漫画『今世は当主になります』の99話のネタバレと感想です。
以前フィレンティアは家賃をかけてベイトと賭けをしていましたね。そして今回2人は賭けの”答え合わせ”をします。
果たしてベイトは彼女の正体を見抜けたのでしょうか?
賭けはどちらが勝った?ベイトが情報を調査した結果
ベイトが調査した内容
その日の夕方、フィレンティアは1週間ぶりにベイトに会いに行きました。
今日は『例の賭け』(96話参照)について答え合わせをする約束の日であり、ベイトはすでに彼女がただの子供ではないと見抜いている様子。
しかし彼はいつもどおり冷静沈着なまま、調査した内容について語り始めました。
・・・
案の定、ベイトはフィレンティアにまつわる多くの情報を仕入れていました。
8歳の誕生日を機に頭角を現し、教育担当者だったクレリバンから一目置かれていたこと。そしてその頃から、彼女の周囲が急速に変わり始めたこと。
さらにベイトは『ギャラハン衣服店』が成功を収めたのも、フィレンティアが介入したおかげだと気付いていたのです。
「ギャラハン衣服店が歩んできた道は、明らかにギャラハン・ロンバルディの能力外です。婦人服に続いて紳士服と子供服にまで事業を拡大し、そして最近は「限定版」という概念を取り入れて生産ラインをプレミアム構築したりもしました。彼がロンバルディなら事業の内実を固めることに力を入れたでしょう。「常識的」に賢い人はそうです」
引用元:今世は当主になります99話
賭けに勝ったのはどっち?
これらの情報からベイトは、1つの結論を出します。
それは『フィレンティアはクレリバンの指導を受けて、ギャラハン衣服店など多方面で大きな活躍を見せている才女』ということ。
つまりフィレンティアの能力はクレリバンの指導あってのものだと推理したのです。確かに彼女の年齢を考えればこのように考えるのが妥当でしょう。
とはいえこれは間違った推理なので、彼女はにこりと笑って「今回の賭けは私の勝ちですね」と答えるのでした。
フィレンティアは自らの正体を明かし、新たな賭けを提案をする
ベイトはあと一歩のところで勝利を逃す
ベイトは徹底的に調査を行ったため、自分は賭けに勝ったと確信していました。なのに負けを言い渡されたので、そんなはずはないと反論しますがーーー
その言葉は長く続きませんでした。
なぜならフィレンティアはこの時、クレリバンを呼び出して自分の正体――フェレット商会の真の所有者であること――を明かしたのです。
「今度はちゃんと自己紹介をします。フェレット商会の所有者であるフィレンティア・ロンバルディです」
引用元:今世は当主になります99話
ベイトはあり得ないという顔をしますが、クレリバンが「(私の主人は)すごいでしょう!」と彼女を褒めるのでベイトも信じざるを得ません。
とはいえベイトはまだ当惑したままであり、眉間にはしわが寄っています。恐らくフィレンティアが自分よりも多くの情報を知り、物事を正確に見抜いていることに苛立っているのでしょう。
そのため彼女はベイトにもう一度だけ賭けを提案しました。
新たな賭け
その賭けとは、貴族会議で議論されている『東部の日照り問題』について皇帝がどう決断を下すかという内容。
なおベイトは昨今の状況から、日照りとはいえ東部地域が税金を免除されることは無いだろうと推測しますがーーー
フィレンティアはその逆に賭けます。さらに彼女が提案した”賭けの勝利品”はとんでもない内容でした。
- ベイトが勝利したら、店の家賃5年分を無料にする。
- フィレンティアが勝てば『情報の優先権』を得られる。つまり、これからベイトが収集する情報を真っ先に閲覧できる権利を得られる。
『今世は当主になります』99話のネタバレと感想
99話のネタバレ感想|プライドを破壊されたベイト
以前も感想で書きましたが、今までのモブキャラとは違ってベイトは中々フィレンティアになびきませんね。彼女がとんでもない才女だと知りつつも、手を組もうとは考えていないようです。
この辺の描写を見るに、彼が常人とは一味違う人なのだと伝わってきます。普通の人なら、強者になびいて長い物にまかれるのが常ですから。
そしてベイトは賭けの勝敗にも納得していないようですが、多分悔しいのでしょうね。だって彼は情報ギルド長ですから。
誰よりも情報収集能力に長けていて、真偽が分からない噂の中から真実を見出すことができる。その才能は自他ともに認めるものであり、だからこそベイトは若くして情報ギルドのトップに立っています。
なのに突然目の前に現れた子供ーーーつまりフィレンティアは、彼すら知り得ない情報を持っていて未来を正確に見抜いていたのです。
読者視点だと「未来から来たんだから当然でしょ」という印象ですが、それを知らないベイトからすれば相当ショックでしょう。
大げさな言い方をすれば、子供にプライドを壊されたようなものです。
「情報収集において私の右に出る者はいない!」と思っていたら、その上を行く存在が現れて、しかもそれは11歳の子供だったのです。
こんな状況なので、納得がいかないのも当然でしょう。ベイトだから冷静さを保てていますが、普通の人だったら現実逃避していたかもしれませんね。