マンガ版『悪女は砂時計をひっくり返す』の外伝20・124話のネタバレと感想をまとめました。
今回は待ちかねた即位式。アリアは皇后に、アースは皇帝になるのです。そして全ての問題が解決したので、ブリスとリッペは未来に戻ることになります。
皇后となったアリアは何を思うのか、ストーリーの続きを読んでみましょう。
目次
即位式が行われ、アリアはついに帝国の皇后となる
アリアは神様のことをアースに打ち明ける
今日はアースとアリアの即位式。街中にはチューリップがたくさん飾られて、パレードでは白銀の馬車が街中を通ります。
なお馬車の中では、アリアが昨夜の出来事をアースに話していました。
「…それで、あなたは神様にそのような要求をしたと」
アリアから神様に会ったことを聞くと、アースはすんなり信じます。そして彼女の話に肝を冷やすも、その勇気ある行動を称えました。
「同じ状況なら、多分私も神にそう言ったと思います。恩寵だとしても子供に悪い記憶が残ることを望む親はいないでしょうから。しかしそのような状況で、自分を曲げずに行動できる人は…アリアだけかもしれません」
引用元:『悪女は砂時計をひっくり返す』外伝21/124話
神様がくれた返事
パレードが終わり神殿に到着すると、いよいよ即位式が始まります。多くの人々に見守られる中、アリアとアースが玉座に座ると神官が祝辞を述べますがーーー
その最中、アリアは神様との会話を思い出していました。神様に自分の意思を伝えたとき、彼女は自分がこれからどう生きたいのか気がついたのです。
またこの時アースは、考えれば考えるほど神様の答えは意外ですね…とアリアに話しかけます。
というのも神様はアリアに『あなたが望む通りに生きていけば、その望み通りになるだろう』という返事を下さったのです。
しかし、それが彼女の望みどおり子供たちの記憶を消すという意味なのか…そこまでは分からないのでした。
アースの一言により、異例の即位式が行われる
そして即位式は順調に進み、戴冠の儀式が始まります。
アースが皇后の冠をアリアにかぶせると客席から歓声があがり、次は神官がアースに皇帝の冠を授与しようしますがーーー
アースはそれを断り、アリアに冠をかぶせて欲しいと言います。
その結果、皇后が皇帝に冠をかぶせるという異例の戴冠式となりました。
戴冠を見届けた後、ブリスとリッペは未来に戻る
ブリス視点|双子は未来に帰る
アリアとアースが戴冠の儀式を行っている最中、その後ろにはフラワーガール役のブリスとリッペがいました。
ブリスは冠をかぶった両親を見てとても感激し、満面の笑みを浮かべながら花びらをまき散らします。
そしてブリスは「やっぱりお母様みたいなお姫様にはハッピーエンドが似合うよ!」とリッペに話しかけますがーーー
リッペはこの時、微笑みながら言いました。
ハッピーエンドが似合わない人などいない。そしてこれから一緒に未来に戻れば、私たちのハッピーエンドが待っているよ…と。
その言葉にブリスは、わずかに目を見開きます。
そして双子は即位式を見届けた後、アリアたちに軽く挨拶してから手を繋いで未来に帰るのでした。
アリア視点|子供たちとの別れ
双子が帰った後、アリアは寂しげな顔をします。
するとアースは彼女に手を差し伸べて、2人もまた手を繋ぎながら玉座へと歩いて行くのでした。
外伝20・124話の補足|双子が帰った後、アリアは2人のことを忘れる
双子にまつわる記憶のはなし
字数の関係でカットしましたが、双子が未来に戻ればアリアとアースは2人のことを忘れてしまいます。
というのも過去が変わればブリスは健康体で生まれるため、それに伴い『双子に皇族の能力が発現しない世界』になるからです。
やや分かりにくいので、下に理由をまとめました。
- ブリスは胎児のとき死にかけたため能力が発動した
- しかし過去を改変したことで、その出来事がまるごと無くなる
- そうなると“死の危機”に瀕していないため能力が発現しない
- よって未来は『双子に皇族の能力が発現しない世界』へと変わる
- つまり『双子が過去を変えた』という事実も消えてしまう
- その結果アリアとアースの脳内からは、双子が過去に来たという記憶が消える
アリアとアースだけでなく、双子に関わった人たち全員から記憶が消えてしまいます。双子はこれだけ頑張ったのに、それが無かったことになるのは若干寂しいですね。
ただし双子だけは記憶が残る
しかしリッペによれば、能力が消えても双子にだけは全ての記憶が残るそう。双子の能力はチートなので、そういった効果もあるのだとか。
だからアリアは戴冠式がはじまる前に、双子にお願いをしました。
記憶を忘れてしまった未来のアリアとアースに、双子が経験したすべてのことを話してほしいと伝えたのです。
過去で起こったこと、改変される前の未来のこと、悲しかったこと、大変だったこと、幸せだったこと。すべてを話して欲しいとお願いしました。
未来が変わるまでの過程を把握するだけでなく、アリアは愛しい我が子のことを全て知っておきたいと思っています。だからこそ双子に“全て”を話してほしいと頼んだのでしょう。
まとめ|悪女は砂時計をひっくり返す・ネタバレ考察
ストーリー考察|結局のところ記憶はどうなった?
戴冠式の後夜祭が行われた時点で、アリアとアースは双子にまつわる記憶を忘れているようです。
というのも外伝20(124話)の後半あたりで、2人が後夜祭を抜け出してベランダでキスをするシーンがあるのですが、この時アースは「なぜか長い間我慢してきた気がする」と言っていたのです。
双子が来てからは問題が山積みだったため、アースは愛しいアリアといちゃつく時間がありませんでした。
けれど記憶が残っているなら『我慢していた気がする』という台詞は妙ですよね?気がするも何も、実際に我慢していたのですから。
となれば、アースは双子のことを忘れてしまったと考えるのが妥当です。
けれど我慢した感覚は残っているから、上記のようなセリフを言ったのでしょう。明記はされていませんが、多分そういう事かと思います。
ネタバレと感想|即位式中のみんなの反応
即位式にはアリアと親しい人たちも参加していて、このシーンで実母のカリンと親友のサラは涙を流していました。
カリンは強くて滅多なことじゃ泣かない人ですが、娘の立派な姿を見て感激したのでしょうね。
一方でジェシーは対照的で、とても晴れやかな笑みを浮かべています。個人的には、彼女が作中で見せた笑顔の中でも一番幸せそうな顔に見えました。
アリアが子供の頃からずっと見守ってきたので、ジェシーも自分のことのように幸せを噛みしめているのかもしれませんね。