ピッコマで連載中の『今世は当主になります』の4話・5話・6話のネタバレ感想です。
3話のラストでは、フィレンティアといとこのベレサックが取っ組み合いの喧嘩をしました。しかし大人たちが駆け付けると、その様子を見ていたアスタリウは「フィレンティアが急に飛び掛かってきた」と嘘を付きます。
このままでは彼女が悪者になりますが、どう反撃するのでしょうか?ストーリーの続きを見てみましょう。
目次
4話の概要|アスタリウとベレサックは嘘をつく
いとこ2人は嘘の報告をする

アスタリウはなんと、フィレンティアが突然暴力をふるったと嘘をつきました。事実を捻じ曲げて話したのです。
しかし、ここで引き下がっては相手の思うつぼなので、フィレンティアは強い眼差しで祖父・ルーラックを見つめました。
すると視線に気づいたルーラックが彼女の意見も聞こうと言うので、フィレンティアは「私は悪くありません」ときっぱり主張します。
「私はただ父を待っていただけです。けれど2人が”はずれ者”とちょっかいを出してきて、やめてと言ったらベレサックが叩いたのです。そして汚らわしいと、平民のところに帰れと言われました」
いとこたちの性根がどれだけ腐っているのかを説明します。また同時に、自身がベレサックを叩いたのは”ロンバルディじゃない”と言われたからだと断言しました。

フィレンティアの反撃
汚らわしいと言われた事よりも、ロンバルディでないと言われた事実が悔しい。
それを聞いたルーラックは、わずかに口角を上げてフィレンティアをじっと見つめます。そして怪我は痛くないかと気遣い、そろそろ部屋に戻るよう告げました。
するとベレサックの父・ビエーゼは、息子をこの有様にしたのだから彼女に責任を取らせるべきだと抗議しますが…
ルーラックは威厳に満ちた瞳で「私の決定に歯向かうつもりか?」と一蹴しました。
5話の概要|当主になるため超えるべき山
ギャラハンは娘を心配する
父・ギャラハンに抱かれながら、フィレンティアは医療室へと向かいます。そしてオマリー博士にケガの手当をしてもらった後、父と2人だけで話をしました。
「あの2人にいじめられてること、どうして父さんに言わなかったんだ?」
自分を心配する父親の瞳。
フィレンティアは正直に、言いつけたらもっと叩くと言われた…と説明すると、彼は怒って立ち上がります。
しかし彼女が「これからは我慢しないし、やられたらやり返すから心配しないで」と微笑めば、ギャラハンは瞳を潤ませてフィレンティアを抱き締めました。
そしてこの時、フィレンティアは子供らしい笑顔を浮かべながら「パパ、これからもずっと一緒にいようね!」と言います。その言葉に彼もまた笑顔で応えるも、娘の真意には気づきませんでした。
父もロンバルディも私が守る。娘がそう決意していた事など、彼はこれから先も知る由など無いのでしょう。


