漫画『セイレン〜悪党と契約家族になった〜』の54話のネタバレと感想です。
ここ最近は平和だったバレンタイン邸。しかし今回、アリアの義父であるトリスタン大公がとある事情から暴走してしまいます。
一体なぜこのような事態が起こったのでしょうか?ストーリーを読んでみましょう。
>『セイレン〜悪党と契約家族になった〜』ネタバレ全話はこちら
バレンタイン邸で事件勃発!大公が突然暴れ出す
大公が庭で大暴れする

その日、バレンタイン邸で事件が起こりました。トリスタン大公が庭で暴れ、そのせいで庭の一部が半壊したのです。
ただしこの行動は彼の意志によるものではなく、当主たちが代々受け継いできた『悪魔の悪意』が暴走した結果です。


駆け付けたロイドは大公を力づくで止めようとするも、今の実力では歯が立たないので利き腕に大けがを負ってしまいます。
なおアリアもその場にいましたが、大公を見ているだけで全身が震えて動くことすら出来ません。駆け付けた他の面々も同じでした。
救世主が現れる
しかしその時、サビナ大公妃が現れます。
そして彼女は背後からトリスタン大公に近づくと、彼の頭にげんこつを食らわせました。


サヴィナの行動にポカンとする一同。
しかし次の瞬間、トリスタン大公は正気に戻ります。そして状況を把握しているのかいないのか、「冷たい風は体によくない」と言ってサビナを連れて屋敷に戻るのでした。
大公はなぜ暴走したのか?ロイドは一族の秘密について語る
大公が暴走した理由
その後アリアは部屋でロイドの怪我を手当てしながら、大公が暴走した原因について話を聞きました。
- 当主の交代時期が近づいてくると、先ほどのように現当主が暴走する。
- つまり当主に代々受け継がれる『悪意』の継承期間がはじまった。
- なお悪意の継承後、大公は一生狂って苦しむことになる。
- そして制御不能な状態になる前に、結界の貼られた別荘に閉じ込められる
- あと5年ほどで上記の状態になる
- なお血筋が続くかぎり悪意も自動的に継承される。つまり逃げ場なし
ロイドによれば、バレンタイン家の歴代当主はみんなこのような人生を終えるそう。
さらに彼は、もし当主が子供を残さなければ世界が終わってしまうのだと語りました。
ロイドは終わりを望んでいた
ロイドの話を聞き終えた時、アリアはようやく理解します。彼が前世でも今世でもかたくなに結婚を拒否したのは、すべてを終わらせるためだったのだと。
そのため「終わりが欲しいの?なら一緒に地獄に落ちようか」と彼に微笑みかけますがーーー
ロイドは切なげな顔をして、世界の滅亡を望んでいる訳ではないと言います。彼はあくまで自分の代で悪縁を断ち切りたいだけなのです。
それをアリアに伝えると、彼女は「ロイドが望むなら」と言って彼に身を寄せるのでした。
⇒『セイレン〜悪党と契約家族になった〜』55話のネタバレはこちら
セイレン〜悪党と契約家族になった〜54話のネタバレと感想
セイレン54話のおさらい

前回までほんわかムードだったのに、54話では急にシリアス展開になりましたね。そして次々と重すぎる設定が明らかになりました。
情報量がかなり多かったので、以下にストーリーをまとめました。
- 大公が暴走したのは、当主の交代が近づいているから
- 悪意を継承した後、大公はいずれ狂って別荘に軟禁される
- ロイド自身もいずれそうなる。
- ロイドが以前アリアとの結婚を拒否していたのは、彼女を巻き込まないため
- ただしロイドはに抗っており、自分の代で悪意をすべて断ち切りたいと望んでいる
今までバレンタイン当主は、ひたすら悪意を受け継いで狂うという地獄のようなループをしていたのです。そして本人のせいではないのに時期が来たら暴走し、周囲からは悪魔呼ばわりされてその後は監禁されてーーー
分かっていたことですが、この一族は本当に辛い立場に置かれていますね。
ネタバレ感想|ロイドの優しさについて
ロイドは54話にて、バレンタイン家の宿命について淡々と説明していました。
自分の不幸を嘆くわけでもなく、わざと軽い雰囲気でアリアに話している感じです。ものすごく重い宿命を背負っているのに、この子は表情一つ乱しません。もう運命を受け入れているのでしょう。
でもロイドは、アリアが「一緒に地獄に堕ちようか?」と言った途端に辛そうな顔をしていました。自分のことはどうでもいいけど、アリアを巻き込むのは嫌なんでしょうね。
57話ではロイドのそういった優しさが表情一つで伝わってきました。
そして同シーンのアリアの表情もまた印象深いものでした。ひたすら優しく微笑んで、ロイドのためなら全てを受け入れようと考えているのが分かります。
54話は表情の描写がすばらしかったので、ぜひ漫画版でも読んでみてくださいね。
⇒『セイレン〜悪党と契約家族になった〜』55話のネタバレはこちら