漫画『今世は当主になります』の69話のネタバレと感想です。
前回アンゲナスの当主は、ギャラハンが病気であることを理由に既製服事業を乗っ取ろうとしました。しかし皇帝に進言している最中、タイミングよくルーラックが駆け付けたためその企みは阻止されます。
ルーラックは激怒していますが、この後どうなるのでしょうか?
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ルーラックは激怒し、アンゲナス当主に脅しをかける
ルーラックは激怒する

アンゲナスの当主・フェルディックが既製服事業を盗もうとしたため、ルーラックは激怒していました。そのため執務室を出ると、フェルディックを睨みながら強い口調で責め立てます。
「私が思っている以上にお前は勇敢だった。そうだな…とても勇敢だよ。たかだかアンゲナスごときが、息子の病気を口実にロンバルディを欺こうとしたのだから」
そしてルーラックは、今日のことを繰り返し後悔させてやると言います。
おまけに彼は圧倒的な存在感を放っているため、フェルディックは冷や汗をたらしながらガタガタと震えました。
またこの時、フェルディックに同行していたクロイトン(アンゲナスの一味)も、ルーラックに脅されて恐怖に震えるのでした。
手紙を届けるため、シャナネットはサーシャウ夫人を訪ねる
ギャラハンの手紙を渡した結果
一方その頃。フィレンティアの叔母・シャナネットは、ギャラハンの手紙を届けるためサーシャウ夫人の屋敷を訪問していました。
しかし手紙を読むや否や、サーシャウ夫人はそれを机に叩きつけます。
「病気について人に伝えさせたただけでは飽き足らず、全て分かってからようやく謝罪して手紙を書いて送るとは。これが同業者に対する態度か?」
眉を吊り上げて怒鳴るので、シャナネットは神妙な顔をしながら謝罪します。しかしサーシャウ夫人の怒りは収まりません。


とはいえシャナネットを責めても仕方がないので、サーシャウ夫人は彼女に弁解のチャンスを与えます。
するとシャナネットは冷静な表情で、エスティラが数日前にトレンブルー病の治療薬を持ってきたこと。そして現在ギャラハンは病気の治療中であることを説明します。
正確に言えばギャラハンは回復するか分からない状態ですが、あえてその点を伏せて話したのです。
サーシャウ夫人はめげずに説得を続ける
しかし、サーシャウ夫人はその話を信用してくれません。そもそもトレンブルー病は不治の病であり、研究員1人の薬で完治するなどにわかには信じがたい話なのです。
また彼女によれば、つい先日アンゲナスが手を組もうと訪ねてきたとの事。
シャナネットはその話を聞いて手を握りしめるも、平静を装って説得を続けました。
「ギャラハンは『ギャラハン衣服店』の創業者で、同時にロンバルディ当主の息子でもあります。そしてロンバルディは、信じて共に歩む人々を決して失望させません」
もしやむを得ない状況になったとしても、ロンバルディは決してギャラハンが立ち上げた既製服事業を崩壊させはしないでしょう。それがロンバルディの在り方です。
シャナネットの顔は真剣そのもの。するとその気持ちが通じたのか、サーシャウ夫人は一つため息をついて言いました。
「…ギャラハンにはこちらの心配をせず、治療に専念するよう伝えてちょうだい」
どうやらサーシャウ夫人は、アンゲナスよりもロンバルディを信じるのが賢明だと判断したようです。
その言葉に安堵したシャナネットは、微笑んでお礼を言いますがーーー次の瞬間、サーシャウ夫人から知らされた事実に硬直しました。
「それからシャナネット。お前の夫に、サーシャウは鉱山を売るつもりがないから説得するのをやめろと伝えてくれるか」
夫が鉱山の売買をしているなど、シャナネットは知りもしなかったのです。
父親の病気が治らない中、フィレンティアの入宮日が訪れる
問題はひと段落するが…
アンゲナスとサーシャウの問題が一段落して3週間が過ぎました。とはいえ結局は一時しのぎに過ぎず、この状況を解決するにはトレンブルー病の治療剤を開発するしかありません。
しかし糸口はなかなか見つからず、ギャラハンの病状は悪化するばかり。
そんな中、フィレンティアの入宮日(ペレスの遊び相手として招かれる日)が訪れました。
フィレンティアが入宮する
フィレンティアがポイラク宮を訪れると、ペレスは嬉しそうに彼女を歓迎します。そして彼女の手を取ると「君のために準備した場所がある」と言ってその場所へと案内しますがーーー
フィレンティアの方は、あまり機嫌がよくありません。
父親のことで忙しいのに、ペレスの遊び相手をしなければならないなんて…と不服に思っていたのです。またペレスが準備したものも、せいぜい晩餐会か何かだろうと考えていました。
しかしペレスに案内された場所―――豪華な図書館を見てフィレンティアは言葉を失います。
ペレスはケイトリンに頼み、トレンブルー病に関する本と薬草学の書籍をたくさん集めておいてくれたのです。
「俺たちも一緒にトレンブルー病について調べよう。一人より二人で調べた方がいいだろうから、一緒にやろう。今度は俺が、君を手伝ってあげる」
ペレスは微笑みながら、呆然とするフィレンティアの手にそっと自分の手を重ねました。
『今世は当主になります』69話のネタバレと感想
69話のネタバレ感想①ペレスの気遣い

ペレスはフィレンティアのために、トレンブルー病と薬草学の書籍をたくさん用意して待ってくれていました。
本来、入宮のお祝いといえば晩餐会やティーパ―ティーを開くのが普通(のはず)ですが、ペレスなりに彼女に今必要なものが何なのか考えた結果、図書館を用意したのでしょう。
フィレンティアが想像するよりもずっと、ペレスは彼女のことを考えていたのです。だからこそ最後のシーンで、彼女は何も言えなくなって呆然としていました。
管理人の経験談ですが、誰かが自分を想い手を尽くしてくれるというのは嬉しいものです。なのでフィレンティアも恐らく、このシーンで相当感動したと思われます。
69話のネタバレ感想②ベスティアンの裏の顔
シャナネットの旦那であるベスティアン・スルスは、妻に隠れて鉱山の売買をしようと企んでいるようです。69話にて裏のある男だと判明しました。
そしてシャナネットは前世で、彼と離婚しています。
つまり彼の本性を知ってしまい、もう夫婦でいられなくなったのでしょう。この件が解決するのはまだ先になりそうですが、この修羅場がどんな風に描かれるのか個人的に興味深いです。