マンガ版『悪女は砂時計をひっくり返す』の外伝4(108話)のネタバレと感想です。
ブリスの正体にいち早く気付いたアースは、なぜ過去に戻って来たのか彼女に理由を聞きます。するとブリスは、自分を産まないでほしいと悲しい望みを打ち明けました。
この先どうなるのでしょうか?ストーリーの続きをまとめました。
目次
ブリスは母親・アリアのために、自分を産まないでほしいと懇願する
ブリスはなぜ自身の消滅を望むのか?
「私を産まないでほしいの」
ブリスがとんでもない台詞を言うので、アースは冗談でもそんな事を言ってはいけないと怒ります。
するとブリスは静かな口調で、未来のアリアはブリスを産んだせいで体が不自由になってしまったのだと説明しました。
生きてはいるけれど立っているのも大変で遠出もできず、いつも王城の中か庭にいるだけ。さらに周囲の人たちは、そんなアリアを見て「死んだも同然だ」と陰で噂をするのです。
だからブリスは、その状況を自分のせいだと思ったのだと語りました。
ブリスのもう1つの願い
話を聞き終えた後も、以前としてアースは険しい顔をしていました。
そもそも我が子に「自分を産まないで」などと言われて同意するワケがありません。ブリスにそう伝えるも、彼女は頑なに意見を変えませんでした。
「それでも私はお母様とお父様に幸せになってほしい」
ブリスは自分が消えることで両親が幸せになり、それが自分の幸せにもつながると信じているのです。
またこの時ブリスは、消える前にどうしても見たいものがあると主張します。
それはアリアとアースの即位式。
先日見た即位式の衣装があまりにキレイだったので、即位式を見てから消えたいのだそう。
「お母様には私から説明するよ!私、お母様とお父様が幸せな姿をたくさん見てから消えたい!それがみんな幸せになる方法だから!」
引用元:悪女は砂時計をひっくり返す 外伝4
その話を聞いてアースは顔をしかめるも、納得したフリをして一旦会話を終わらせます。
自分の子供を犠牲にして得たものが、本当の幸せのはずありません。とはいえ反対してブリスに逃げられては困るので、まず了承したフリをして対処法を考えることにしたのです。
ブリスの正体を隠しつつ、2人はアリアのいる寝室を訪れる
2人はアリアのもとを訪れる
その後アースは、ブリスの正体を隠すために寝たフリ(※)をさせます。そして彼女をおんぶしながらアリアのいる寝室を訪れました。
能力の代価のせいで倒れたようです…と言いながら、子供をベッドに寝かせるアース。
アリアは微笑みながらその様子を眺めますがーーー内心では、婚外子をつくった実父・クロイをどう始末してやろうかと考えていました。ようやくアリアの身分に文句をつける人が減ってきたのに、クロイのせいでまた問題が増えたので報復する気満々なのです。
するとそこに、書類を持ったジェシーが訪れます。
ジェシーはもうただの侍女ではなく『現皇太子妃秘書官』という役職についていますが、その性格は変わっておらずブリスを見るなり目を輝かせました。
「この可愛い方はどなたですか!?」
ジェシーは小声ではしゃぎながらブリスに近寄ります。
するとブリスは懐かしい声を聞いて嬉しくなり、寝たフリをしながら彼女の指をつかみます。そのためジェシーは動けなくなり、その状態のまま書類の内容をアリアに報告するのでした。
ブリス視点|幸せな光景
ジェシーが報告をしている最中、ブリスは寝たふりを続けながらうっすらと目を空けます。
視界に移るのは大好きな人達の姿。書類を片手に思案する母親の姿を見て、ブリスは『かっこいいな』と思います。
そして幸せそうな笑顔を浮かべながら、必ずみんなを幸せにしよう…と改めて決意するのでした。
まとめ|悪女は砂時計をひっくり返す外伝4(108話)の補足とネタバレ感想
外伝4・108話の補足①ブリスは当初、予言を残す予定だった
ブリスの本来の計画は、アリアに予言を残して去って行く…というものでした。幽霊のように現れて『第一子を生むと不幸になる』と言い残して消える予定だったのです。
そのため最初はアリアに会いに行くも、なんだかんだで彼女と話をする事になってしまったのだそう。
しかもその後ブリスは転移するも、移動した先が真っ暗で何も見えずうろうろしていたところ、手に持っていた水を即位式の衣装にかけてしまったのだとか。
これが今までの事件の真相です。ブリスは無鉄砲に過去に来たのではなく、子供なりに色々考えていたようです。
外伝4・108話の補足②アリア視点のはなし
アリアは現状、ブリスが実父の婚外子であり自分の異母姉妹だと勘違いしています。
また前回のアリアは「ブリスの家庭事情に首を突っ込むのは面倒だな…」的なことを言っていましたが、今は考えか変わったようです。
外伝4・108話の後半では、子供に過失は無いので即位式が終わったらブリスの問題をうまく解決してあげよう…というアリアの独白が書かれていました。
何やかんやで、アリアは公平な人なんですよ。相手に過失がなければ、面倒だろうと助けてくれます。それこそ本編中も、貧しい人やチャンスに恵まれない若者を手助けしていましたから。
なお自分そっくりの子供が苦労するのを見たくもないというのも理由の一つですが、結局のところアリアは皇后らしく弱者を助けることにしたのです。