LINEマンガで連載中の『再婚承認を要求します』のネタバレ感想です。76話~77話までのストーリーをまとめて紹介します。
前回のラストでは大神官が登場し、ソビエシュに離婚の理由を尋ねました。すると彼は重々しい顔で「この話は絶対に秘密にしてほしい」と話をはじめましたが…
いったい、過去に何があったのでしょうか?感想を交えながら、ストーリーを紹介していきます。
『再婚承認を要求します』76話ネタバレ
ソビエシュの昔話①子供時代の過ち
ソビエシュがまだ皇太子だった頃。
大切な行事が近づいていたため、ナビエは食事を制限されていました。そのため彼女はお腹を空かせたまま、部屋にこもって1人勉強に励んでいたのです。
それを可哀想に思ったソビエシュは、母親(先代皇后)に食事制限をゆるめて欲しいと頼みに行きます。
・・・
残念ながら、母親の部屋には誰もいませんでした。
しかしテーブルの上に美味しそうなクッキーが置かれていたので、彼はナビエの元にこっそり持って行きます。そして2人で仲良くクッキーを食べたのですが…
当然ながら、クッキーを盗んだことが母親にバレてしまいます。
おまけに、なぜか母親はものすごい見幕で怒鳴るのです。
それを疑問に思い、理由を尋ねるソビエシュ。
すると母親は、困り果てた顔で「あのクッキーには”不妊を招く副作用がある薬”が入っていた」と白状しました。
聞けば母親は、前皇帝の側室だった”ソフィア伯爵夫人”に一服盛ろうと画策していたのです。
話を聞いたソビエシュは、咄嗟に「ナビエはクッキーを食べていない」と母親に嘘を付きました。
もし今回の事件が露見すれば、その噂は一気に広まるでしょう。それは母親にとっての醜聞であり、ナビエの人生にも悪影響を及ぼすのは明白。
つまり、この事件は絶対にバレてはいけません。だからソビエシュは嘘を付き、秘密を1人で抱え込んだのです。
ソビエシュの昔話②薬の副作用について
事件の後、ソビエシュは薬について調査します。その結果、すべての人に薬が効くワケではないと判明しましたが…
今もなお、ナビエは妊娠せず子供もできないまま。そのためソビエシュは、彼女に薬の副作用が現れたのだろうと結論付けたのです。
この話を聞いた大神官は、なんとも言えない表情になりました。
大神官はナビエに”忠告”を残し、宮廷を去る
ソビエシュとの会話が終わった後。ナビエの部屋に、ぎこちない笑みを浮かべた大神官が訪れます。
ナビエは彼を招き入れると、客席に案内してクッキーとお茶を出しました。
ナビエと大神官は部屋に2人きり。そんな中、彼は悲しげな顔で尋ねます。
ソビエシュは離婚理由として”コシャールによる側室への暴行”や”ナビエの不妊”などを挙げていたが、それらは事実か…と。
その質問を、ナビエは真顔で否定しました。
すると続けて大神官は尋ねます。なぜ2人の間に距離ができたのかと。
その質問にナビエは「陛下が心変わりをしたから」と答えますが…その表情は先ほどと違い、無理に笑っている様子。
そんな彼女を見て、大神官は痛ましい表情をしました。そして彼は、離婚の手続きをするとき素直に従ってはいけないと忠告をし、部屋を後にしました。
『再婚承認を要求します』77話ネタバレ
手紙を託した従者が、ようやく帰還する
大神官が帰った後。アルティナ(ハインリへの手紙を託した従者)がようやく帰還します。
彼によると、手紙は無事パルアンに渡ったそう。ハインリに手紙を届けるまで、そう時間はかからないでしょう。
しかし、離婚裁判まで時間がありません。このままでは、ハインリに手紙が届いても手遅れになる可能性すらあります。
そのためナビエは、不安そうな顔で俯きました。
ロテシュ子爵の悪だくみ
ロテシュ子爵は剣吞な顔つきで、リビングのソファに腰掛けていました。
不機嫌の理由は、他でもないラスタ。反抗的な態度を取るようになったラスタが、どうすれば従順になるか考えていたのです。
するとそこに、アン(ラスタの赤ん坊)を抱きかかえたアーレンが通りがかります。父親らしく、愛情にあふれた顔で我が子をあやすアーレン。そして無邪気な顔でキャッキャッと喜ぶアン。
その様子を見たロテシュ子爵は、にやりと意地の悪い笑みを浮かべました。
ラスタを従えるなら、アンを利用すればいいのです。赤ん坊がいる限り、結局ラスタはロテシュ子爵に逆らえないのですから。
