漫画『結婚商売』の105話~106話(外伝10~11)のネタバレと感想を紹介します。
マルソーは叔母たちに正体がバレてしまい、カトリーヌと離婚することに。そして前回のラストで彼女に別れを告げましたが、この後どうなるのでしょうか?
105話の概要|マルソーは泣く泣く離婚する
愛しい妻との別れ
マルソーは自分の手から婚約指輪を外し、呆然とするカトリーヌの手の平に乗せます。そして最後に微笑むと、1人で屋敷を去りますがーーー
門を出た瞬間に、耐えられなくなって涙を流しました。
自己嫌悪と献身
マルソーは古巣に戻ったあとも、どうしてこうなったのだろう?と悩み続けます。
事業面でも政治面でもダボビル家に自分の才能を証明してきたし、カトリーヌとの関係も悪くありませんでした。しかし結局のところ『理由が何であれ自分はダボビル家を騙した』という結論に行きついて自己嫌悪します。
それでもマルソーは絶望の中、ダボビル家のために自分ができることを考え続けました。なぜなら以前カトリーヌと彗星を見に行ったとき、ダボビル家に尽くすと約束したからです。
「もう夫婦でも家族でもないけれど、約束どおりダボビル家のために奉仕する方法はあるはずだ」
引用元:結婚商売105話
真夜中の訪問者
マルソーは夜な夜な書類を調べた結果、ダボビル家は今からでも中立派になるべきだと結論を出します。
当時はジャコブ側の動きが怪しく、20年以上も王位継承者が未発表だったからです。また彼は同時に、新勢力をつくってダボビル家が負担なく中立派になれるよう計画を立てますがーーー
その時、誰かが部屋のドアをノックします。こんな時間に一体誰だろう?と思っていると、扉の向こうからカトリーヌの声が聞こえてきました。
106話の概要|カトリーヌは心から夫を愛している
過去編|カトリーヌの回想
今から数年前、マルソーがまだ物売りの少年(96話参照)だった頃。カトリーヌは侍女のライアから「あの物売りの少年は、多分お嬢様のことが好きですよ」と内緒話を聞かされました。
カトリーヌはまんざらでもなく顔を真っ赤にして照れますが、内心では『自分は恋愛結婚などできない』とも思っていました。
実父が再婚しない以上、自分はダボビル家の利益になる結婚をすべき。そう考えていたのです。
しかしある日。あの物売りの少年が、婿養子として目の前に現れたのでカトリーヌはとても驚きます。
プロポーズされた時は驚いて逃げてしまったけれど、彼と一緒に過ごす日々は本当に幸せでした。
あなたがどんな人でも
カトリーヌが扉越しに声をかけても返事はありません。しかし扉の前で待っているとようやく彼が出てきたので、カトリーヌは泣きながら彼に抱き着いて言いました。
「あなたがどんな人であれ愛しています」と。
しかし、そう告げると同時に不安になります。すでに彼の心は自分から離れてしまったのでは?と思ったのです。
そのため彼女は去ろうとしますが、そのとき背後からマルソーに抱きしめられます。顔は見えなかったけれど、彼の愛情を知るには十分な行動でした。
ストーリー補足|最後のシーンについて
マルソーは葛藤していた
マルソーは最初、カトリーヌが来ても居留守を使いました。ここで彼女を受け入れてはいけないと自分を律したのです。
しかし結局はカトリーヌが心配で部屋から出てきてしまいます。彼女にもう近づいてはダメだ。けれどこのまま帰すのはもっとダメだ。そう考えたようです。また最後のシーンで、マルソーは彼女を抱き締めながら泣いていました。
結婚商売・ネタバレ感想|マルソーの献身と愛情
105話のネタバレ感想|マルソーの献身
マルソーは以前、実父から「敵ばかり作ると後から後悔するぞ」と忠告されています。そして前回、その言葉の重さをマルソーは実感しました。
実父を敵に回したせいで離婚に追い込まれたのだから、これ以上ないほど敵を作ることの恐ろしさを痛感したはずです。
しかしマルソーは105話で、敵を作ってでもダボビル伯爵家に貢献しようと決意しました。
今まで集めた情報には貴族たちの弱点も含まれているので、それを使って新勢力を立ち上げる。そうすればダボビル家は無理なく中立派になり、安全圏に入れるでしょう。
その代償としてマルソー自身が敵を作ることになりますが、それでも彼はダボビル家のためなら構わないと思っているようです。自分が不利益を被ろうと、大事な人のためならば耐えられるという決意の現われでしょう。純愛ですね。
早くマルソーの努力が報われればいいのですが。
106話ネタバレ感想|全て知っていた妻
なんとカトリーヌは最初から、マルソー=物売りの少年だと気付いていました。おまけに106話では、最初から2人が両想いだったと判明します。
カトリーヌは彼が好きだからこそ、最初にプロポーズされたとき驚いて逃げてしまったそう。また彼を一時期避けたのは、彼の前ではいつも美しくありたいと思っていたから。
つまりカトリーヌは突然現れた婿養子に戸惑ったのではなく、急に初恋の人が現れて恥じらっていたのです。
幼い夫婦がオシドリ夫婦になるまでの過程を描いたストーリーだと思いきや、実のところ2人は最初から相思相愛だったという……余談ですがこの事実を知った時、管理人はズッコケました(笑