ピッコマで連載中の『悪女は砂時計をひっくり返す』の79話~80話のネタバレ感想です。
前回アリアは、17歳を迎えたので誕生日パーティーを開きました。そしてアースに全てを打ち明けるため、彼を自室へと案内しますが…
彼はどんな反応を見せるのでしょうか?ストーリーの続きをまとめました。
79話のネタバレ|アースに砂時計のことを打ち明ける
アリアの迷い
アリアは自室にアースを連れて行くと、テーブルを挟んで彼と向かい合わせに座ります。そして真実を話そうとしますが…
この時、ティーカップを持つアリアの手は震えていました。
過去に戻った後、アリアはたくさんの努力をしてきました。経済・派閥争い・礼法と何であれ本気で学び、未来の情報を使いながらミエールやイシース公女よりも常に優位に立ってきたのです。
しかし心の片隅ではいつも、結果を出せるのは砂時計のおかげだと思っていました。
だからこそ、いつも自分を褒めてくれるアースに真実を告げるのを躊躇います。
アースに砂時計のことを打ち明ける
(けれどこれは、未来のために必要な告白よ。永遠に真実を隠したままでは、スッキリした気持ちで生きていけないから)
アリアは自分にそう言い聞かせると、砂時計を箱から取り出してテーブルに置きます。
そして砂時計の力で5分前の過去に戻れることを説明すると、アースは驚きながらも納得しました。
アリアの告白を聞き終えると、アースは皇族の能力について語ります。
彼によれば、能力はごく一部の皇族にのみ発現するそう。
しかしアリアはまだ自分の出自を知らないので、皇族と縁がない自分になぜ能力が発現したのでしょうか…と思案します。
一方でアースは彼女の出自を知っていますが(77話参照)、それは彼女の母親から話をするべきこと。なので事実は告げず、聖水を授かったものなら部外者でも稀に発現することがあるとだけ伝えました。
時間を戻すほどの後悔
「時間を巻き戻す能力とは…時間を戻したいと思うほど、後悔したことでもありましたか?」
アースの質問に、アリアはキョトンとした顔をしました。
というのも能力は人それぞれで、発現する状況も違うそうです。かくいうアースの移動能力は、暗殺者から逃げようとする瞬間に発現したのだとか。
それを聞いたアリアは「後悔ならしましたよ」と遠い目をしながら、処刑されたあの瞬間を思い出していました。
(この能力は、哀れな私に神様が与えた慈悲ではなく、もともと持っていた力が私の欲望で目を覚ましただけ…?)
内心でそんな事を考えながら、アリアは薄く笑いますが…
一方でアースは、殺気立った顔をしています。今にも剣を抜きそうな勢いで、アリアに命をかけさせた相手を今からでも処罰すると言い出したのです。
というのもアースは”5分前に戻る能力”と聞いて、彼女が危機を抜け出したばかりだと勘違いしたのです。
そのためアリアは思い切って、自身が遠い過去から戻って来たことを説明しました。
全てを聞いたアースの反応
アリアは恥ずかしがりながら、実年齢がアースより10歳上であることを明かします。またこの時、未来のことをある程度知っていたのは砂時計のおかげだとも説明しました。
彼女の顔には冷や汗が流れていて、内心では「砂時計なしでは大したことが無い人だと思われただろうな」と考えますが…
しかしアースの反応は、予想とは全く違いました。彼は砂時計を手に取ると、アリアを真っすぐに見つめながら微笑んで告げます。
本当に謙虚な方ですね。他の誰かがこの砂時計を持っていたとしても、あなたほど賢く使えるでしょうか…と。
その言葉に、アリアは目を見開きます。そして悟りました。
自分はただ心をスッキリさせたくてアースに打ち明けたのではなく、自身の正体を知っても彼の心が変わらないことを確認したかったのだと。
その頃のクロア王国
一方その頃。
クロア王国では、ローハンがイシースのいる屋敷を訪問していました。彼はクロア兵がわがままを言っていると聞き、馬車で支援物資を持ってきたのです。
イシースは屋敷の前でローハンを出迎えながら、援助してくれたことにお礼を言います。
すると彼は、婚約を先延ばしにしてしまった代わりに明日すぐに首都を奪還しようと言い出します。
急な提案に、戸惑うイシース。
また隣で話を聞いていたオスカーは、ローハンの気まぐれな態度がおかしいと気づきます。
そして、このままでは首都だけでなく貴族派まで全てクロア側の手に落ちるのでは…と警戒しました。
するとその時、馬車から1人の男性が降りてきます。イシースとオスカーはその男性の顔を見て驚きました。
なぜなら彼の顔は、アリアにそっくりだったのです。
80話のネタバレ|オスカーは状況がおかしいと気付くが…
アリアにそっくりな男
「ミエール嬢、彼は誰ですか!?あの女とそっくりなあの男は一体…!」
客室に戻った後、イシースは焦りに満ちた顔で叫びます。しかしミエールが知るはずもなく、ローハン王がたまたま馬車に乗せただけでしょうと答えました。
その呑気な返事を聞いて、イシースは一層苛立ちます。これから戦争に行くのに、誰彼かまわず馬車に乗せるはずありませんから。そしてミエールに対し、こんなに空気の読めない娘だったのか…と内心で毒づきました。
さらにこの時。
ミエールはすでにローハン王に夢中で、オスカーに声をかけられても無視して部屋を出て行きました。
イシースの叫び
部屋に残ったのはイシースとオスカーの2人だけ。
するとオスカーは、やはりこの状況はおかしいと姉に話をしました。
明日すぐに王城を奪還するという点はもちろん、ローハン王は今夜中に貴族派の経費支出書類を全て準備するよう言うのです。
