マンガ版『悪女は砂時計をひっくり返す』の外伝14(118話)のネタバレと感想です。
リッペは幼いながらも、母と姉のことを自分が守ってあげようと決意します。しかしその話を聞いたブリスは「私は今すぐ消えたいの」と残酷な言葉を突き付けました。
果たしてリッペはブリスを連れて未来に帰れるのでしょうか?続きを読んでみましょう。
目次
未来編④のつづき|リッペの気持ちはブリスに伝わらない
分かり合えない双子
ブリスは思いつめた表情で言います。
「皇帝になるリッペは知らないだろうけど…私は時々、こう考えるの。私は無事に大人になれるのかな?って。またいつ心臓が止まるか分からないし」
リッペはなぜそんな事を言うんだ!と怒りますが、ブリスはその言葉に耳を貸そうとしません。それどころかリッペに背を向けると、能力を使ってその場から姿を消してしまいます。
そのため一人残されたリッペは、悲しげな顔でうつむくのでした。
どうにかしてブリスを未来に連れ帰ろうとするが・・・
姉妹げんかが勃発する
リッペは腕を組み、ブリスにお説教をしました。
「双子だから顔が似ているだけで、私がバカな君の気持ちがどうして分かるの?」
するとブリスは涙目になって反論し、2人はぎゃんぎゃんと口喧嘩をはじめます。
そして最終的にケンカは追いかけっこに発展し、逃げ回るブリスをリッペが怒りながら追いかけます。おまけに空間移動能力を使っているので、2人は室内で消えたり現れたりを繰り返すのです。
しかし見かねたアースが2人を捕まえたので、ケンカはすぐに終わりました。
「その辺にしておけ。そんなことをするために与えられた能力ではないだろう?」
アースに怒られたので、子供2人は怯えながら反省します。
しかしその時、急にブリスの容態が変化します。顔を赤くしながら苦しそうに呼吸をしはじめたので、アースは急いでブリスをベッドに寝かせました。
能力の使いすぎで倒れる
リッペによれば、ブリスは能力を使いすぎたため体調が悪くなったそう。寝れば回復しますが、今すぐ未来に帰るのは難しいでしょう。
そのためリッペは、ブリスの体調がよくなってから連れて帰ると言いますがーーー
当のブリスはその言葉にうなずきながらも、内心では『じゃあ即位式までずっと具合が悪いフリをしよう!』と考えるのでした。
そして一方、アースは医者を呼ぶため部屋の外に出ようとしますが、このときアリアにどう説明すべきか悩みます。
未来について何の対策も用意できていないのに、一体どう伝えればいいのか。そして悩みながら扉を開けるとーーー
目の前には、目を丸くして立ち尽くすアリアがいました。
「ブリスが…死ぬために来たですって…?」
リッペも皇城に滞在することになり、母子3人がそろう
アリアの態度に、リッペは疑問を持つ
結局のところ、リッペも即位式まで皇城に滞在することになります。
アリアに似た愛らしい子供が2人に増えたので、アニーとジェシーは大はしゃぎしますがーーーそんな中、リッペはこの現状を不思議に思っていました。
というのもアリアは、リッペに何も聞かないのです。
それこそ今朝も「“ブリスのように”事故を起こさずに大人しくしていれば皇居での生活は問題ないわ」と言われただけで、何も言及されませんでした。
またこの時リッペは『ブリスのように』とはどういう意味だろう?と疑問を持ちますが、その答えはすぐに判明します。
というのもその日、服飾デザイナーのクロッシー夫人が訪ねて来たのです。
「ほう、この方が…私が一つ一つ裁縫した即位式の衣装に水をかけた…あの方ですか」
メガネを光らせるクロッシー夫人に、泣きながら謝罪するブリス。
それを見たリッペはすぐに状況を理解しました。ブリスのように問題を起さないか心配されていたのだろう…と。
まとめ|悪女は砂時計をひっくり返す外伝14/118話のネタバレと感想
外伝14のネタバレと補足|皇族の能力とは一体何なのか?
解説では省きましたが、今回アースは『皇族の能力とは一体何なのか』について考えていました。
初代の王は、神から恩寵を受けてこの帝国を建てたそう。その恩寵こそが皇族の能力です。
そしてアースは最初、能力が発現する条件は死の危機に瀕した時だと思っていましたが、しかし力が与えられる根源を考えるならむしろ逆でしょう。
神は帝国のために必要な者を選んで死から脱する機会を一度与え、その魂が神のそばに行った時にふさわしい能力を得る。
アースはこの解釈が妥当だと考えました。
ただしその場合、ブリスとリッペも帝国のために必要な存在だから能力を授けられたと考えられます。
もしこの仮説が正しいなら、子供2人に与えられた役割とは一体何なのか。今後ストーリーが進むにつれ、この謎が明らかになっていくのでしょう。