漫画『皇帝の子供を隠す方法』の44話のネタバレと感想です。
カイゼンは前回、クロイツェン公爵に向ってマリアンに罰を与えると言いました。彼女の罪はとても重いものですが、どのような判決になるのでしょうか?
以下にストーリーの続きをまとめました。
皇室のルールに従い、マリアンに罰が与えられる
マリアンへの処罰

カイゼンは皇室のルールに従い、マリアンに罰を与えると言います。
「皇帝の客を陥れようとしたレディーマリアンは、島にある修道院に送る」
その判決は、彼女の罪を考えれば軽いものでした。そのためクロイツェン公爵は、寛大な処置に感謝しますと頭を下げますがーーー
実のところ、カイゼンはこの判決に不満を感じていました。
というのもテオールを攫おうとした侍女が黒幕を白状する前に命を落としたため、証拠不十分でマリアンに適切な罰を下せなかったのです。
おまけに彼女の父親であるクロイツェン公爵は新進勢力における重役なので、むやみに罰すればカイゼンも危険にさらされるでしょう。その事もマリアンの罰を軽くした理由でした。
太皇太后の遺言状について委任状を作成する
アステルは太皇太后の墓参りをする
その日アステルは、太皇太后の遺言状について委任状を作成するため大神殿に向かいます。けれど真っすぐ会場には行かず、太皇太后の墓に立ち寄って祈りを捧げました。


するとその時「あら、アステル様!」と声がかかります。
そこにいたのは年老いた女性の大神官で、彼女はアステルの元気そうな姿を見て涙ぐみます。
またこのとき大神官は、太皇太后がずっとアステルを心配していたことを打ち明けます。だからこそ最後に、アステルのために南部の領地を使いたいと思ったそう。


太皇太后の想いを知り、悲しげにうつむくアステル。すると大神官は温和な笑みを浮かべて言いました。
「アステル様は聡明な方ですから、遺言書に書かれた条件を賢く利用されると信じています」
その言葉にアステルは力強い瞳でうなずき、大神官とともに会場へと向かいました。
委任手続きをする
大神殿の会場(法廷のような場所)にはすでにカイゼンや貴族たちが集まっており、アステルが入室するとみんな彼女に注目します。
しかしアステルは視線を一切気にせず、堂々とした態度で歩みを進めます。そしてカイゼンの前に立つと、委任状にサインをしました。
この委任状にサインをすれば、太皇太后の遺言状に書かれた全ての権利を無条件でカイゼンに渡すことになります。
そしてサインを終えると、神官の1人が本当にこの内容で問題ないかとアステルに確認しますがーーー
この時、アステルは躊躇いました。
というのも先ほど大神官に言われた『アステル様ならば遺言状に書かれた条件を賢く利用できるでしょう』という言葉を思い出したのです。
そこで彼女は返事をせず、領地を渡す代わりに条件を1つだけ追加したいと言い出しました。
まとめ|皇帝の子供を隠す方法・44話のネタバレと感想
44話のネタバレと感想|カイゼンの立場について

マリアンは結局のところ、修道院送りになりました。時代背景を考えれば、罪としては軽い方でしょう。
とはいえカイゼン的には、マリアンにもっと重い罰を与えたかったようです。けれど証拠を隠滅されたうえに彼女の父親が新興勢力の重役なので、下手に処罰できませんでした。
つまり、むやみに攻撃するとカイゼンも危険にさらされるのです。
言い換えれば、カイゼンは皇帝でありながらその権力はまだ弱いのです。政権の基盤が安定していません。
もし彼に絶対的な権力があれば、マリアンに妥当な処罰を与えられたでしょうから。そう考えると、彼はかなり大変な立場にいますね。恐らく読者が思っている以上に苦労しているはずです。