本記事では『再婚承認を要求します・ソビエシュの回帰』10話目のストーリー概要および考察を紹介しています。
学園長の話によれば、ソビエシュは自分の願い(つまりナビエの心を得ること)を叶えなければ元の世界に戻ってしまうそうです。
さらに前回のラストでは、ナビエに優しく拒絶されますがーーー彼は何と答えるのでしょうか?ストーリーの続きをまとめました。
ソビエシュの回帰10話(327話)のストーリー概要
ソビエシュは哀願する
ナビエに優しく拒絶されても、ソビエシュは真摯に謝罪して「私が望むのはあなたの愛情だ」と素直な気持ちを伝えます。
その姿を見たナビエは困惑しました。彼が本当に後悔しているとしても、再び過ちを起さないとは限りませんから。
悩んだ末にナビエは「今は答えられない」と珍しく曖昧な返事をしますがーーーそれでも彼はめげずに10年でも20年でも待つと答えます。
するとナビエは「時間がかかってもいいなら許す努力をする」と言ってくれたので、ソビエシュは大喜びするのでした。
ラスタ、駄々をこねる
ナビエとの関係が少しだけ修復されたおかげで、ソビエシュは少しずつ希望を感じるようになります。
しかし同時に、困ったことも起きました。妊娠中のラスタが、たびたび具合が悪いと言ってソビエシュを呼び出すようになったのです。
お腹の中にグローリエムがいるので無下にできず、彼はいつもその呼び出しを断れずにいました。
ナビエが風邪だと聞き、駆け付ける
ある日、ナビエが風邪を引きます。最近いろいろな事が起こって疲れがたまっていたようです。
その話を聞いたソビエシュはすぐ西宮に駆け付けますが、侍女によるとナビエはすでに眠っているらしく、寝室には入れません。
そこで彼は応接室(寝室につづく部屋)のソファでナビエの目覚めを待ち続けました。
イライザ伯爵夫人が「目覚めたら連絡する」と言っても聞かずに、夜が明けても寝室の扉をじっと見つめ続けたのです。
その姿を見た侍女たちは、みんな彼が本気で後悔していると認めるのでした。
ネタバレ感想|数十年間、彼がどれだけ孤独だったか
ソビエシュの孤独について
ソビエシュは現実でマズイ状態(つまり自分の体が意識不明の状態)だと理解していますが、それでも過去に留まりたいと考えています。
それはナビエと夫婦でいたいというのが一番の理由ですが、その他にも『元の世界では自分がいなくなっても悲しむ人がいないから』という思いもあるようです。
本気で悲しんでくれるのはカルル侯爵だけ。他の人たちは一時悲しむだけで、その日の晩には笑って夕食を取るだろう。ソビエシュはそんな風に考えています。
この描写に、彼の孤独がつめこまれている気がします。
娘・グローリエムのために狂ったフリをしつづけ、その結果周囲の人に見放されて、今ではカルル侯爵しか心配してくれる人がいない。そういう事なのかなと。
20代の頃ならこんな台詞を言わなかったでしょうから、裏を返せばそれだけ多くのものを失ったのかも。
だからこそ、自分がいなくなっても悲しむのはカルル侯爵だけ……という悲しい考えに至ったのでしょう。
ネタバレ感想②悲しいすれ違い
けれどソビエシュが消えたらグローリエムが絶対に悲しみます。彼女はソビエシュが狂った理由に気付いていましたから(外伝54話参照)
彼がそのことに気付いていないのが、本当に痛ましいですね。
もうソビエシュの耳元で「あなたがいなくなったらモテが悲しむのよ!?」と大声で叫んでやりたい気分です。