『悪女が恋に落ちた時』のネタバレ感想です。34話~35話までのストーリーをまとめて紹介します。
前回、サブキャラの”ジェイン”と接触したルペルシャ。ジェインが今後事件に巻き込まれないよう、生活の場を整えてやりました。これで彼女は、弟たちと安心して暮らせるでしょう。
さてジェインの救済は終わりましたが、今後はどうなるのでしょうか?感想を交えながら紹介していきます。
目次
34話ネタバレ
腑に落ちないカインは、ある質問をする

ジェインの救済が終わった後。ルペルシャは馬車の中で、満足げな顔をしました。
そもそもジェインの不幸は”貧困”が招いたもの。その原因を排除した今、火災による悲劇は起こらないでしょう。
すると馬車の中で、カインが悲しそうな顔で尋ねます。先ほど姉弟を”1年間だけ助ける”と言っていたが、なぜ1年なのか…と。


カインの質問に、ルペルシャは正直に答えました。
病気だと知った日、本当はすぐ皇女宮を出る予定だったこと。しかし皇帝によって、隠居が1年後に引き伸ばされたこと。
それを告げればユジンは酷く焦り、ヘレイスは酷薄な顔をし、カインは動揺しました。
反応はそれぞれ違うものの、みんなルペルシャが好きで心配しているのです。だから話を聞いて慌てふためきますが…
ルペルシャ本人は、彼らの反応を見て赤面。そんなに私が好きかと、顔を覆って胸をときめかせました。


心配する彼らに、ルペルシャは笑顔で伝えます。
まだ1年もあるから心配しないで。深く考えず、私が出ていくときに笑顔で見送ってほしい…と。
カイン視点
カインは悲痛な顔で、ルペルシャに訴えかけました。
私たちは、あなたにとって何なのか。なぜ何も言ってくれなかったのか…と。カインはこの時、ひどく傷ついていたのです。
一方でルペルシャは、彼の言葉に目を丸くしていました。
ジェイン視点
ジェインには両親も家もなく、生き残るためにスリをしていました。
それでも弟4人と生き残るには足りなくて、日々痩せていく弟たちを眺めるだけ。
だから彼女は、欲を出しました。貴族の娘(ルペルシャ)から、金を盗もうと考えたのです。
しかしその目論見は、護衛の男(カイン)によって阻まれます。その恐ろしい視線に、ジェインは死の危険を感じますが…
貴族の娘は、微笑んでジェインを助けてくれました。
それどころか、望むものを一度にすべて与えてくれたのです。
優しい恩人に、深く感謝するジェイン。
しかし彼女たちが馬車で帰宅するとき、偶然にも「ルペルシャは病気だ」という会話を聞いてしまいます。
その事を知ったジェインは絶句しました。
35話ネタバレ
ヘレイスが語る、ルペルシャの現状
辺りがすっかり暗くなった頃。
ヘレイスは薄く笑いながら、カインとユジンに”ルペルシャの印象”を語りました。
というのも、ルペルシャに未練がないのです。寿命が短い人々は他人を恨んで嫉妬しますが、彼女にはそれがありません。
まるで、いつ逝去しても未練がないように見えます。
その話を聞いて、カインとユジンも沈痛な面持ちになりました。さらにカインは唇を噛みしめ、ルペルシャの生い立ちについて考えます。
彼女は全てを一人で抱え込む。自身の病気について知る前から、壊れていたのは明白だ。それはきっと、彼女の家族が原因だろう…と。
妄想まみれの夢を見る
その日、主人公はとても楽しい夢を見ました。
ユジンが惜しげもなく胸板をさらし、カインは恥じらった顔でポーズを決め、へレイスは天使の姿で上空から舞い降りるのです。
欲望まみれの夢に、主人公は赤面。ひたすら感動しました。
そして夢の中には、なぜか子犬の姿になったジェインもいます。ジェインは男たちを睨みつけると「皇女様の前でむやみに色気を垂れ流すな!!!」と叫んで、彼らに飛び掛かり…
そこで、ルペルシャの目は覚めました(なおベッドから落下していた)


ルペルシャは新たな記録道具を欲しがるが…
ルペルシャは自室でお茶を飲みながら、エマに尋ねます。
残したい瞬間をそのまま、絵にして保管できる道具はあるかしら?会いたい人に会えなくなった時、耐えられるようにしたいの。
笑顔でそう告げるルペルシャ。というのも最近、みんな忙しいので暇なのです。イケメンもご無沙汰なので、彼女は記録道具を所望したのですが…
この言葉により、エマはまた勘違いをします。しかし顔色を悪くしながらも、道具を探してみると返事をしました。


図書館で”人工精霊”について知る
ルペルシャは1人、図書館を訪れます。
ズラリと並ぶ本には、面白そうなタイトルもちらほら。そんな中ルペルシャは、1冊だけ古びた本を発見しました。
その本は”大陸の10大ミステリー”というタイトル。その中でもルペルシャは、人工精霊の話に興味を持ちました。なにせ彼女の持つ日記帳にも、人工精霊が宿っていますから。
さらに本を読み進め、人工精霊が有名な国を調べていくと…
亡国・ロバイン王国(暗殺ギルド長・ダニエルの国)で人工精霊が発達していたとの記述を発見しました。
『悪女が恋に落ちた時』34~35話までの感想
34話の感想

ルペルシャとジェインが最初に出会ったとき、彼女は「人買い追われている」と言って助けを求めましたが…
実はあの言葉は嘘。
34話の後編で明かされたように、彼女はルペルシャから金を盗もうとしたのです。けどそれをカインに看破されて身の危険を感じたため、ルペルシャに縋ったワケですね。
加害者なのに被害者に助けを求めるという、悪質な行動をしたのです。

しかしその後。ジェインに夢のような幸運が降りかかります。驚くことにスリのターゲットは皇女で、彼女はさらに家と生活資金を与えてくれたのです。
生活が一気に逆転し、ジェインは喜びますが…その直後、ルペルシャが病気だという事実を知ります。
この状況、天国から地獄でしょうね。優しい恩人は病気で、1年後に亡くなると知ったのですから(実際は勘違いですし、ルペルシャは生存しますけどね)
メイドとして雇ってもらおうにも断られ、現状ジェインに出来ることはありません。
つまりジェイン視点では、恩人に死が迫っているのに何もできない状況なのです。
はい、辛いですね。
原作での彼女は、ヒロインの代わりに毒を飲むような子。そんな情の深い子だから、今の状況にさぞ苦しんでいるでしょう。
ルペルシャ陣営が”チート集団”になりつつある
イビエンが味方になり、ジェシカも救済済み。ヘレイスは立ち位置が曖昧なものの、ほぼ仲間と思っていいでしょう。
未接触のキャラクターは、暗殺ギルド長・ダニエルを残すのみ。彼はヘレイスの親友なので、ヘレイス経由でそのうち接触しそうですね。
ダニエルは最強のキャラクターなので、中身になれば頼もしいでしょう。それどころか、ルペルシャ陣営はより強力な勢力になるはずです。
最強の騎士がいて、自由騎士がいて、暗殺ギルド長がいて…戦力的にも申し分ありません。さらに情報戦ならヘレイスの独壇場。さらにイビエンの経理能力があれば、資金にも困らないでしょう。
ルペルシャが気づかないうちに、最強集団が完成しそうですね。
現状だとダニエルがいないものの、すでにチート集団になりつつあります。これなら皇太子と戦っても、あっさり勝てそうです。多分返り討ちにできる。