漫画『皇帝の子供を隠す方法』の57話のネタバレと感想です。
舞踏会の最中、負傷したカレンベルク侯爵が現れました。彼によるとテオールが誘拐されたそうですが、いったい逃亡中に何が起こったのでしょうか?
詳しい経緯をまとめました。
回想|テオールが誘拐されるまでの経緯
宿泊中、刺客に襲われる
逃亡中、カレンベルク侯爵とテオールは宿に泊まりました。
しかしその日の夜、何者かが部屋に侵入してきてカレンベルク侯爵に襲い掛かります。
侯爵は応戦するも体勢を崩して部屋の窓から落ちてしまい、テオールはその隙に誘拐されてしまったのです。
絶望するアステルに、さらなる魔の手が迫る
フローリン視点
テオールが誘拐された。その話を聞いたアステルは絶望し、膝から崩れ落ちます。
なお隣にいたセルベルは彼女を支え、またカイゼンはすぐに捜索隊を出すよう部下に命令しますがーーー
その最中、人だかりの中にいたフローリンは唇を噛んでいました。せっかくアステルを蹴落とすチャンスだったのに、この騒ぎでは全て忘れられると考えたのです。
そこで彼女はこの機会を逃すまいと、皆の前でわざと声を上げました。
「あの幼い坊ちゃんを誘拐するなんて。アステル様そっくりなかわいい子だったのに」と。
「一体誰がこんなことをしたのでしょうか。あの幼い坊っちゃんを拉致して何の得があるのか…アステル様をそっくりで本当に可愛いお坊ちゃんだったんですけどね」
「ふふ、紛らわしいですよね。私も最初はアステル様の実子かと思ったんですよ」
引用元:皇帝の子供を隠す方法57話
彼女の言葉は効果てきめんで、貴族たちは一気にざわつきます。
こうして人々の脳裏には『テオールがアステルの実子である』という疑いが刻まれてしまったのです。
アステル視点
(…やられた)
アステルはそう思いながらも、自分が次に取るべき行動を考えました。
このままでは人々の膨らんだ好奇心がどこに向かうか分かりません。そしてこれほど無差別に攻撃されるなら、犠牲を払ってでも人々の視線を逸らすための「餌」を巻いた方がマシでしょう。そこでアステルは口を開きますがーーー
その言葉は、ある男によって遮られました。
「テオールは陛下の子供ですよ」
突然現れた父・レストン公爵が、公衆の面前で真実を告げてしまったのです。
まとめ|皇帝の子供を隠す方法・57話のネタバレと感想
57話のおさらい|アステルの現状
今のアステルは非常に辛い立場に立たされています。
前皇后であり、一夜で離婚した悲運の娘。これだけでも軽視されて大変なのに、今はフローリンのせいで『誰が父親かも分からない男の子を生んだ浅はかな女』だと思われています。
本来なら国母となっていた女性なのに、この言われよう。なぜ彼女がここまで罵声にさらされるのか……
フローリンの立場上ライバルを蹴落とすのは当然のことかもしれませんが、正直エグイですよね。妃の座を奪い取るって、ここまで残酷な事をしなければならないのでしょうか?
今回は正直、読んでいて辛い気持になりました。
我が身かわいさに相手を徹底的に追い詰める。そういうフローリンのような人は現実にもいるので感情移入してしまいます。
ネタバレ感想と考察|セルベル視点のはなし
余談ですが、セルベルもまた可哀想な状況になってきましたね。
長年思い続けたアステルに告白した直後、相手が子持ちだと発覚したのですから。相当ショックなはずです。