マンガ版『悪女は砂時計をひっくり返す』の外伝19・123話のネタバレと感想です。
前回のラストで、アリアは謎の空間へと転送されました。そして目の前には金色に光る男性が現れますが、彼は何者なのでしょうか?
ストーリーの概要をまとめました。
神様が現れたので、アリアは自分の気持ちを打ち明ける
光り輝く男性の正体

アリアの目の前に現れた、光り輝く男性。アリアは彼の正体が”神様”だとすぐに気づきました。
というのも帝国の伝説によると、初代皇帝は特別な力を持っていたそう。それは恐らく、神から授かった最初の『皇族の能力』だったはずです。
そしてその能力が宿った湖の水をアリアが飲むや否や現れた者となれば、それは神に間違いないのでしょう。
アリアは神様に言いたい事がある
またこの時点で、アリアは気づいていました。
治癒の湖もブリスたちに与えた能力も、すべてはアリアを導くためのものだったと。
つまりアリアは二度も神に助けられているので、彼に感謝すべきなのでしょうがーーー
アリアはお礼を言うどころか「他の方法はなかったのですか?」と文句を言いました。
というのも今まで子供たちが辛い経験をしてきたので、なぜ神はこんな方法を取ったのかと不満を感じていたのです。


なおアリアは神を前にして震えていましたが、それを気付かれないよう必死で虚勢を張っていました。
わざわざアリアを呼んだという事は、神にとって彼女が必要な存在―――つまり帝国の繁栄のための手段になるということ。だからこそ反抗的な態度を取っても、処分はされないはずだと考えたのです。
そしてアリアは、神に向って堂々と文句を言いました。
「私は素直に従う善良な性格ではありません。神様はありがたくも私の命を一度救って下さいましたが、だからといって二度も同じ人生を生きるつもりはありません。人に振り回される人生なら、たとえそれが神だとしても抵抗があるのです」
「気に入った私をいつまでも使いたいなら、どうか次は私の気持ちもよく察してください。お願いします。命綱を装った首輪なんか、いつでも切れますから」
引用元:『悪女は砂時計をひっくり返す』外伝19 アリアの台詞
まるで今の人生に未練などない、毒々しい悪女のように微笑むアリア。すると神は言いました。
『 』
その答えを聞いた瞬間、アリアは自分の虚勢がバレていたのだと悟ります。そうでなければ、こんな答えをくれるはずありませんから。


ブリスの本心と、今まで事情を打ち明けられなかった理由
ブリスも”治癒の湖”の存在を知る
気が付くとアリアは、元居た場所に立っていました。不思議なことに月の位置もそのままで、時間は経過していないようです。
するとその時、ブリスが向こうから走って来てアリアにぎゅうっと抱き着き、そして感極まった顔でお礼を言いました。
「リッペから聞いたよ。治癒の薬をくれたって。ありがとう」
そしてブリスは全てを明かします。自分が未来から会いに来た娘であり、アリアが嘘つきは嫌いだと言っていたから今まで事実を言えずにいたことを。
それでもアリアは何も聞かずに薬も手に入れてくれたので、その全てについてブリスは繰り返しお礼を言うのでした。
悪女は砂時計をひっくり返す外伝19・123話のネタバレと考察
外伝19・123話のネタバレ解説

外伝19では、アリアの前に神様が現れました。
この神様こそが、今までアリアを救い続けた張本人。彼女に皇族の能力を与えて、子供たちに時空間移動の能力を授け、さらに治癒の湖まで用意してくれたアリア贔屓の神様です。
とはいえアリアは、神に対して不満がありました。
確かに神様は彼女を救ってくれましたが、子供たちに辛い試練を授け、さらにアリアの運命が神様に操られていることも事実なのです。
恐らく神様の試練だったのでしょうが、それでも我が子が苦しんだのだから苛立つのも無理はありません。
だからこそ彼女は、神を恐れながらも「自分の人生は自分で決める」という意思をハッキリ伝えました。
考察|神様はアリアに何といったのか?
例のシーンで、神様がアリアに何といったのかは不明です。神様のセリフは謎言語で書かれていたので解読できませんでした。
しかし前後のセリフから、神様は寛大な言葉を言ったことが分かります。
というのも神様の答えを聞いた時、アリアが次のように言っていたからです。
『…精一杯脅すように吐き出した私の声は、神様にはただ震える猫のように聞こえたようね。そうでなければ、こんな答えをくれるわけがないでしょうから…』
引用元:『悪女は砂時計をひっくり返す』外伝19 アリアの台詞
この台詞的から推測するに、神様はアリアが安心できるようなセリフを言ったのでしょう。
例えば『お前の望むようにしなさい』とか『お前の意思を尊重しよう』とか、そんなセリフを言ったのかなと思います。
アリアが自分で指摘したとおり、神様は彼女の虚勢を全て見抜いていたのでしょう。アリアが周囲の人たちを愛していて、それを捨てられないこともお見通しだったはずです。
言い換えれば、アリアには皇后として国を支える以外の選択肢がないのです。それこそチェスの駒のごとく、神様が望んだとおりに動くしかありません。
だからこそ神様はアリアに寛大な言葉をかけ、そしてアリアもまた神様の優しさを理解した。
あのシーンには、そういうやり取りが隠されていたのではないかな・・・と思います。