ピッコマで連載中の『今世は当主になります』の41話~42話のネタバレ感想です。
ベレサックの悪戯により、怪我をして気絶したフィレンティア。すぐ医務室に運ばれたものの、彼女は目を覚ましません。そして一方で、ビエーゼはルーラックに抗議をしますが…
この後、どうなるのでしょうか?ストーリーの続きを見てみましょう。
41話の概要|ビエーゼの猛抗議とルーラックの本心
ビエーゼは「贔屓だ」と抗議する
一連の事件について知ったビエーゼは、ルーラックに激しく抗議します。
「私はお父様の長男でありベレサックは私の長男なのに、なぜフィレンティアの味方をするのですか!」
彼は息子の行動について全く反省しておらず、それどころかルーラックがギャラハンのことを贔屓しているとも言い出しました。
自分の事業を奪ってギャラハンに与えただの、平民相手のつまらない洋服事業に加担しただの、好き放題にわめきますが…
そのセリフを聞いたルーラックは、冷たい瞳で「じゃあお前もやってみろ。自分の力だけで業績を上げて見せろ」と言い放ちました。
明らかにギャラハンと比較したその言葉。
さらにルーラックは、ビエーゼがアンゲナス(皇后の家門)と親密になった件についても言及します。そのせいで皇后側がロンバルディの事業に興味を持ってしまったので、内心怒っていたのです。
今までは自分の息子なので失敗しようとも信じて見守ってきましたが、今回の件でビエーゼに失望したようです。
そして青い顔で立ち尽くすビエーゼに、ルーラックは最初で最後の警告をします。
「お前が今手にしている物を取り上げる前によく考えろ」と。
またこの時ルーラックは、ロンバルディ奨学会の日程と皇室のパーティーが同じ日なので、どちらを選ぶかよく考えるようにと言いますが…
それは言い換えれば、家門とアンゲナスのどちらかを選べという忠告でした。
落ち込むビエーゼを、セラルが慰めるが…
「これからどうすればいいんだ…」
寝室のベッドに腰掛けながら、真っ青な顔で親指をかじるビエーゼ。すると隣に座っていた妻・セラルは、夫の背をなでながら言いました。
心配する必要はありませんよ。お父様の話は本心ではなく期待の現われです。お父様は、あなたにもっと主導的な姿を見せて欲しいのでしょう…と。
セラルがそう告げれば、ビエーゼは戸惑いながらもその言葉に耳を傾けます。
すると彼女は優しげな顔で、ロンバルディの奨学会ではなく皇室のパーティーに参加するように…とビエーゼに言い聞かせました。
気絶したフィレンティアが目を覚ます
周囲が暗くなった頃。
気絶していたフィレンティアが自室のベッドで目を覚ますと、目の前には父・ギャラハンがいました。彼は心配するあまり、ずっと娘の傍にいたようです。
そしてフィレンティアが状況を把握できずにいると、彼は悲しげな顔をして言いました。
「ギリウとメイロンに全て聞いたよ。ベレサックが木刀で殴ったと…」
その言葉に、彼女はキョトンとします。
というのも父親を含め、周囲の大人たちは“フィレンティアが木刀で殴られた”と誤解しているのです。
おまけに事件当時、彼女は「ベレサックを攻撃しちゃダメ」と双子を止めていました。そのためギャラハン視点では、娘が心優しい天使のように見えていたのです。
・・・実際は誤解ですが。
42話の概要|事件について誤解された結果
悩みの種から解放される
「本当に一緒にいなくても平気かい?」
心配する父親に、フィレンティアはベッドに横になったまま「心配しないで」と伝えます。そして彼が退出した後ーーー
フィレンティアは飛び起きて、大喜びでバンザイをしました。悩みの種だったベレサックから解放されて嬉しかったのです。
向こうが手を出したことを口実に反撃するつもりでしたが、もはやその必要はありません。なにせ大人たちは皆、ベレサックが一方的にフィレンティアを木刀で殴ったと誤解しているのですから。
(あの厄介者がこれほど早くに失墜するなんて!!)