しかしイシースは、じゃあ私にどうしろって言うの!と怒鳴ります。
「今さら皇太子のもとへ行って、クロア兵に備えろとでも言うの?彼らを引き入れた私たちを許してくれと?あなたが至らないから、家門を守るために私が努力してきたのでしょう!」
姉の叫びを聞いて、悲しげな顔をするオスカー。するとイシースは、今度は静かな声で告げました。
「もしローハン王と結婚できなくても、貴族派の信頼を失った私の代わりにオスカーが公爵になればいい。ローハン王と誓約書を交わしているから、家門が丸ごと潰れることはないでしょう」
イシースはそう告げると、ローハン王とディナーの約束があるからと言って部屋を出て行きました。
母親は、アリアに実父の話をするが…
アリアが自室のソファで本を読んでいると、そこに母親が訪ねて来ます。母親は向かいのソファに座ると、どこか緊張した面持ちで聞きました。
「もし父親ができたらどう思う?」
するとアリアは悠々とした表情で、全く関心がないと答えます。その容赦ない言葉に、母親は困ったように笑いますが…
その後、アリアは続けました。
「私は実父に何の関心もありませんが。お母様には関係ない話ではないでしょう?まだその人に心があるのなら…お母様の気が向くまま、私のことは気にせず行ってください」
傍にいてほしいと望む誰かが存在するだけで、人生がどれだけ違うのか。今のアリアはそれを理解していたので、思うままの選択をしてほしいと母親に告げました。
アースとのお出かけ
その後、アリアは屋敷に迎えにきたアースとディナーに向かいます。そして馬車の中、彼と見つめ合いながら手をつなぎました。
――能力を告白した誕生日。
アースに悪女だった過去を打ち明けましたが、彼はさも当前のように「直面した状況が、あなたを悪女にしただけでしょう」とアリアの味方をしてくれました。
そしてアリアを怒らせた人たちについて、彼も自分のことのように怒ってくれました。
その時のことを思い出しながら、アリアは彼に身を寄せます。そして顔を近づけると、頬を染める彼にキスしようとしますがーーー
「殿下、到着しました」
唇が触れる瞬間。御者の声が聞こえたので、2人は何もせずに馬車を降りました。
レストランで〇〇と遭遇する
高級レストランに足を踏み入れると、遠くからアースを呼ぶ声が聞こえました。
そちらに目をやると、以前クロア王国で出会った銀髪の男が手を振っています。しかも隣に座っているのは、イシースではありませんか。
予期せぬ再会に目を丸くするアリア。明らかに警戒するイシース。そして嫌そうな顔をするアース。そんな中、ローハン王は満面の笑みで告げます。
「せっかく会ったのも何かの縁です!相席しましょう!」
その提案に、一同は仰天しました。
『悪女は砂時計をひっくり返す』の感想と考察
79話の感想|アースのフォローが完璧な件
今回アリアは、自分の秘密をアースに打ち明けました。砂時計の能力も、自分の実年齢も全てを正直に話しました。何もかもを話すのは本当に勇気のいることで、アリアは最初、震えるほど緊張していましたがーーー
彼はアリアの話をすぐに受け入れます。騙されたと怒ることもなく、否定することもなく。彼女の全てを受け入れたのです。
このシーンについての感想ですが、アースなら納得するだろうなとは思っていました。なにせ彼は、ずっと前から「アリアの全てを受け入れる」と豪語していましたから。
そして79話を見てつくづく実感しましたが、アースは本当にいい男ですね。とにかく精神年齢が高い。
彼はアリアが秘密を抱えていることを察しながらも、無理に聞くことなく彼女が話してくれるのを待ち続けました。そしていざ秘密を聞いた後は、アリアが不安にならないよう優しい声をかけてアフターフォローをして・・・
この男、完璧すぎませんか?
年齢的には10代後半か20代前半?くらいなのに、人間が出来すぎていて中身が30代くらいに感じます。
80話の感想|母親が再婚したら、アリアと離れ離れになる件
アリアはアースと結婚するので、今までどおり帝国で過ごすことになります。
けれどアリアの母親が再婚する場合、母親はクロア王国に行くことになるでしょう。
今までずっと一緒にいた母と娘が、離れ離れになるのです。
今の時点でアリアは、実父がクロア王国にいることを知りません。しかし母親から「もしお父様が出来たら(略)」という話を聞いた時点で、離れ離れになる可能性を考慮していたはずです。
そのため寂しさはあったはずですが、それでもアリアは「私のことは気にせずその人のところに行って」と母親に告げました。
母親思いな子ですね。親の気持ちを尊重できる子です。
楽しく読ませていただきました。早く、「いつものイチャイチャ」が見たいです!
いつもありがとうございます!!
はやくネタバレを見たいから嬉しいです。
いつも丁寧で分かりやすい翻訳をしてくれるから本当に感謝です!
個人的にビカがイケメンで好きだったので嬉しいです!!
思い込みかもですが、アリアのお父さんは亡くなったのかと思ってました。
もう一度こちらの記事を読み直してみます!
皆様コメントありがとうございます。以下管理人からのお返事です。
>10月17日の匿名さんへ
この2人のイチャイチャは、幸せオーラ全開でとてもかわいいです。
>10月18日の匿名さんへ
そう言っていただけると嬉しいです!あと私もビカ好きですよ。有能イケメン。
>10月23日の匿名さんへ
そうだったんですね。
クロイ(アリアの父親)に関しては亡くなったという表記は本文中に無いのですが、まぎらわしい表現が何度か出てくるのでそれが原因かもしれません。
特にフレイの台詞とか。