『悪女が恋に落ちた時』のネタバレ感想です。36話~37話までのストーリーをまとめて紹介します。
前回のラストで、謎の本を発見したルペルシャ。そこには”人工精霊”についての記述があり、サブキャラの1人”ダニエル”とも関係する内容。
今後のストーリーにも、大きく関わってきそうですが…この先、どうなるのでしょうか?感想を交えながら紹介していきます。
目次
36話ネタバレ
ルペルシャはまた気絶する

図書室で見つけた「大陸の10大ミステリー」を熟読するため、ルペルシャは本を持ち帰ろうとします。
するとそこに、ユジン・カイン・ヘレイスが現れ、彼女は顔を輝かせますが…突然の眩暈により、その場に倒れてしまいます。
カイン視点
カインの今までの行動は、すべて計算されたものでした。
いくら可哀想でも、ルペルシャは相変わらず”いい切り札”に過ぎません。だからカインは、彼女が亡くなるまで傍で見守ることにしたのです。
いつか気が変わって王位を望むかもしれませんし、望むものを与えてやれば死にゆく相手へのプレゼントになると思ったから。
しかし、ルペルシャから「国を離れる」と聞いた時。カインはなぜか、彼女に見捨てられると思い怖くなりました(34話参照)
いつしか彼女は、カインにとって”手段”では無くなっていたのでしょう。だからこの時、ルペルシャに尋ねたのです。あなたにとって私たちは何なのか…と。
すると彼女は恥ずかしげもなく「とても大好きな人」と答えます。
その瞬間、カインは悟りました。自分は与えていたのではなく”与えられていた”という事を。


メイド長・エマが、ルペルシャの病名を知ってしまう
図書室で気絶した後、いつものように自室のベッドに運ばれたルペルシャ。カインはそんな彼女の寝顔を見ながら、頭を抱えました。
同室にはユジン・ヘレイス・ロックス・エマの4人も控えており、エマはこの時ようやく、ルペルシャが不治の病・ラファエリスだと知らされます。その結果、彼女は泣き崩れました。
さらにエマは震えながら、ルペルシャが「忘れたくない瞬間を絵にして残しておきたい」と言っていたことを伝えますが…
その話を聞き、さらにカインたちは絶望しました。


さらにロックスによれば、ラファエリスは未解明の病気であり今すぐ逝去する可能性もあるそう。
そう告げれば、エマは立ち上がってロックスの胸を叩きます。絶対に皇女様を助けて!それが医者の仕事でしょう!と叫び、涙を流しました。
ヘレイス視点
今回ばかりは、ヘレイスも困惑しました。
今までルペルシャがいたから、退屈な集まりにも参加したのです。彼女がいたから楽しめたのです。なのに、二度と彼女の瞳を見れないとなれば…
それはヘレイスにとって、ゾッとするほど恐ろしい事。出会ったばかりの頃は、このような気持ちになると思いもしませんでした。
37話ネタバレ
夢の中で、本物のルペルシャと再会する
夢の中で、主人公は本来の姿(茶髪の平凡な女性)へと戻っていました。
そして神秘的な森の中で、本物のルペルシャ皇女と再会します。
久しぶりの再会に、興奮する主人公。一方でルペルシャは、いつもどおり無表情かつ塩対応のまま言いました。
私に会いたいなら騒々しく叫ぶな。記憶の中で私の耳にささやくだけで十分だ。
その言葉を聞いた主人公は、にへらと笑いながら承諾します。するとルペルシャは呆れ顔でため息をつき、質問があるなら特別に答えてやろうと言いました。
主人公は真っすぐに彼女を見ながら尋ねます。
私が”ルペルシャ”の記憶をすべて取り戻したら、この体は完全に私のものになるんですよね?その時、あなたはどうなるのですか?
するとルペルシャは、形容しがたい表情をします。悲しいのか悔いがあるのか、彼女の心境はわかりませんが…少なくとも、喜んでいないことは確かです。
そして結局、主人公は返答を聞けないまま夢から醒めました。


目覚めると、誰もが沈痛な面持ちをしていた
夢から覚めて、ルペルシャの体に戻った主人公。ベッドの傍らには、アリン(専属侍女)がいました。
アリンの目の下には隈(クマ)があり、徹夜したように見えます。そのためルペルシャは、どうしたのかと心配しますが…
彼女はその問いに答えず、部屋の外に向かって大声で「皇女様が目覚めました!!」と叫びました。
・・・
アリンの呼びかけに、真っ先に駆け付けたのはメイド長のエマ。
エマは泣きながらルペルシャの手を握り、どこも具合は悪くありませんかと必死に尋ねます。
やがて部屋には、ユジン・カイン・ヘレイスに加えてロックスやメイド達も集合しました。
みんな目の下に隈があり、沈痛な面持ちをしています。
その様子に、ますますルペルシャは戸惑いました。彼女からすれば、なぜ皆がこのように過剰反応するのか意味不明です。
さらにリニ&アリンに至っては、ポロポロと涙を流しているのですから。
ルペルシャは3日間、眠り続けていた
深刻な雰囲気の中。ルペルシャは困ったように笑いながら、なぜ皆が集まったのか尋ねます。
するとカインが、ルペルシャは三日間も目を覚まさなかったのだと説明してくれました。
また彼によると、皇帝も心配していた様ですが…それが事実なら、皇太子にも目を付けられるでしょう。
つまりこの展開は、死亡フラグの可能性があります。
そう考えて、ルペルシャは焦りました。何としても、皇太子に敵視される状況だけは防がなければなりません。
おまけに、集まった一同はなぜか誰も喋りません。ユジンとヘレイスは毎度の口げんかもなく、まるで何かに後悔している様子。
この異様な状況を見て、なおさら不安になるルペルシャ。彼女はぎゅっとパジャマの裾を握りしめ、しばらく考える時間がほしいと言いました。
『悪女が恋に落ちた時』36~37話までの感想
37話の考察

主人公がすべての記憶を取り戻したら、本物のルペルシャはどうなるのか。37話の冒頭では、この根幹的な話題に触れましたね。
このシーンで本物のルペルシャは、神妙な顔をしていました。となると、彼女的には良くない展開が待ってるのかな…という印象です。
考えられるのは、記憶の移管により本人の魂が消滅してしまうパターン。主人公が記憶を取り戻すことで、ルペルシャへの”成り代わり”が完成して、その結果消える…みたいな感じですね。
体だけでなく記憶さえも他人に受け渡すのだから、それくらいのリスクはありそうです。
が、しかし。
そんな展開、主人公が許容しないでしょう。だって彼女はルペルシャが大好きだから。というか読者的にも、そんな悲惨な展開は見たくありません。
多分、何かしらの救済措置があると思うのですが…どうなんでしょうね、この辺。
根本的な疑問について
というかこの漫画に限らず、”成り代わり系”のストーリーは謎めいた部分が多いんですよ。
例えば、悪女系成り代わり。主人公がトリップして”悪女”に成り代わるのは理解できますが…でもその場合、もともと体に入っていた”悪女本人の魂”はどこに行くのでしょうか?
体を乗っ取られた時点で、魂は消滅するのか。それともルペルシャのように、魂だけが存在し続けるのか。
『悪女が恋に落ちたとき』は後者のパターンですが、そうなると「本物の魂は今どこにいるのか」という疑問が出てきます。主人公の周りをふよふよ浮いてるのでしょうか…?
いろいろ考察できますが、仕組みがよくわかりませんね。今後ストーリーが進むにつれ、その辺もハッキリするといいのですが。