嬉しさのあまり、彼女は枕を抱きかかえてベッドの上をゴロゴロと転がりました。
・・・
しばらくして落ち着いた後。
フィレンティアは本当に運が良かった…と呟きます。今回は偶然にも双子が助けてくれましたが、彼らがいなければ骨折していたのは彼女の方だったでしょう。
そうなれば何日間か意識を失ったままで、面倒な事になっていたかもしれません。
そんな事を考えながら、フィレンティアは窓辺に向かい庭を見下ろしました。もうすっかり夜なのに、庭では男性たちが荷物を運んでいます。
というのも近々”ロンバルディ奨学会”があるので、準備で忙しいのです。
その様子を見ながら彼女は、奨学会で”ある人物”に会わないと全てが台無しになるだろう…と考えます。そして真剣な顔で呟きました。
「もう少し待っててね。もうすぐだから」
ペレス視点
粗末な部屋で、ベッドに横たわるペレス。部屋の外から音が聞こえたのでドアを開ければ、床にはスープの乗ったお盆が置かれていました。
そのスープを食べると、ペレスは多量の毒が入っていることに気づきます。
しかしそれを全て平らげて、フィレンティアから貰った解毒薬を飲もうとしますが…
その時、ペレスの背後で黒い影が『あの子を信じるのか?』と囁きました。
影は続けて言います。
『あの子はまた来ると言ったが、それはいつの事だ?もうお前のことなんか忘れただろう』
しかしペレスは惑わされることなく解毒薬を飲みます。そして薬が入っていた丸瓶を、宝物のようにそっと抱き締めて言いました。
「忘れてなんかいないはずだ。俺はずっと…君を待ってるよ、フィレンティア」
『今世は当主になります』41~42話のネタバレ感想
感想①ルーラックが長男を見放した件
ルーラックの長男・ビエーゼ。
彼は前々から空気が読めない男でしたが、41話では致命的なミスをしましたね。よりによって厳格な父親の前で「自分は長男なのに」だの「フィレンティアばかり贔屓している」だの自分本位なセリフを言ってしまったのです。
この言葉は、ルーラックを失望させるのに十分でした。彼は普段こそ穏やかですが、このシーンでは珍しく本気で怒っています。
多分ビエーゼは見放されたので、これ以上の失敗をすれば本当に勘当されるかもしれません。
感想②マンガ版と小説版の違い
余談ですが、41話の冒頭シーンは漫画版と小説版でやや違いがあります。
結論から言えば、小説版のビエーゼはもっと酷いセリフを言っています。
掲示板でネタバレを読んだところ、小説版では「双子を呼び出してベレサックに謝罪をさせるべき」という酷い暴論を言ったそうです。
一方でルーラックは、そんな長男に失望して「フィレンティアに損害賠償を払え」と命令しました。
というかビエーゼは本当にわがままですね。少なくとも30歳は超えているだろう男性がこの発言。
フィレンティアの転生前に、たった2年でロンバルディ家を滅ぼしたというのも納得です。
感想③今後のストーリー予想
前世ではルーラック亡き後にビエーゼが当主となりましたが、ルーラックが彼を見放した以上、今世でそうなる可能性は低いでしょう。
最終的にはタイトル通り、フィレンティアが当主になるはずですが…
でも今の時点で、彼女はまだ8歳なんですよ。それまでルーラックが現役なら良いのですが、年齢的にそうもいきません。結構な年のはずなので。
となるとフィレンティアが成人する前に、叔父・叔母の誰かが一時的な当主になるかもしれません。
その場合、妥当なのはシャナネットでしょうか。
シャナネットが当主代理をした後で、フィレンティアに交代するのがベストな気がします。
ワンチャン、ギャラハンの可能性も考えましたが…彼はリーダー向きの性格じゃないんですよね。となると、シャナネットが一番ふさわしい気がします。