漫画『今世は当主になります』の120話~121話のネタバレと感想です。
前回ビエーゼが当主代理になりましたが、彼は愚鈍すぎて仕事を滅茶苦茶にしてしまいます。そのため仕事の関係者は頭を抱えますがーーー
なぜルーラックは彼を代理に選んだのでしょうか?今回、その理由が明らかになります。
120話の概要|なぜビエーゼが当主代理に選ばれた?
ルーラックの意図
療養中のルーラックは、秘書からビエーゼの仕事ぶりについて報告を受けます。そして一連の話を聞き終えると、沈んだ顔をしました。
彼は『ビエーゼが当主という地位の重要さに気付いて、その欲を手放してくれれば』と期待していましたが、その願いが叶わず落ち込んだのです。
孫たちのお見舞い
そんな話をしていると、フィレンティアと他の孫たちが見舞いに訪れます(ただしベレサックとアスタリウは除く)
そして彼らが見舞いの品――花冠や本など――をプレゼントしてくれたので、ルーラックは微笑んでお礼を言うのでした。
シャナネットは現状の深刻さに気付く
そして一方、シャナネットもまたビエーゼの杜撰(ずさん)な職務態度について報告を受けます。
ロンバルディ銀行で働く男性・ブレイが訪ねてきて「同銀行の小切手の偽物が出回っているが、ビエーゼに報告しても無視されてしまった」と打ち明けたのです。
シャナネットは実際に偽物を見せてもらいましたが、彼女ですら見分けがつかないほど精巧な作りです。また彼によれば、偽物はすでに5枚も発見されているのだそう。
これほど深刻な問題なら、すぐに対処しなければなりません。
そこで彼女はブレイに偽物の見分け方を調べるよう指示し、また自分からもビエーゼに話をしてみると言うのでした。
121話の概要|フィレンティアは偽物の見分け方をみんなに教える
フィレンティアも偽小切手の情報を知る
その日フィレンティアのもとに情報ギルドのベイトが訪ねてきて、偽造小切手の件について報告します。おまけに彼は偽造小切手の現物まで見せてくれました。
クレリバンとバイオレットは偽造品と本物を見比べるも、やはり区別がつきません。そしてあれこれと話し合いを始めますがーーー
未来の情報を持つフィレンティアだけは、すでに偽造品の見分け方を知っていました。
偽造小切手の見分け方とは?
本物と偽造品にそれぞれマッチで火をつけて下さい。フィレンティアがそう指示すると、ベイトは躊躇いながらも命令を実行します。
すると驚いたことに、2つの小切手はそれぞれ違う色の炎を発しました。
この方法は、前世で銀行職員たちが偽造小切手を破棄するときに発見した方法でした。ただし、知ったときはもう手遅れでしたが・・・
そして彼女はシャナネットにもこの情報を伝えるよう、クレリバンに命令するのでした。
シャナネット視点|愚かな弟を諫める
シャナネットは偽造小切手の件について話をするため、ビエーゼの居住を訪ねます。
しかし注意しても彼は聞く耳を持ちません。それどころか「当主代理に選ばれたのは私なのだから、姉さんは口出しできる立場ではありません!」と見当違いなことばかり言う有様です。
いくら注意しても全く効果がないので、シャナネットは冷たい瞳でビエーゼを一瞥してその場を去るのでした。
今世は当主になります・今回のネタバレと感想
120話のネタバレ感想|ルーラックの親心
長男とはいえ、ルーラックはなぜ愚鈍なビエーゼを当主代理に選んだのか?その理由が120話で判明しました。
ビエーゼは自分こそが当主になるべきだと考えていますが、誰がどう見ても当主の器ではありません。だからルーラックはそれを自覚させるために(つまり諦めさせるために)彼を当主代理に任命したようです。
一度でも当主という役割を経験すれば、その役職にどれだけの責任感が伴うか理解して自分から辞退するだろう。そう願っていたのです。
親だから、我が子の気持ちを大切にしたいと思ったのでしょうね。ルーラックは冷徹に見えて、とても家族思いな人ですから。
けれど、その親心は伝わりませんでした。
ビエーゼは仕事の重要さを全く理解しておらず、書類を適当に読んで適当にサインする始末。いろいろと最悪ですね。
そもそもあの男はルーラックが倒れた時も、俺が当主だヒャッハー!みたいな喜び方をしていましたから。最低な形で親を裏切っています。
121話のネタバレ感想|内心キレていた主人公
フィレンティアは偽札事件について冷静に対処しているように見えますが、内心イライラしていたようです。
偽造小切手が作られたことでロンバルディ銀行は資金にも信用にも直接ダメージを与えられた状況なので、怒るのは無理からぬことです。
それに前世では、多くの偽造小切手が出回ってしまい銀行がとてつもない被害を被りましたから。当時のことを思い出して余計に苛立ったのでしょう。
おまけにビエーゼは結局のところ、前世でも今世でも事態の悪化を防げていません。
偽物かどうかすぐに見抜くのは困難なので仕方が無いとはいえ、やはり彼の愚鈍さには腹を立てずにいられないようです。