『再婚承認を要求します』原作小説184話のネタバレと感想です。
前回のストーリーではエルギ公爵の残酷な一面が描かれていましたね。ラスタは最も信頼していた人物に裏切られて絶望しますが、今後はどうなるのでしょうか?
目次
クリスタの元側近・リバティ公爵が来訪する
リバティ公爵によるリーク
ある日、ナビエのもとにリバティ公爵(クリスタの元側近で、危険度1等級の男)が訪ねてきます。
彼は懐から1通の手紙を取り出したので読んでみると、そこには「ナビエは不妊が原因で離婚された」とラスタの字で書かれていました。
リバティ公爵はこの手紙について、我々を仲違いさせるための手紙かもしれないと自らの推測を語ります。
しかし彼がこうして手紙を見せたのならば、ナビエと敵対する気はないのでしょう。そこでナビエが彼の意図を探ろうとすると、公爵はこっそり頼み事をしました。
「息子のリバティ侯爵がニアン嬢に近づいたら、冷たくするよう頼んで欲しいのです」と。
ソビエシュ視点|エルギに港を寄こせと言われる
どうやって契約書を無効にしようか?
ソビエシュは椅子に座り、ため息をつきました。
というのも先ほどエルギ公爵が来て、借用書や港の譲渡書類の写しを見せられたのです。
借金については彼の個人資産で何とか返済できる範囲ですが、港を渡すことはできません。どうやって書類を無効にしようか悩みます。
何を理由にしてもエルギ公爵がごねるでしょうし、月大陸連合に仲裁を頼めばこの件が明るみになり周囲から嘲笑されるでしょう。
1年間静かに暮らすのがそんなに難しいのか?自国の港を他国にあげる約束なんて、そんなことは誰もしないだろう。
考えれば考えるほどソビエシュは怒りに駆られ、またこの時、ロテシュ子爵を呼び出すよう部下に命令しました。
ロテシュ子爵視点|皇帝に呼び出されて〇〇を命じられる
ロテシュ子爵もラスタの醜聞を知る
ロテシュ子爵は娘のルベティを探している途中、旅先で『グローリエムは皇女ではない』と書かれた新聞を見つけて頭が爆発しそうになります。
ラスタが偽皇女を産んだところで彼には関係ありませんが、その父親がアレンとなると話は別です。さらにこのタイミングで皇帝から呼び出されたので、恐怖心を感じました。
人生の終わり
ロテシュ子爵が王宮に行くと、ソビエシュは冷たい目をしながらも「ルベティは自分が保護している」と彼女の居場所を教えてくれます。
このとき子爵はラスタが誘拐犯だと知らされてゾッとしますが、なぜ今になって皇帝がこんな話をするのか分かりません。そのため理由を聞くと、ソビエシュは淡々と答えました。
「ロテシュ子爵とアレンは皇室を欺いたため死罪になる。残る2人は助けたいか?」と。
再婚承認を要求します・184話のネタバレと感想
ネタバレ感想①悪役たちの末路について
184話でロテシュ子爵とアレンの処罰が確定しました。偽皇女の件については冤罪ですが、2人が今までしてきたことを考えれば当然の報いなのかもしれません。
ロテシュ子爵は今までラスタをーーーつまり一国の皇后を脅して利用し続けたので、これは不敬どころの話ではありません。また彼は家族以外には非情なので、きっとこれからも他人を利用し続けるでしょう。これは重い罰を課されても仕方がない。
そしてアレンですが、以前も書いたとおり彼はラスタを身ごもらせて捨てています。彼女が皇后になった後もつきまとい、あげく子供の養育費をせびるのだからタチが悪い。女性の敵です。
アレンは表立って法は犯していないけれど、人間としてのタブーを立て続けに犯した印象。
ネタバレ感想②自分の罪って中々認めないよね
ソビエシュは「1年間大人しく暮らせば贅沢な暮らしができたのに、ラスタは本当に愚かだ」的なことを言っていますが、この台詞から彼の傲慢さを感じました。
1年間大人しく暮らせば一生安泰。確かにそうですね。しかしそれはソビエシュ視点での話です。側室の立場からすると、皇帝が約束を守ってくれる保証なんてどこにもありません。
それこそソビエシュがやろうと思えば、後から約束を無効にすることも可能でしょう。だって彼は皇帝。この国の最高権力者ですから。大抵の無茶を通せます。
早い話が、この約束は相手への信頼関係があって初めて成り立つもの。浮気男がこんな約束を提示したところで、素直に信じる女性は少ないでしょう。つまりソビエシュ側にも原因はあるのです。
けれど彼はラスタの過失ばかり責めて、自分の不誠実さからは目を背けています。傲慢ですね。
とはいえ彼に限らず、ほとんどの人間は”こう”なのかなと思います。
他人の罪には目が行くけれど、自分の罪には気付かない。これは大抵の人がそうであり、ソビエシュに限った話ではありません。
そう考えると彼はある意味、すごく人間らしいキャラクターなのかなと思います。彼の罪を見つめるたびに、人間の身勝手さが浮き彫りになると言うか。
更新ありがとうございます!
