漫画『今世は当主になります』の72話のネタバレと感想です。
前回フィレンティアは、トレンブルー病の治療薬づくりにボムニアの花が使えるのではないかと気づきます。そこでエスティラに確認すべく、急いで彼女のもとに向かいました。
以下、ストーリーの続きをまとめたのでお読みください。
エスティラもまたボムニアの花が薬に使えると気付くが…
エスティラ視点
エスティラは本を読んでいる最中、ある事実に気付いて酷く動揺します。そして一刻も早くフィレンティアにこの事実を報告するため、彼女の個人図書館へと向かいました。
フィレンティア視点
ボムニアの花が薬の触媒になるかもしれない。フィレンティアはその事実について確認するため、エスティラのもとへと向かいます。
するとエスティラは個人図書館の扉の前に立っていたので、慌てて報告しようとしますがーーー
「申し訳ありません!フィレンティア様!」
彼女は突然頭を下げて謝罪をしました。
話を聞いたところ、エスティラは今までの全ての実験と薬草について振り返ったそう。
その結果、ボムニアの花が薬を完成させるために必要だと気付きました。彼女もまた、フィレンティアと同じ結論にたどり着いたのです。
が、しかし。
ボムニアの花はすでに開花時期が過ぎていて、生花の状態では手に入らないそう。乾燥させたものなら入手できますが、それだと生で使うよりも効果が落ちてしまいます。
「私がもっと早く思い付くべきだったのに…」と涙ぐむエスティラ。しかしフィレンティアは大丈夫だと言い聞かせました。
なぜならボムニアの花は、まだ何本かポイラック宮殿に咲いているからです。
そこですぐに人を呼び、ペレスに手紙を書こうとしますがーーーその時、外からザアア!と激しい雨の音が聞こえます。
これほど勢く雨が降ったら、今残っているボムニアの花が全て落ちてしまうかもしれません。
その事実に気付いたフィレンティアは顔面蒼白になりました。
このままでは雨でボムニアの花がすべて落ちてしまう
急いで馬車を呼んで!
フィレンティアは侍女たちの前で取り乱し、今すぐ馬車を出して!と大声で叫びます。
するとそこにクレリバンが駆け付けたので彼女は少しだけ落ち着き、一輪でもいいから花から根まで完全にそろったボムニアの花が必要だと、たどたどしく説明しました。
フィレンティアは窓の傍で待ち続ける
その後フィレンティアは夕食も取らずに、ずっと窓の傍で待ち続けました。もし花が残っていなかったら…と嫌な考えばかりが頭に浮かんで消えないのです。
するとその時、馬の鳴き声が聞こえます。
まさかと思って窓の外を見ると、そこには雨の中、馬でこちらに走って来るペレスがいました。
フィレンティアは居ても立っても居られず、玄関へと走ります。
(まさか…まさか、まさか、まさか)
周りの使用人たちが驚いた顔をするも、彼女は走り続けます。そして玄関に到着するや否や扉を勢いよく開くと、目の前にはペレスが立っていました。
そしてペレスは小さな箱を取り出し、微笑みながら中身を見せます。
「さあ、ティア。ボムニアの花を持ってきたよ」
その箱にはボムニアの花が、花から根っこまで完全に残った状態で入っていました。
今世は当主になります72話のネタバレと感想|ペレスとラウリルの話
72話のネタバレ感想|ペレスが今回のMVP
72話のペレスはものすごく格好良かったですね。
ペレスは伝令を聞いてすぐにボムニアの花を確保し、しかもこの雨の中ロンバルディ邸まで馬で走って来てくれました。
一刻も早くフィレンティアに届けるために、ペレスは自分が馬を走らせたほうが早いと判断したようです。
そして最後のシーンで彼は、優しく微笑みながらボムニアの花をフィレンティアに渡します。なおこのとき、彼女は泣きそうな顔をしていました。
72話のネタバレ感想②ラウリルとクレリバンの話
ラウリルは今回、フィレンティアが取り乱したときに冷静に対応していました。
フィレンティアが馬車でペレスの宮殿に行くと言い出した時も、それより使者が早馬で向かった方が早いですよと主人をたしなめています。
そのため兄のクレリバンから「よくやった」と褒められていました。
なお彼女は専属侍女として当然のことをしたまでだと答えますが、兄に褒められたのが嬉しかったらしく頬が少し赤くなっていました。
クレリバンとラウリルは外見こそ似ていませんが、非常時に冷静なところはよく似ていますね。さすが兄妹。
こういうトラブルに強いタイプの人は傍に置いておくと安定感があるので、2人とも根っからの性格が副官に向いているのでしょう。