『結婚商売』に登場するマルソー。ダボビル伯爵家の婿養子であり、妻のカトリーヌをこよくなく愛するキャラクターです。ザカリーに匹敵するレベルの愛妻家と言っても過言ではないでしょう。
さらに外伝では、マルソーとカトリーヌの馴れ初めも明らかになります。そこで本記事では、彼の設定・生い立ち・魅力などを独自の視点でまとめました!
マルソーの設定|ダボビル伯爵家の婿養子
マルソー・ド・ダボビルとは?
本名:マルソー・ド・ダボビル。
セブラン国の名家・ダボビル伯爵家の婿養子。妻のカトリーヌをこの上なく愛しており、ザカリーに匹敵するレベルの愛妻家です。愛情が深すぎるあまり、妻のためなら戦地にだって行くレベル(71話参照)
両親について|打算的な実父と狂った実母
マルソーの実父について
マルソーの実父は、教会の大司教です。
マルソーは婚外子(※)であり、実父は自分の利益のためにマルソーを育てました。外伝によれば、アラゴンの国境地域に修道士として派遣するためとの事。
しかもこの実父、複数の女性との間に子を作っています。実父は子供をつくって利用するためセブラン国のあちこちの女性に手を出しました。
その子供たちはみんなマルソーと同じ私生児なので、母親たちは望んで実父に子供を押し付けました。何とも酷い話ですね。
マルソーの実母について
マルソーの実母は商団主の娘で、裕福な家庭の出身です。実母本人によれば、元々は敬虔な信者だったそう。
しかし大司教(=マルソーの実父)と恋仲になった後、自分が利用されているだけだと知って狂い、やがて酒に溺れました。
- マルソーの実母は、悪い意味で有名だった。それこそ社交界で知らない人はいない程に。
- 酒に溺れている。貴婦人たちと同席している時も、実母はこっそりティーカップに酒を注いで飲んでいた。
- なお大司教の愛人だったという噂が広まり、そのせいで信者たちに迫害された。
- マルソーが婿養子になった後、亡くなった。
「あなたにとって愛情は、欲しいものを得るための道具に過ぎなかった」
引用元:結婚商売外伝・マルソー母の台詞
かわいそうな女性ですね。大司教のせいで人生を壊された女性の1人です。実母のはなしを詳しく知りたい人は『結婚商売』外伝8を読むといいかも。
マルソーと実母の関係
マルソーの実母は、大司教から息子を渡すよう言われても断固拒否しました。
といっても息子への愛情から引き渡しを拒否したのではなく、自分を騙した男に復讐するため。つまり我欲のためです。
外伝を見た限りでは、母親らしい姿は描かれていません。マルソーのことも睨みつけたり怒鳴ったりしていました。
考察と感想|まさに純愛!カトリーヌとの恋物語
考察①マルソーという男性について
マルソー・ド・ダボビルは、すごく一途で愛情深いキャラクターです。『結婚商売』の作品内でも、トップ3に入るレベルの愛妻家。
さらに外伝では『子供時代からカトリーヌに恋をしていた』という新情報が追加されたため、より彼を好きになった読者も多いでしょう。
本家のコメント欄でも、読者がみんな口をそろえて「マルソーはとても純粋」「すごい純愛」と評価しています。管理人も同じ感想です。特に初デートのシーンなんて、純粋だし可愛いし最高でした(笑
しかし同時に、あの両親2人からよくマルソーのような子が生まれたな…と思ったのも事実。マルソーにも打算的な部分はあるけれど、あの酷い家庭環境でよく自分を保てたなと思います。
考察②真のオシドリ夫婦である
カトリーヌとマルソーは絵にかいたようなオシドリ夫婦です。
特に外伝のストーリーは『相手に後ろ暗い過去があろうと構わない。自分たちは一生夫婦』という強い意志を感じられる内容だったので、本当に素敵な夫婦だなと思います。現実では無理でしょうけど、理想の関係ですよね。
考察③ダボビル伯爵家との関係
外伝では、ダボビル伯爵家の人たちがマルソーに優しく接してくれたのが好印象でした。
マルソーは今まで家族の愛情というものを知らずに育ってきたので、家族の優しさに触れてとても嬉しかったようです。それこそ彼は本編中『こんな身に余るほどの幸運を手に入れてもいいのだろうか?』と自問自答していましたから。
マルソーが婿養子に志願したのはカトリーヌのためですが、ダボビル伯爵家に嫁いだことで家族の温かさに触れて、そうして大事なものが増えていく。それはとても素敵なことだと思います。
とくに管理人、カトリーヌ父の以下のセリフに感動しました。
「マルソー、君が前途有望な若者だということは知っているが、私は君にそんなに多くのことを望んではいない。式典まで毎日訪問して娘の話し相手がなってくれないかな?」
引用元:結婚商売外伝・カトリーヌ父の台詞
カトリーヌ父、気遣いができる優しい人ですね。この台詞に、パパの優しさが集約されている気がします。