文学部出身の管理人が、今までに読んでマンガの中から傑作のみピックアップしました。
おすすめマンガの紹介記事はすでに色々ありますが、ここで紹介しているのは文学部の視点で選んだ作品のみです。つまりストーリー重視。
具体的には、こんな感じのマンガを選りすぐりました。
- 起承転結がしっかりした作品
- 伏線回収・どんでん返しが気持ちいい作品
- ラストの展開がすばらしい作品
- 単行本で読んだとき、続巻への仕掛けがある作品
ただ人気があるだけでなく、ストーリー的に傑作と言えるものだけ紹介しています。
不朽の名作!殿堂入りの人気マンガ
鬼滅の刃
鬼へと変貌した妹を助けるため、主人公が「鬼狩り」となって鬼と戦うマンガ。社会現象にもなったので、タイトルはほとんどの人が知っているでしょう。
このマンガの何がすごいって、ストーリー的に不必要な部分がない。全ての過程が必要で、全てのキャラが必要でした。
最初から最後まで、作者が全力で駆け抜けたのが伝わります。
大人気で最終回を惜しむ人も大勢いましたが、話をダラダラと先延ばしにせず全23巻でスパッと終えたのも好印象。
ジョジョの奇妙な冒険 ストーンオーシャン
お次は『ジョジョ』。これも名作ですね。
個人的には第3部『スターダストクルセイダーズ』が至高だと思っていますが、ストーリーだけで判断するなら第6部が好印象。
1~5部までのストーリーを知っているからこそ、あのラストは衝撃的でした。
シリーズの愛読者が楽しめて、結末のマンネリ化も解消した神作です。
さすが荒木先生。
そこにシビれる憧れる。
Re:ゼロから始める異世界生活(リゼロ)
Re:ゼロから始める異世界生活(以下リゼロ)は、簡単に言えばループ系の異世界転生ストーリーです。主人公・スバルは異世界に飛ばされ、恩人である少女・エミリアを救うために何度も人生をやり直します。
これは漫画版よりも、小説とアニメの方が有名でしょう。
管理人はアニメから見始めたのですが、異世界転生系で一番好きな作品です。何というか、ファンタジーなのに話がリアル。
主人公が時間を巻き戻すたびに「やり直しって、こういう事なんだな」と感じる作品。
予備知識なしで異世界に飛ばされて”やり直し”をするから、当然バッドエンドもあるし、即死ルートもあります。その辺のままならない感じが、他のマンガと一線を画している印象。
この手のマンガが嫌いな人もいると思いますが、それでもオススメしたい作品。他とは違いますよ。
ゴールデンカムイ
金塊をめぐる冒険・アイヌ文化・歴史・食レポ・バトル・ギャグetc.
これだけ様々な要素がぶち込まれているのに、それらが上手く調和している神作品です。ジャンルが闇鍋状態なのに、それぞれの要素がちゃんと面白い。
とにかくバランスが良い作品です。本来混ざらないものが、ちゃんと混ざった印象。
大奥
男子のみが感染する疫病により、徳川将軍が女性になるという設定。吉宗も女性だし、慶喜も女性。なので当然ながら、大奥(将軍の正妻や側室が住む場所)にいるのは全員男。
歴史の前提を覆しながらも、史実とかみ合うように描かれたストーリーが秀逸です。
約束のネバーランド
孤児院でやさしい”ママ”に育てられた子供たち。しかし、孤児院には残酷な秘密があったーーー
少年少女の冒険譚で、これも言わずと知れた名作でしょう。とりわけ1~4巻の『GFハウス編』は最高。1巻を読んだら、続きを読まずにいられません。
7SEEDS
壊れた世界で、選ばれた子供がサバイバル生活をする話。
コールドスリープ・寄生虫・天変地異などSF要素が満載です。ただし完全なSFではなく、個人的には疑似SFという印象。
このマンガの特徴ですが、ストーリー展開が上手いです。
章ごとに主人公が違うので、それぞれの視点で物語が語られるのが面白い。
しかも時系列がわからないから、尚更ドキドキします。
いい意味で展開が読めない作品。
MONSTER
浦沢直樹が描くミステリー漫画。
日本人医師・テンマは、天才的な技術を持った脳外科医。しかしある日、頭部を銃で撃たれた少年・ヨハンを手術し、その命を救ったことで人生が一変します。なんとヨハンの正体は殺人鬼だったのです。
ストーリーは超濃厚。間違いなく名作です。漫画をストーリー重視でランク付けするなら、この作品は絶対に上位にランクインします。それほどにストーリーが濃厚。
ただし人によっては、終わり方にモヤッとするかも。
というのも本編で明確な答えが無く、ラストも抽象的。いろいろな解釈ができるので、”答え”が欲しい人は物足りないかもしれません。
ちなみに管理人は、1週しただけじゃストーリーの面白さが理解できませんでした。ラストに関しては「え、どういう事?」って感じですね。でも2週目を読んでから考察サイトを見て、ようやく理解できた口です。
ワンピース
この作品については、もはや説明不要でしょう。すでに1000話を超えているのに、ストーリーの軸が全くブレない神作品。
