と評価するほど。ベスティアンも、彼女のそういう性格に惚れたのでしょう。
けれど、それは上っ面の話でしかありません。
マリアの行動をよくよく見ると、ルーラックと対峙したとき目を逸らしていました。恐怖を隠しきれていなかったのです。
早い話が、マリアは自信のあるフリをしているだけで結局のところ凡人に過ぎないのです。
ネタバレ感想②人の意見をうのみにした結果
マリアはロンバルディ相手に不遜な態度をとっていますが、これは半分くらいベスティアンのせいだと思われます。
というのもマリアの独白によれば、彼は浮気中に「ロンバルディなんて大したことは無い!老人の家だ!」的な話をしていたそう。
実際にロンバルディは横領されても長年その事実に気付いていなかったので、マリアもその言葉を真に受けたのでしょうね。
とはいえ冷静に考えれば、帝国のトップ貴族が愚か者ばかりな訳がありません。だというのに彼女は、それを信じてしまったのです。
マリア、もっと自分の頭で考えなきゃダメだよ……