韓国のマンガ『ロクサナ〜悪女がヒロインの兄を守る方法〜』のネタバレ感想です。25話~26話のストーリーをまとめて紹介します。
前回、アグリチェの屋敷に何者かが侵入しました。そしてこの機に乗じて、ロクサナはカシスを脱出させようと試みますが…
果たしてカシスは、無事でいられるのでしょうか?管理人の感想を交えながら、ストーリーを紹介します。
目次
『ロクサナ〜悪女がヒロインの兄を守る方法〜』25話ネタバレ
カシスとの別れ

月光を頼りに、屋敷の廊下を進む2人。ようやく出口に到着すると、ロクサナは告げました。
1本道だから、あとは真っすぐ進むだけ。事前に話したとおりにすれば大丈夫よ。気を付けて。
するとカシスは、ロクサナの手をきゅっと握ります。そして彼女の赤い瞳をじっと見つめながら告げました。
俺はこれが最後だとは思わない。だから別れの挨拶はやめておく。どうか無事でいてくれ。
そう言い残し、カシスは屋敷を出ていきました。
・・・
そして彼が去った後、ロクサナは誰もいない空間を見ながら呟きます。
さよならカシス。今まで楽しかったわ。
かくして彼女は、カシスとの長く短い時間に別れを告げたのです。


ラント視点①侵入者の正体

「いたぞ! 侵入者だ!!」
騒然とするアグリチェの屋敷に、兵士の声が響きました。
ラントが駆け付ければ、そこにいたのは1匹のカランチュラ。どうやら先日の『カシス脱走事件』のときに飼育場から逃走し、そのまま回収されず残っていたようです。
ラントは忌々し気な顔をすると、カランチュラを袋に入れて”彫刻の間”に連れて行くよう指示します。そして袋を”呪術陣”の中に入れれば、鳴り響いていた警報がピタリと止まりました。
侵入者の正体は、ペデリアンの使者ではなくこのカランチュラだったのです。
大山鳴動して鼠一匹とは、まさにこの事。ラントは不機嫌さを隠しもせず、険しい形相でタバコを吸います。
すると2階の窓際から「その袋の中にいるのが侵入者ですか?」と声が聞こえました。
ラント視点②ロクサナからの贈り物
声の主はロクサナで、彼女は美しく微笑みながらラント達を見下ろしています。そして”侵入者”に目をやると「歓迎のおもてなしをしないと」と言い…
次の瞬間、カシスを階段の上から突き落としました。
突然の出来事に、ラントも兵士たちも目を見開きます。
彼らの視界に写ったのは、悲鳴をあげながら毒蝶に食われるカシスの姿。そして後に残ったのは、カシスの靴と階段にこびりついた血痕だけ。
何もかもが、一瞬の出来事でした。
ラント視点③自慢の娘
呆然とするラントの前で、ロクサナは何事もなかったかのように告げました。
ペデリアンの使者に、カシスを葬るところを見せたかったのに…でも、毒蝶の空腹を満たせたから問題ありませんね。
彼女がニコリと微笑めば、ラントは狂ったように大声で笑います。そしていつもの調子を取り戻し、狂気に染まった瞳で言いました。
ペデリアンの小僧にふさわしい結末だな!やはりロクサナ、お前は私を裏切らない!
その様子はアグリチェ家の当主らしく、いかにも残酷で楽しげでした。
『ロクサナ〜悪女がヒロインの兄を守る方法〜』26話ネタバレ
ロクサナの本心
ロクサナは自室に戻って1人きりになると、糸が切れたように膝から崩れ落ちます。そして吐血しながら、カシスのことを考えました。
彼は今ごろ、”黒い森”を無事に抜け出せたかしら?
真相
実を言うとロクサナは、カシスを殺していません。ラントや兵士たちに見せたのは、毒蝶による幻覚です。
彼女は今日のために、以前から入念に準備をしていました。
みんなの前であえて殺傷用の毒蝶を使い、その存在を周知させて。また殺傷用とは別に、幻覚能力のある毒蝶をこっそり育成していたのです。
そして今日、毒蝶の幻覚により”カシスが食われる映像”を見せることに成功しました。
本物のカシスは、すでに屋敷を脱出しています。今ごろ、待機させておいたペデリアンの使者たちと合流しているでしょう。


ロクサナは吐血しながら、満足そうに微笑みます。そして心の中で「カシスは大丈夫」と自分に言い聞かせました。
カシスが無事だという確証はありませんし、単純にそう信じたいだけかもしれませんが…
それでもロクサナは、きっと彼が生きていると信じていたのです。
真夜中の来訪者
しかしその時、背後から物音がします。
ロクサナが振り向けば、そこに立っていたのはデオン。
ドアの隙間からは、廊下で倒れているエミリーの姿が見えました。


デオンの推理
ロクサナを見下ろしながら、デオンは「カシスをどこに逃がした?」と尋ねます。屋敷のみんなが騙される中、彼だけは真相を見抜いていたのです。
もちろん彼女は動揺せず、何のことかとしらばっくれますが…
デオンはロクサナの前にしゃがみ込み「北側の境界にある”黒い森”に逃がしたんだろう」と言いました。
というのも現状、彼の目が届いていないのは黒い森だけ。そのため彼は、カシスの逃亡場所をピタリと言い当てたのです。
さらにデオンは、周囲を舞っていた毒蝶を1羽つかまえて「これが幻覚を見せる毒蝶か」と告げます。
次々と真実を言い当てるデオン。一方でロクサナは、無表情で「妄想がすぎる」と反論しますが…
すると彼は、手に乗せていた毒蝶をぐしゃりと潰して言いました。
妄想じゃないことは、お前が一番わかっているだろう。これから北側の境界に捜索隊を送り、カシスの亡骸を持って来てやろうか…と。
25~26話の感想
ストーリーを簡単に解説

25~26話は、やや理解しにくいストーリーでしたね。なので、要点だけ簡単にまとめました。
- カシスは脱出済み
- ラントが見た”カシスの死”は、毒蝶による幻覚
- しかしデオンには全てバレている
大体こんな感じです。
要するに、カシスを無事に脱出させるために毒蝶で幻覚を見せたという話ですね。
23話あたりでロクサナの悪女ムーブがありましたが、実はあれも計画の一環。使用人たちに”毒蝶=殺傷用”というイメージを植え付けるための演技だったのです。
屋敷の全員を欺くため、ロクサナはずっと前から周到に準備をしていました。カシスを逃がすため、彼女は1人で頑張っていたのです。
25話について
余談ですが、25話のネタバレを書くのは非常に骨が折れました。
文字書きさんは知っていると思いますが、文章を書くときは「地の文で嘘をついてはいけない」というルールがあるんですよ。

そのため、カシスの幻覚シーン(本記事の25話)をどう表現すべきかものすごく悩みました。
なにせ普通に「カシスが毒蝶に食われた」と書いてしまうと、地の文で嘘をついたことになります。これはルール違反なのでアウト。
だから管理人は悩んだあげく、タイトルに『ラント視点』と付けて誤魔化しました。
あくまでラント視点であり真実ではありません…という、ややズルい書き方をしています。なので一部の方は、そこが気になったかもしれません。
ただ管理人の文章力だとこれが限度なので、温かい目で見ていただければ幸いです。