尾田先生は読者をマンガの中に引き込むのがものすごく上手いんですよ。加えてあの画力。さすが『ジャンプ』の看板作品です。
鋼の錬金術師
荒川弘によるダークファンタジー。錬金術の発展した世界が舞台です。
主人公のエドは”鋼の錬金術師”の二つ名をもつ国家錬金術師。弟のアルフォンスもまた優秀な錬金術師ですが…彼らは幼い頃、過失により”大切なもの”を失いました。それを取り戻すために、2人は旅をしているのです。
『鋼の錬金術師』は学生時代にはじめて読みましたが、当時はとにかく衝撃的でした。内容が過激かつ残酷で、報われない展開が多い。
序盤のとあるシーンでは、心臓がギリィ…ってなりましたね。正直「こんな酷い話ある?」と思いましたよ。世界はことごとく理不尽で残酷。ひたすらストーリーが重い。
でも合間に入るギャグのおかげでサクサク読めますし、何より衝撃的なストーリーのおかげで飽きません。
特にラストまでの怒涛の展開は見物でした。完全なハッピーエンドでは無いけれど、いい最終回だと思います。
”等価交換”が大原則の世界だからこそ、あのラストに感動しました。
魔王 JUVENILE REMIX
伊坂幸太郎の小説『魔王』が原作。ただし少年誌漫画として大幅にリメイクされた作品です。
主人公の安藤は「腹話術」という能力を持った高校生。自分の思ったことを相手に言わせる能力の持ち主です。この能力を使い、安藤は自警団・グラスホッパーに立ち向かいます。
いい意味で読者を裏切ってくれる作品。
ストーリーは緻密で、かつ伏線回収までの流れもお見事です。
5巻以内で完結!短編の傑作マンガ
彼方のアストラ(全5巻)
9人の少年少女が宇宙旅行に出かけるが、予期せぬ事態により帰還が不可能になる…というSFサバイバル漫画。
『マンガ大賞2019』で大賞に輝いただけあり、ストーリー・伏線・構成の何もかもが秀逸です。この壮大な物語をたったの5巻でまとめたのも評価ポイント。
全人類にオススメしたい作品です。SFが苦手な人も、ぜひ読んでみてください!
さよならソルシエ(全2巻)
舞台は19世紀のパリ。天才画家ゴッホを題材とした漫画です。
生前は無名だった彼が、なぜ現代では天才画家として称賛されるのか。その裏には、弟・テオの存在が深く関わっていたのです。
もちろんフィクションなので史実とは違いますが…とても完成度の高いマンガで、一連のテーマを見事に描き切ったなという印象。
かくかくしかじか(全5巻)
漫画化・東村アキコ先生によるエッセイ漫画。竹刀を持った美術教師・日高先生について描かれています。
学生時代の根拠のない自信や、迷走っぷり。そして岐路に立たされたときの葛藤。誰もが経験するであろう、ままならない青春時代を描いた名作です。
今回はストーリー重視のマンガ紹介記事なので、『かくかくしかじか』を載せるかどうか迷いました。しかし考えた結果、多くの社会人が共感できる内容なので紹介させて頂きます。
ほっこりする漫画
夏目友人帳
妖怪が見える少年・夏目と、妖怪たちが織り成すハートフルストーリー。
最初に読んだとき、純文学みたいな作品だなと思いました。独特な世界観・語り口・描写が特徴的なマンガです。
管理人はマンガもアニメも両方見ていますが、頻繁に泣かされます。
魔入りました!入間くん
主人公・入間くんが繰り広げる、魔界学園ファンタジーコメディ漫画。入間くんはクズ両親によって悪魔に売られてしまいますが、魔界でほのぼの(?)と学園生活を送ります。
ストーリー構成がわかりやすく、読みやすいのが◎。とくに単行本で読んだとき、1巻ごとにストーリーが簡潔にまとめられた作品です。
文学部(または生粋の本好き)に読んで欲しいマンガ
とりかえ・ばや
平安時代に書かれた『とりかへばや物語』のマンガ版。男勝りな娘と、女々しい息子。ならいっその事、2人の立場を取り換えよう…という男女逆転ストーリー。
漫画化された古典の中でも、特に面白いのでオススメ。日本文学を専攻している人に、ぜひ読んで欲しいです。
十角館の殺人
綾辻行人のミステリ小説『十角館の殺人』を漫画化した作品。
「映像化不可能」と言われた小説をうまくビジュアル化した印象です。そもそもこの作品を漫画化するというチャレンジ精神が素晴らしい。
原作を読んだ人なら、マンガ版の描写に感動するはず!ミステリ文学を専攻している人に、ぜひ読んで欲しいです。
世界はハッピーエンドでできている
世界中の童話を、全てハッピーエンドにした漫画。
桃太郎の鬼も、赤ずきんの狼も、白雪姫の継母も、みんな幸せになります。誰も不幸にならないし、誰も傷つかない。ひたすら優しい話。みんな良い子。
個人的には『誰も不幸にならない白雪姫』のストーリーが好き。
ちなみに『COMICO』で途中まで無料閲覧できるので、興味がある人は読んでみて下さい。
あさきゆめみし
紫式部の『源氏物語』をマンガ化した作品。『源氏物語』がモチーフの作品は色々ありますが、原作について学ぶならコレがおすすめ。
進撃の巨人はどこ言った!!