悪役達に今までのツケが一気に返ってきている感じです。
ソビエシュはラスタに何故こんな当たり前の事も分からない?と頭を抱えていますが、そんな事すらも分からない無教養な女に溺れたのは彼自身であり、最初にそんな無知で無鉄砲なところが可愛いからと教育を施さなかったのも彼です。
それを今更言わなくても分かる事だろう。というのは自分を棚に上げすぎな気がします…。
その前からラスタは機嫌を損ねたメイドに対して一方的に親の死刑を執行しようとしたりと、度を越した暴虐を働いた事を知っている筈です。
その時点で放置すれば何をするか分かったものじゃないと普通は警戒すると思うのですが…。
ソビエシュって言わなくても分かるだろう。察しろよ。なところありますよね。
ロテシュ子爵もラスタを脅して金品を強請り続けた悪党なので自業自得ではありますが、全ての事の発端であるソビエシュが被害者面で彼らを裁く資格があるのかな、と思ってしまいます。
子爵が何も出来ないように先手を打って宮廷への出入りを禁止にしたり、奴隷売買証書を買い取るとか色々やりようはあったと思います。
全てにおいて詰めが甘すぎると言いますか…ことごとく後手に回り過ぎているというか…
大方、小さな土地の領主ごときが自分に歯向かえるわけがないと高を括っていたんじゃないでしょうか。
ラスタの奴隷という身分を隠す事に躍起になるあまり、あらゆる判断を見誤りましたよね。
というか、正直皇帝ともあろう人間が奴隷売買証書という、たかだか自分の国の紙切れ一枚に踊らされ過ぎだと思います。
女に溺れ、後継ぎに狂って、奴隷の愛人に地方の田舎貴族(ロテシュ子爵)や没落貴族(イスクア子爵夫妻)と…本来は皇帝である自分に到底歯向かえる筈が無い者達に皇室も国もメチャクチャに掻き回されて…
港の問題が無くても、この時点で東大帝国の威厳は地に堕ちてますし、ソビエシュの皇帝としての不甲斐なさを証明するには充分過ぎるかと。
ラスタとソビエシュを見ていて思うのは、「一つ嘘を吐くと、それを隠す為に更に大きな嘘を重ねることになる」という言葉が浮かびます。
私もソビエシュがラスタを責めるばかりで自分の事は棚に上げている事が気になっていました。
浮気から始まった関係なんて、そんなものなのかもしれませんね。
自分が奪う側だった時は燃えるのでしょうけど、結局は配偶者がいても他の女と関係を持つような不誠実な男…
「奪える程度」の相手なんて、奪う時は楽しくてもいざ自分が手に入れたら今度は自分が奪われる側になるかもしれないと戦々恐々としながら傍にいないといけない。
前のパートナーに誠実でいられなかった男が、自分に一途でいてくれる保証なんてある筈が無い。
他の女に心が向いた途端に伴侶にどれだけ冷酷に振舞うかを知っているから、今度は自分が冷遇されるかもしれない。
愛人の頃はナビエ様という正妻の存在がスパイスとなって、ソビエシュと一緒になって悪者にする事でさぞ一体感を得られたでしょう。
逆に言えば障害が無くなれば今度はお互いのアラが見えてくる。
所詮はナビエ様ありきの関係でしか無かったという事だと思います。
だからエベリーを異常なまでに警戒して、前妻であるナビエ様を離婚後も攻撃する。
リアルでも浮気から始まった恋人や夫婦の大半が、前の配偶者と別れた途端に仲違いし、結局幸せになれずに別れる事になるのは、こういう背景があるからなんだろうな、と思います。
「浮気だからこそ上手くいっていただけの関係」
ソビエシュとラスタの仲は正にそれだったのだというのが私の見解です。
コメントありがとうございます!
ナビエありきの関係、確かにそうですね。