漫画『結婚商売』の133話~134話のネタバレと感想を紹介します。
ビアンカは前回のラストで、エバの狙いは自分だと気付きました。そして今回はタイトルにある通り、エバが自らの正体と過去について打ち明けます。
なぜ彼女は軍部長を利用してビアンカに近づいたのか?その悲しい理由が判明します。
133話の概要|ビアンカVSエバ!彼女の真の狙いとは?
エバの本当の正体は〇〇だった
ビアンカは真実を確かめるべく、エバを城に招いて1対1で話をします。
「わが家の大切な家来まで利用しながら、私に接近しようとした理由は何ですか?」
引用元:結婚商売133話ビアンカの台詞
するとエバは、ビアンカが1回目の人生で見た“最悪な未来”について知りたいと答えました。
なぜならエバの正体は、アラゴン王女。彼女は反逆者・ジャコブと結婚する予定だったからです。
134話の概要|エバの悲惨な過去とは?全てを失った理由
エバの悲惨すぎる人生
“最悪な未来”を知りたがるエバ。しかしビアンカはそれを断ります。信頼する家臣や家族ならともかく、他人に教える筋合いはありませんから。
けれどエバの悲惨な生い立ちを聞くと、ビアンカはさすがに同情します。というのもエバは、ビアンカが聖人になったせいで全てを失ったからです。
- エバはアラゴン国王の養女
- エバの実父は法王庁に勤めるアナクレト教皇。彼はエバとジャコブの婚姻を進めた張本人
- エバは婚外子。というのも彼女が誕生したのは教皇が出家した後だったから
- なお教皇は娘を愛している。娘が生まれると知っていたら出家しなかった
- エバは婚外子のため、国王の養女になるまで身を隠して生活していた
- しかし実父・アナクレト教皇から、ジャコブ第二王子と結婚するよう言われる
- エバには将来を誓い合った恋人がいたが、国の平和のために結婚を承諾
- しかし同時期、聖人・ビアンカの出現によりエバは地位も婚約者も失った
「聖人の出現により、アルノー領とセブラン王国は戦に勝利しました。その勝利は神様が願った未来だから、周囲の人々はあなたを称えたでしょう。聖人が世の中に登場すると同時に全てを失った……私みたいな人もいるなんて知らなかったはずだから」
引用元:結婚商売134話エバの台詞
エバの回想~教皇がジャコブと手を組んだ理由~
アナクレト教皇は、次期公爵であり騎士として育てられました。しかし彼は争いごとが嫌いな性質なので、王家と縁を切って修道士になります。
その後、彼は平和を祈りながら穏やかに過ごしていましたがーーーある日、目の前にジャコブが現れて言いました。私とアラゴン王女が結婚すれば、戦争はなくなり大陸は平和になるだろう……と。
とはいえアラゴン国には未婚の王女がいません。だからアナクレト教皇はこの提案を断りますがーーージャコブはあろうことか、彼の大切な娘をダシにして脅迫しました。
「王女はいなくとも公女はいますよね?教皇は神の使途になってから一族と縁を切ったと言っていますが、娘とは今も連絡を取っているんですね。中立を守らねばならない教皇の子であり、アラゴン王族の婚外子が、戦争中のセブランの辺境伯領に亡命している事実が知られたら······信徒たちはこの状況をどう思うでしょうか?」
引用元:結婚商売134話ジャコブの台詞
つまりジャコブは”結婚商売”により自分の地位を強固なものにしようと企んだのです。
そしてアナクレト教皇は悩んだ末、ジャコブの提案を承諾します。ジャコブに悪心があると気付きながらも、彼に従えば娘・エバに地位と安寧を譲れると考えたからです。
”あり得た未来”を知りたい
このような経緯があり、エバは全てを失いました。だからこそ『自分が奪われずに済む未来』について教えて欲しい……と、ビアンカに懇願したのです。
結婚商売・今回のネタバレ感想&考察
ネタバレ感想①エバは完全に被害者である
自らの過去を語る際、エバは泣いていました。ビアンカを憎む気持ちはあるようですが、今のところ復讐を望む……という感じではありません。
今回ビアンカに会いに来た理由も、純粋に「自分にとっての“幸福な未来”を知りたいから」という印象です。今がとても不幸だから、別の未来で自分がどんな風に過ごしていたのか知りたいのかなと思います。
エバ、こうして見ると完全に被害者ですね。実際、ジャコブとの婚約を迫られたとき彼女には選択肢がありませんでした。
自分の幸せと国の平和、その2つを秤にかけられたのですから。ジャコブに従うしかありません。国民を犠牲にするなんて出来ないでしょう。
恋人もそれを理解していたから、エバのために他の女性と結婚したようです。痛ましい話ですね。
ネタバレ感想②エバはどのみち失敗する?
ただし管理人の記憶が確かなら、アラゴンの王女はジャコブと結婚した後に浮気して、結局不利な立場に立たされたはず。
つまりエバはどの未来でも失敗し、全てを失ってしまうのです。これ、本人が知ったらどう思うのか・・・
補足|ソヴール&ブランシェ組のはなし
エバだけでなくブランシェも、軍部長たちを利用する気でした。しかしブランシェはソヴールがあまりに良い人だから申し訳なくなった様子。
なお133話にて、ブランシェはこの事をソブールに告白しています。その時の台詞がこちら↓
「むしろ私の話を聞いて、あなたは非常に怒るだろうと思っていました。エバ令嬢と私は、お二人を利用する算段でしたから」
この時のエバは体を震わせていて、悲しさと罪悪感が混ざり合ったような表情をしていました。辛いのでしょうね。
しかし彼女の告白を聞いた後、ソヴールは一切怒りませんでした。それどころか静かな表情で「仕方のない理由があるなら、それを教えて欲しい」とブランシェを慰めます。なんていい男なんだソヴール…!