漫画『皇帝の子供を隠す方法』の45話のネタバレと感想です。
アステルは前回、太皇太后から譲り受けた領地を譲渡するため委任手続きをしました。しかし土壇場になり、譲渡にあたり1つだけ条件を追加したいと言います。
アステルは一体何が目的なのでしょうか?以下にストーリーの続きをまとめました。
目次
領地を譲渡するにあたり、アステルは1つだけ条件を出す
太皇太后のためにできること

南部の領地を譲渡するにあたり、今から1つだけ条件をつけたい。
アステルがそう提案すると周囲の人々は驚きますが、彼女は一切怯まずに毅然とした態度を取り続けます。
(6年前、私はカイゼンのために何の条件も出さずに去った。これではあの時と何も変わらない)
太皇太后が残した南部の大領地があれば、多くのものを掌握できるでしょう。またアステルにはそのための能力も備わっているのです。
それらを踏まえたうえで、彼女は提案しました。
「皇太后殿下の生まれ育ったバーゼン邸が、現在は廃墟として放置されているそうですね。そこに教育機関を建てたいのです」
つまり貧しい人々でも教育を受けられるよう、慈善学校を設立したいと言うのです。


そして彼女は心の中で、太皇太后に詫びました。
(申し訳ございません、ファン・テフ殿下。私には目の前の権力より大切な、守らなければならないものがあります。だから与えられたチャンスは私ではなく、殿下のために使います)
その提案を聞いて周囲はざわめくも、カイゼンから学校設立の許可が下りたのでアステルは喜びます。
こうして一波乱あったものの、無事に委任手続きはすべて終了しました。
手続きが終わり、カイゼンと別れの挨拶をする
別れの挨拶

大神殿の庭でアステルが佇んでいると、そこにカイゼンが現れて声をかけました。
「もう東部に帰るのか?」
「…許してくださるなら、明日の朝早くに出発しようと思います」
その返事を聞いたカイゼンは名残惜しそうに、ここに残ってほしいと言いますがーーーアステルはきっぱりと、私の居場所はここではないと言い放ちます。
すると彼はそれ以上引き止めることなく、謝罪を口にしました。
自分のせいで遠い所まで来させたことも、その件についてアステルの意思を聞かなかったことも、そして6年前のあの日のことも。
今のカイゼンは、全てを申し訳ないと思っていました。
「あなたに謝ることを並べたらキリがない。私はいつもあなたに…申し訳ないことばかりしてきたようだ。だから、私を許さなくてもいい」
そして最後に、彼は穏やかな笑みを浮かべて言います。どうか私のいないところで、幸せになってくれ…と。


そう告げるカイゼンを、アステルは呆然としながら見つめます。今の彼は、彼女が愛した優しい少年ーーー幼少期のカイゼンに似ていたのです。
だからアステルもまた「ありがとうございます。陛下」と彼に微笑みけかました。
大神殿を出発する際、大臣に声をかけられる
アステルが大神殿を出発しようとすると、初老の貴族男性ーーー先ほど神殿にいた大臣の一人に声をかけられました。
彼は自らを、軍務大臣のエクレン伯爵だと名乗ります。
その名を聞いたアステルは、彼こそが祖父の昔の副官なのだと気付きました。
カレンベルク侯爵視点
一方その頃。アステルの祖父・カレンベルク侯爵は、予想外の人物が現れたため驚いていました。
「お前がなぜここにいるんだ?」
というのもカレンベルク侯爵の前には、薄ら笑いを浮かべるレストン公爵が立っていたのです。
まとめ|皇帝の子供を隠す方法・45話のネタバレと感想
45話のストーリーを解説

太皇太后から託された南部の大領地。この土地には大きな価値があるため、アステルさえその気になれば色々なものを動かすことが出来るでしょう。
それこそ権力や財産だって手に入れられるはず。例えば領地と引き換えに、一生不自由しないだけの金銭を要求することもできました。
恐らく太皇太后も、可愛がっていたアステルが少しでも暮らせるようにと領地を残したのでしょう。
しかしアステルは、領地を自分のためではなく貧しい人たちのために使います。
そうすれは太皇太后も喜ぶでしょうし、アステルにとっては権力や財産よりも家族の方が大切だったのです。
ネタバレ感想と考察|不穏すぎるラスト
ようやく遺言にまつわる手続きが終わり、アステルは自由の身となりました。カイゼンとも和解できたので、良い終わり方だったと言えるでしょう。
しかしラストシーンで、レストン公爵が登場します。このタイミングでおじいちゃんの前に現れたという事は、アステルがらみで何かを企んでいるのでしょう。
せっかく穏やかに終わったと思ったのに、公爵が登場したせいで一気に不穏になりましたね。