当主になるために必要なもの
父親の応接室にあるソファで本を読みながら、フィレンティアは考えます。
当主になるために必要なのは、やはり祖父・ルーラックの目を引いて認められること。
いくらマヌケで情けない男だろうと当主の長男は叔父・ビエーゼであり、彼が時期当主と見られることも少なくありません。
それに引き換え、フィレンティアには超えるべき山が3つもあります。
『三男』の『はずれ者』の『娘』。婚外子で女という事実は、当主に選ばれた後もしきりに足を引っ張るでしょう。
けれど転生前、ルーラックは誰にも当主の仕事を任せられず、最後まで家門のあらゆる業務をこなして体調を崩しました。
そうなる前に1日でも早く、フィレンティアは自分の能力をルーラックに見せる必要があるのです。
またこの時、フィレンティアは第2皇子のことを考えます。
時期皇太子となる彼の指示を得られれば、大きな力になるでしょう。それに長い間協力したロンバルディを、安易に切り捨てないはずですから。
- 第1皇子を押しのけて皇太子に選ばれた人
- 彼の母親が亡くなったのはちょうど今頃で、皇后の圧力により医者に診てもらえぬまま息を引き取った
- そのため第2皇子が皇太子になった後、同じことを皇后にやり返した
母親のいない彼は、きっと今ごろ一人寂しく暮らしているでしょう。できれば今すぐ会いに行きたいところですが、ロンバルディの子供たちは11歳になるまで自由な外出が出来ません。
そのため例外的に外出するとき、折を見て第2皇子に会いに行こうと考えますが…
その時、予期せぬ人物が応接室を訪れました。
クレリバン登場
現れたのはクレリバン・フェレット。長い金髪を持った青年で、祖父の右腕です。
そんな人がなぜここに…と焦っていると、クレリバンは淡々とした様子でフィレンティアに用事があると言い出しました。
6話の概要|クレリバンによる学力テスト
クレリバンとルーラックの会話
これは少し前の出来事。
ルーラックは執務室にクレリバンを呼び出し、フィレンティアが『南の人々』という本を読んでいたことを伝えます(4話の補足参照)
その事実についてどう思うか尋ねると、クレリバンは「何か勘違いしているように思います」と指摘しました。
なぜなら『南の人々』はれっきとした専門書であり、子供が読む内容ではありません。そのため童話と間違えて読んだのだろうと彼は言いますが…
しかし、ルーラックはそうは思いません。今まで無関心でしたが、今日のフィレンティアの姿を見たら自分の血をしっかり受け継いだ者かもしれないと思ったのです。
そこで彼は、フィレンティアを”授業”に参加させるよう命令しました。
- ロンバルディの子供たちを天秤にかけるための制度。
- 参加できるのは授業に付いていけるレベルの子供だけで、劣等生は授業の参加資格そのものを剥奪される。
- おまけに授業の評価は、毎回当主に即時報告される。
しかしクレリバンは彼女に才能があると思えないので「正確なレベルを測るためにテストをします」と言い出します。また同時に、結果が出なければ当主命令だろうと授業には参加させないと断言しました。


クレリバンのテスト
そして現在。
フィレンティアは突然クレリバンが来たことに驚くも、すぐに授業のテストのためだろうと勘付きます。
さらに彼が「その本(南の人々)をご自分で借りたと聞きましたが」と言うので、彼の意図をたやすく理解しました。
(ふーん…あの時この本がおじい様の目にはいったんだわ。だとしたら、これはチャンス!)
クレリバンが本の内容について質問するので、彼女はそれに1つ1つ答えます。さらにクレリバンが著者・ロフィリーのことを「彼」と言うや否や、間違っていると指摘しました。
ロフィリーは男性だと思われがちですが、実は女性です。
その指摘にクレリバンはポカンとするも、言われたとおり冒頭を確認すると”アバネ・ロフィリー”という女性名が記載されていました。
この時ようやく、彼はフィレンティアの聡明さを認めます。そして口角を上げると、来週から授業に参加するよう告げました。
『今世は当主になります』のネタバレ感想
4/5/6話の全体的な感想

転生したフィレンティアは、いとこ2人にしっかり報復しましたね。祖父のルーラックが厳格かつ公平な人柄なので、彼女はしっかり自分の意見を述べることができました。
言い換えれば、彼女が祖父を信じていたからこそ大胆な反撃ができたのでしょう。もし祖父が贔屓するような人だったら、フィレンティアには弁解の機会すら与えられなかったのかな…と思います。
ルーラックは名家の当主にふさわしい人柄ですね。
そして本編を読んで思ったのですが、フィレンティアは祖父の性格を把握したうえで、彼の好む言葉を使っている気がします。
だからこそ「ロンバルディでないと言われたことが悔しい」という、祖父の琴線に触れるセリフを言えたのでしょう。
多分あの場にいた誰よりも、フィレンティアが一番祖父のことを理解していました。
今後のストーリーはどうなる?
フィレンティアは現状、とても不利な状況にあります。
彼女は賢く才能もありますが、女性で婚外子という事実は一生足を引っ張るでしょう。それを加味すると、やはり当主候補として支持されるのは叔父・ビエーゼ。
そのためフィレンティアが当主になるためには、攻略すべき事がたくさんあります。大まかには、祖父と第2皇子を味方につける必要があります。
なので今後は、この2つのミッションを重点的に行うワケですね。
そして運よくクレリバンと遭遇したので「私は賢いのよ!」と証明したところ、この目論見は成功します。これで授業への参加が決定したので、ますます祖父にアピールする機会が増えるでしょう。