離婚の話は、ロテシュ子爵にも伝わるが…
その後ロテシュ邸に、貴族男性が訪れます。そして彼から「皇帝が離婚するらしい」と話を聞いたロテシュ子爵は、当然ながら驚きました。
ラスタへの寵愛は知っていたものの、まさか離婚するとは思っていなかったのです。
しかもこの時、お茶を運んできたルベティが運悪く話を聞いてしまいます。
ルベティは酷く動揺し、言葉を失っていました。
ルベティは涙ながらに訴える
夜遅く、ナビエの自室にルベティが訪れます。
ルベティの身分だと、本来なら門前払いされるのが普通ですが…彼女が泣きながら訴えるため、侍女は無下にできなかったのです。
ルベティはナビエに会うなり、涙を浮かべながら「本当に離婚されるのですか!?」と尋ねます。
この無礼な発言に、当然ながら侍女は怒りますが…ナビエはそれを制し、困ったように微笑みながら「その通りですよ」と告げました。
その言葉に、ルベティの涙腺は崩壊します。「ラスタのせいでしょう?私が皇后陛下のために復讐します!」と叫ぶように訴えるのです。
そんな彼女を、ナビエはそっと抱きしめます。そして優しい声で窘めました。
大丈夫だから、自分の事だけ考えて。ラスタに囚われず、自分の幸福のことだけ考えて。
そう告げれば、ルベティはナビエの腕の中でさらに号泣しました。
クイーンは危険を承知で、ナビエの元に駆け付ける
ルベティが去った後、ナビエは泣きながら手紙を書いていました。
するとその時、窓際から音が聞こえます。見ればそこには、負傷したクイーンが倒れていたのです。
ナビエは慌ててクイーンを抱き上げ、どうか生きていてと切に願いながら心音を確認します。
すると目覚めたクイーンは、自身の翼でナビエの頭をひと撫でしました。それはまるで、彼女に安心してと告げるような仕草でした。
ナビエはその後、甲斐甲斐しく手当をします。
その優しい手つきに、うっとりと目を細めるクイーン。しかもナビエは笑顔でキスまでするものだから、彼は真っ赤になりました。
今回の感想|全ての元凶はただのクッキーだった
76話の感想|クッキー事件が悲惨すぎる
76話の感想ですが…
率直に言って、地獄みたいなストーリーですね。
ソビエシュはあくまで、お腹を空かせたナビエに食事を届けたかっただけ。クッキーを持って行ったのも善意100%です。
なのに、クッキーには”不妊になる薬”が入っていました。善意が悲劇になる最悪なパターンですね。
しかも悲しいことに、ソビエシュ少年は1人で秘密を抱えるハメになります。
だってこの事件がバレれば、先代皇后は間違いなく責められますから。それに、ナビエの人生にも悪影響が出るのは必至。いくら完璧な皇后だろうと、世継ぎを生めないのは致命傷でしょう。
もし薬が効いていなかったとしても、可能性があるだけで問題なのです。敵対する貴族から何を言われるかわかりません。
その辺を考えれば、ソビエシュの行動も納得できますね。事件をもみ消すため、母親にもナビエにも真実を伝えませんでした。
読者としては「ナビエにこっそり事実を伝えるべき」とも思いましたが…
ソビエシュは多分、確実に隠蔽するため口外しなかったのかなと思います。真実を知れば、ナビエも傷つくでしょうから。
というか、問題はソビエシュの母親ですよ。
クッキーを盗んだのはソビエシュの罪だとしても、そもそも危険物をテーブルに放置した母親が一番悪い。大人として危機管理がなってない。
なにせ彼女は、部屋に鍵もかけずテーブルに毒入りクッキーを放置してますから。これは完全にアウト。
でも逆に言えば、それだけ追い詰められていたのでしょう。彼女もまた、気の毒なキャラクターの1人です。
77話の感想|ナビエがママだった件
ルベティの言動って、本来はすごく失礼なんですよ。
夜遅くにアポなしで皇后を尋ねるなんて、ものすごく無礼。そもそもデリケートな話題を率直に聞いちゃうのも無礼。貴族令嬢としてアウトです。
だから侍女2人も、当然ながら怒ります。何てことを聞くんだこの無礼者が!という心境だったのでしょう。
でもナビエは、ルベティを一切怒りません。それどころか、優しく微笑んで抱きしめたんですよ。
アジア県内だと皇后の事を”国母”と呼びますが、ナビエはこの言葉がよく似合いますね。